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特別編-オータムホリデイズ-
第5話『奉仕バス』
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「んっ……」
「美来、気持ちいい?」
「はい、とても気持ちいいですよ。智也さん、上手ですよね。私の体のことをしっかりと分かっている感じがします」
「そうかな? ただ、上手だって言ってくれるのは嬉しいよ。美来の綺麗な体を傷つけないように気を付けないといけないなと思って」
「……その優しさはボディータオル越しに伝わってきますよ」
今、僕は美来の背中を流している。
どうしてこういうことをしているのかと言うと……メイド喫茶の接客練習をしているときに、
『むしろ、僕が美来のことを奉仕したいくらいだよ』
という僕の言葉を美来がしっかりと覚えていたからだ。美来の体はたまに洗うことがあるので、普段はやらないことを要求されるかと思った。ただ、何度もやっていることでも、いつもよりも真心を込め丁寧にやることを心がけている。
「智也さん。今後はボディータオルじゃなくて素手で洗っていただけますか?」
「いや、それはさすがに……」
「……ご奉仕してくれるんですよね? 接客の練習をしているときに言ってくださったじゃないですか。コンクール予選を突破したご褒美でもいいですから、智也さんに素手で背中を洗ってほしいなぁ……」
美来は僕の方に振り返り、上目遣いをして僕のことをじっと見つめてくる。甘え上手の朝比奈さんだ。
「そう言われたら……するしかないね」
できるだけ無心でやろう。美来へのご奉仕と、コンクールの予選で突破としてやるだけでそれ以外の理由はないのだ……と。
両手でボディーソープを泡立てて、美来の背中を洗い始める。
「やはり、素手はいいですねぇ。とても気持ちがいいです」
「そう言われると……やりがいがあるね」
正直、美来のスベスベとした背中を触ってこっちも気持ちがいいくらいだよ。このまま両手を前に回した――。
「ううっ……」
「ど、どうしたんですか? 智也さん」
「……色々なことを考えちゃったから、何とも言えない気分にね……」
美来とは結婚を見据えて付き合っているし、夫婦の営み的行為も何度もしているので、色々なことをしてもいいのかもしれないけれど、16歳の女子高生であることも事実。24歳の大人としてもきちんとしなければいけないと思うことがたまにある。
「私のことを考えているのでしたら、大丈夫ですよ。智也さんに何かされて嫌だと思ったことはないですし、むしろ幸せな気分に浸らせてもらっていますから」
「美来……」
「それに、私の方こそ……私から離れることはないって分かっているのに、他の女性と楽しそうに話しているのを見るとすぐに嫉妬しちゃって。男装していた玲奈先輩、とても可愛らしかったですから、2人が楽しそうに話しているのを見ていいなぁ、混ざりたいなぁと思って。有紗さんなら平気なのに」
あのとき、美来は僕や玲奈ちゃんのことを真剣な目つきで見ていたけれど、そんなことを考えていたんだ。あと、有紗さんは特別な存在になっているんだな。
「まあ、そこが美来らしいなって思うけどね、僕は。僕も美来がこっちを見ていることは分かっていたよ」
「気付かれちゃっていましたか」
「美来の視線をすぐに感じたからね。嫉妬する気持ちも分かる。でも、美来から僕は離れないっていうことは覚えておいてくれると嬉しいな」
「……はい」
美来は僕の方に振り返ってにっこりと笑うと、ゆっくりとキスしてきた。何か不安に感じたら、今みたいに話し合っていけばいいんだろうな、きっと。それはこれまでに何度も思っていることだ。
「ありがとう、美来。気持ちが晴れたよ」
「……私もですよ、智也さん」
その笑顔がとても可愛いので頭を撫でようと思ったけれど、今はボディーソープまみれだったんだ。あぶないあぶない。
「智也さん、洗っていただいてありがとうございます。あとは自分で洗いますね。その後に私が智也さんの髪と体を洗ってあげますから! 智也さんに奉仕されるのもいいですけど、やっぱり智也さんにご奉仕するのが一番幸せですから!」
「……じゃあ、お願いしようかな」
美来はボディータオルで体を洗い、ボディーソープの泡をシャワーで落とし終わったところでポジションチェンジ。
「さあ、髪と体のどっちから洗ってほしいですか?」
「そのクネクネと動かしている指が気になるけれど……まずは髪がいいな」
「はーい」
美来に髪を洗ってもらうことに。元々、髪を洗うのが上手だけれど、今日はいつも以上に気持ちいい。
「そういえば、美来。今日は乃愛ちゃんや亜依ちゃんと一緒に練習を頑張ったね」
「はい。たまに失敗しちゃいましたけれど」
「そうだね。でも、大きな失敗は一度もなかったし、文化祭も大丈夫なんじゃないかな。失敗がないことに越したことはないだろうけど、美来達なら何かあっても落ち着いて対処できると思うよ」
「そうですね。今のところ、当日は乃愛ちゃんや亜依ちゃんと一緒に接客をする予定なので、2人と一緒なら安心できます」
「そうか。文化祭は有紗さん達と一緒に行くからね」
「はい! 楽しみにしていてください」
有紗さんは確定として、後は羽賀と岡村かな。羽賀は女子校に行っても普段と変わらず紳士的に振る舞いそうだけれど、女好きの岡村は暴走しそうで怖いなぁ。でも、誘わないと後で何か言われそうだし……やっぱり誘っておくか。
「文化祭も楽しみですけど、まずは明日観に行く映画の方が楽しみです!」
「『あなたの名は。』だよね。楽しみだな。昨日のお昼休みにちゃんと3人分のチケットを予約しておいたから大丈夫だよ」
「ありがとうございます! 徒歩圏内に映画館があるのっていいですよね。とても大きな映画館で、上映する劇場の数が少ない作品でもやることが多いですし。半月くらい前に、亜依ちゃんもその映画館で上映されたアニメのスペシャルエピソードを観たそうです」
「へえ……」
半月くらい前に公開されていたアニメのスペシャルエピソード……あぁ、あれかな。亜依ちゃんともアニメの話ができそうな気がする。
「明日……楽しみですねぇ」
「とっても楽しみにしているんだね。大ヒットしている映画だし、僕もどういう内容なのか気になっているよ」
「映画そのものも楽しみですけど……暗い中で智也さんと隣同士で座るんですよ。興奮せずにはいられないじゃないですか!」
「……な、なるほどね」
鏡越しで美来のことを見ると、彼女は目を輝かせていた。毎日、部屋を暗くして同じベッドで寝ているのに。ただ、あまり行かない場所で、周りに人がいるからこそ興奮するのかもしれない。
「智也さん、暗いからって変なことをしてはいけませんよ。きっと、周りにも人はたくさんいると思いますから」
今から興奮している美来が言える言葉なのだろうか。
「……美来こそ変なことをしないように心がけようね。明日は、周りの人に迷惑をかけないよう気を付けて映画を楽しもう」
「そうですね。ただ、その前に……今夜もお風呂とベッドでたっぷりとイチャイチャするのを楽しみましょうね」
「そうだね。ただ、明日はちゃんと起きられるように気を付けないと」
「ええ」
美来に髪と体を洗ってもらった後……たっぷりとイチャイチャした。
今日は美貴がメイド服を着て、接客の練習を頑張っていたからか……昨日以上に夢中になった気がする。それ以上に、しているときの美来がとても可愛いから。美来の姿も、声も、音も……すべてがかわいい。
「あっ、もうこんな時間ですね」
「……夢中になっちゃったね。明日、ちゃんと起きられるかな」
「それぞれのスマートフォンで目覚ましをセットしておきましょう。それで起きることができなかったら……一度、有紗さんがお家に来ることになっていますから、そのときに起きましょう」
「……そうならないように気を付けよう」
有紗さんが目覚まし代わりになってしまわないようにしないと。ただ、眠り始めたらどうにもならないからなぁ。目覚まし時計、何度も鳴るようにセットしよう。音量も大きくしておこう。
「目覚ましはセットしておいた。音量もかなり大きくしてある」
「ありがとうございます。智也さんのスマホと同じ時間に何度も鳴るようにしました」
「うん、分かった。あとは起きるかどうか運次第だね。じゃあ、寝よっか」
「ええ。おやすみなさい、智也さん」
「おやすみ、美来」
美来と口づけをして彼女が眠りにつくまで静かに見守った。ただ、イチャイチャして眠気が来ていたのかすぐに寝息を立て始めたけれど。
「……おやすみ」
美来の頬にキスをして、僕も眠りにつくのであった。
ふわふわとした感覚の中で、僕は目を瞑っている美来のことをずっと抱きしめている。
やがて、ゆっくりと目が開いた美来と見つめ合い、唇を触れ合わせようと――。
――ピピピッ!
「うわあっ!」
「きゃあっ!」
僕のスマートフォンと美来のスマートフォンから同時に大音量で目覚ましが鳴ったので、大声をあげながら目を覚ました。
慌ててスマートフォンの目覚ましを止め、気付いたら激しく呼吸していた。
「ビックリした……」
「私もこんな風に起きたことはありません」
美来のことを見てみると、美来も呼吸を荒くしていた。どうやら、彼女もこの目覚ましにビックリして目を覚ましたようだ。
「ははっ……」
ここまでリアクションが同じだと何だか笑えてくる。美来も同じことを思ったのか、僕達は見つめ合いながら笑い合う。
「おはようございます、智也さん」
「おはよう、美来」
「……ちゃんと起きることができましたね」
「ええ。ビックリしたので眠気も吹き飛びました」
「僕もだよ」
時刻を確認すると今は午前7時半過ぎ。ちゃんと起きることができて良かった。
さあ、今日は有紗さんと3人で映画だ。映画館で観るのはひさしぶりだし、思う存分に楽しむとしよう。
「美来、気持ちいい?」
「はい、とても気持ちいいですよ。智也さん、上手ですよね。私の体のことをしっかりと分かっている感じがします」
「そうかな? ただ、上手だって言ってくれるのは嬉しいよ。美来の綺麗な体を傷つけないように気を付けないといけないなと思って」
「……その優しさはボディータオル越しに伝わってきますよ」
今、僕は美来の背中を流している。
どうしてこういうことをしているのかと言うと……メイド喫茶の接客練習をしているときに、
『むしろ、僕が美来のことを奉仕したいくらいだよ』
という僕の言葉を美来がしっかりと覚えていたからだ。美来の体はたまに洗うことがあるので、普段はやらないことを要求されるかと思った。ただ、何度もやっていることでも、いつもよりも真心を込め丁寧にやることを心がけている。
「智也さん。今後はボディータオルじゃなくて素手で洗っていただけますか?」
「いや、それはさすがに……」
「……ご奉仕してくれるんですよね? 接客の練習をしているときに言ってくださったじゃないですか。コンクール予選を突破したご褒美でもいいですから、智也さんに素手で背中を洗ってほしいなぁ……」
美来は僕の方に振り返り、上目遣いをして僕のことをじっと見つめてくる。甘え上手の朝比奈さんだ。
「そう言われたら……するしかないね」
できるだけ無心でやろう。美来へのご奉仕と、コンクールの予選で突破としてやるだけでそれ以外の理由はないのだ……と。
両手でボディーソープを泡立てて、美来の背中を洗い始める。
「やはり、素手はいいですねぇ。とても気持ちがいいです」
「そう言われると……やりがいがあるね」
正直、美来のスベスベとした背中を触ってこっちも気持ちがいいくらいだよ。このまま両手を前に回した――。
「ううっ……」
「ど、どうしたんですか? 智也さん」
「……色々なことを考えちゃったから、何とも言えない気分にね……」
美来とは結婚を見据えて付き合っているし、夫婦の営み的行為も何度もしているので、色々なことをしてもいいのかもしれないけれど、16歳の女子高生であることも事実。24歳の大人としてもきちんとしなければいけないと思うことがたまにある。
「私のことを考えているのでしたら、大丈夫ですよ。智也さんに何かされて嫌だと思ったことはないですし、むしろ幸せな気分に浸らせてもらっていますから」
「美来……」
「それに、私の方こそ……私から離れることはないって分かっているのに、他の女性と楽しそうに話しているのを見るとすぐに嫉妬しちゃって。男装していた玲奈先輩、とても可愛らしかったですから、2人が楽しそうに話しているのを見ていいなぁ、混ざりたいなぁと思って。有紗さんなら平気なのに」
あのとき、美来は僕や玲奈ちゃんのことを真剣な目つきで見ていたけれど、そんなことを考えていたんだ。あと、有紗さんは特別な存在になっているんだな。
「まあ、そこが美来らしいなって思うけどね、僕は。僕も美来がこっちを見ていることは分かっていたよ」
「気付かれちゃっていましたか」
「美来の視線をすぐに感じたからね。嫉妬する気持ちも分かる。でも、美来から僕は離れないっていうことは覚えておいてくれると嬉しいな」
「……はい」
美来は僕の方に振り返ってにっこりと笑うと、ゆっくりとキスしてきた。何か不安に感じたら、今みたいに話し合っていけばいいんだろうな、きっと。それはこれまでに何度も思っていることだ。
「ありがとう、美来。気持ちが晴れたよ」
「……私もですよ、智也さん」
その笑顔がとても可愛いので頭を撫でようと思ったけれど、今はボディーソープまみれだったんだ。あぶないあぶない。
「智也さん、洗っていただいてありがとうございます。あとは自分で洗いますね。その後に私が智也さんの髪と体を洗ってあげますから! 智也さんに奉仕されるのもいいですけど、やっぱり智也さんにご奉仕するのが一番幸せですから!」
「……じゃあ、お願いしようかな」
美来はボディータオルで体を洗い、ボディーソープの泡をシャワーで落とし終わったところでポジションチェンジ。
「さあ、髪と体のどっちから洗ってほしいですか?」
「そのクネクネと動かしている指が気になるけれど……まずは髪がいいな」
「はーい」
美来に髪を洗ってもらうことに。元々、髪を洗うのが上手だけれど、今日はいつも以上に気持ちいい。
「そういえば、美来。今日は乃愛ちゃんや亜依ちゃんと一緒に練習を頑張ったね」
「はい。たまに失敗しちゃいましたけれど」
「そうだね。でも、大きな失敗は一度もなかったし、文化祭も大丈夫なんじゃないかな。失敗がないことに越したことはないだろうけど、美来達なら何かあっても落ち着いて対処できると思うよ」
「そうですね。今のところ、当日は乃愛ちゃんや亜依ちゃんと一緒に接客をする予定なので、2人と一緒なら安心できます」
「そうか。文化祭は有紗さん達と一緒に行くからね」
「はい! 楽しみにしていてください」
有紗さんは確定として、後は羽賀と岡村かな。羽賀は女子校に行っても普段と変わらず紳士的に振る舞いそうだけれど、女好きの岡村は暴走しそうで怖いなぁ。でも、誘わないと後で何か言われそうだし……やっぱり誘っておくか。
「文化祭も楽しみですけど、まずは明日観に行く映画の方が楽しみです!」
「『あなたの名は。』だよね。楽しみだな。昨日のお昼休みにちゃんと3人分のチケットを予約しておいたから大丈夫だよ」
「ありがとうございます! 徒歩圏内に映画館があるのっていいですよね。とても大きな映画館で、上映する劇場の数が少ない作品でもやることが多いですし。半月くらい前に、亜依ちゃんもその映画館で上映されたアニメのスペシャルエピソードを観たそうです」
「へえ……」
半月くらい前に公開されていたアニメのスペシャルエピソード……あぁ、あれかな。亜依ちゃんともアニメの話ができそうな気がする。
「明日……楽しみですねぇ」
「とっても楽しみにしているんだね。大ヒットしている映画だし、僕もどういう内容なのか気になっているよ」
「映画そのものも楽しみですけど……暗い中で智也さんと隣同士で座るんですよ。興奮せずにはいられないじゃないですか!」
「……な、なるほどね」
鏡越しで美来のことを見ると、彼女は目を輝かせていた。毎日、部屋を暗くして同じベッドで寝ているのに。ただ、あまり行かない場所で、周りに人がいるからこそ興奮するのかもしれない。
「智也さん、暗いからって変なことをしてはいけませんよ。きっと、周りにも人はたくさんいると思いますから」
今から興奮している美来が言える言葉なのだろうか。
「……美来こそ変なことをしないように心がけようね。明日は、周りの人に迷惑をかけないよう気を付けて映画を楽しもう」
「そうですね。ただ、その前に……今夜もお風呂とベッドでたっぷりとイチャイチャするのを楽しみましょうね」
「そうだね。ただ、明日はちゃんと起きられるように気を付けないと」
「ええ」
美来に髪と体を洗ってもらった後……たっぷりとイチャイチャした。
今日は美貴がメイド服を着て、接客の練習を頑張っていたからか……昨日以上に夢中になった気がする。それ以上に、しているときの美来がとても可愛いから。美来の姿も、声も、音も……すべてがかわいい。
「あっ、もうこんな時間ですね」
「……夢中になっちゃったね。明日、ちゃんと起きられるかな」
「それぞれのスマートフォンで目覚ましをセットしておきましょう。それで起きることができなかったら……一度、有紗さんがお家に来ることになっていますから、そのときに起きましょう」
「……そうならないように気を付けよう」
有紗さんが目覚まし代わりになってしまわないようにしないと。ただ、眠り始めたらどうにもならないからなぁ。目覚まし時計、何度も鳴るようにセットしよう。音量も大きくしておこう。
「目覚ましはセットしておいた。音量もかなり大きくしてある」
「ありがとうございます。智也さんのスマホと同じ時間に何度も鳴るようにしました」
「うん、分かった。あとは起きるかどうか運次第だね。じゃあ、寝よっか」
「ええ。おやすみなさい、智也さん」
「おやすみ、美来」
美来と口づけをして彼女が眠りにつくまで静かに見守った。ただ、イチャイチャして眠気が来ていたのかすぐに寝息を立て始めたけれど。
「……おやすみ」
美来の頬にキスをして、僕も眠りにつくのであった。
ふわふわとした感覚の中で、僕は目を瞑っている美来のことをずっと抱きしめている。
やがて、ゆっくりと目が開いた美来と見つめ合い、唇を触れ合わせようと――。
――ピピピッ!
「うわあっ!」
「きゃあっ!」
僕のスマートフォンと美来のスマートフォンから同時に大音量で目覚ましが鳴ったので、大声をあげながら目を覚ました。
慌ててスマートフォンの目覚ましを止め、気付いたら激しく呼吸していた。
「ビックリした……」
「私もこんな風に起きたことはありません」
美来のことを見てみると、美来も呼吸を荒くしていた。どうやら、彼女もこの目覚ましにビックリして目を覚ましたようだ。
「ははっ……」
ここまでリアクションが同じだと何だか笑えてくる。美来も同じことを思ったのか、僕達は見つめ合いながら笑い合う。
「おはようございます、智也さん」
「おはよう、美来」
「……ちゃんと起きることができましたね」
「ええ。ビックリしたので眠気も吹き飛びました」
「僕もだよ」
時刻を確認すると今は午前7時半過ぎ。ちゃんと起きることができて良かった。
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