ラストグリーン

桜庭かなめ

文字の大きさ
11 / 83

第10話『梅雨寒の温もり』

しおりを挟む
 高校3年の6月という時期に突然、咲希が桜海高校に転入してきたけれど、持ち前の明るさが功を奏して、すぐにクラスに溶け込むことができた。
 一日一日があっという間に進んでいき、今年も桜海市は梅雨の時期に入った。このことでジメジメする日が続くのかと思いきや、今のところは曇りや雨の日は意外と涼しいことが多い。毎年こんな感じだといいのにな。

「今日も雨だね、翼君」
「そうですね。涼しいのでいいですが」

 雨の降る今日のシー・ブロッサムは、普段と比べてあまりお客様が多くない状況。それでも、常連の方やご近所の方、平日の夕方ということあってか桜海高校の制服を着た生徒が来店してくれている。
 雨の日にお客様が少ないのは、喫茶店問わずどのお店も同じようで。雨の日キャンペーンを実施して、今日のような天気でも来てもらおうと考えるお店もある。僕は今のようにゆったりとした雰囲気も好きだけど。

「今日みたいな涼しい日のことを梅雨寒と言うんだよ、翼君。だから、6月に温かい飲み物が多く注文される年もある」
「そうなんですね」
「マスターの言うことが分かる気がします! あたしも、今日のお昼ご飯は食堂で温かい山菜そばを食べましたから」
「山菜そばか。いいねぇ、鈴音君。ちなみに、私は今日のお昼は温かいきつねうどんにしたよ」

 メニューにない料理で話が盛り上がるとは。
 でも、温かいそばにうどん……今日のような日に食べると美味しいだろうな。僕はいつも通りお弁当だけれど。
 そんなことを話していると、店の玄関が開く。すると、

「蓮見、生徒会のみんなと一緒に来たぞ」
「そうか。でも、生徒会全員でどうしたんだ? ここで何か話し合うのか?」
「いや、違うよ。今日はこの時期にしては珍しく仕事があまりなくて早く終わったんだ。それで、蓮見がシフトに入っているのを聞いていたし、みんなでここに来ようって話になったんだ。5人だが大丈夫か?」
「もちろん。……5名様、ご来店いただきありがとうございます。席までご案内いたします」

 僕は桜海高校の生徒会メンバー5人を席まで案内する。羽村だけだったり、羽村が明日香や常盤さんと一緒に来たりすることは何度もあったけれど、生徒会全員でここに来るのは珍しい。今年度になってからは初めてかな。
 羽村が生徒会長になったからか、現在の生徒会の評判はかなりいい。
 これまでたまに生徒会室に遊びに行っているので、羽村以外の生徒会メンバーとも面識がある。その中でも一番多く話したことがあるのは、副会長で2年生の女子生徒である三宅陽乃みあけはるのさんだ。生徒会のメンバーというと堅いイメージがあるけど、三宅さんはとても気さくで可愛らしい女の子だ。そのためか男女問わず人気がある。サイドだけど黒髪をまとめているので、咲希とどことなく似ている気がする。

「蓮見先輩、3年生になってもバイトを続けているんですね」
「うん。でも、さすがに受験勉強に集中していきたいから、今月末で終わりだけどね。本当はもっと早いはずだったんだけど、先月バイトを始めた方の指導があるから、今月までってことになったんだ」
「そうなんですか? 勉強の方は大丈夫ですか?」
「今のところは大丈夫だよ。受験勉強も捗っているし、この前の中間試験もいつも通り学年2位だったから」

 それを学年1位の男の前で言うと、何とも言えない気持ちになるけど。

「相変わらず凄いですね、蓮見先輩は」
「ありがとう、三宅さん」
「そんな蓮見先輩に一度も1位を譲らない羽村会長も凄いですよね。生徒会の仕事もあるのに」
「勉強は好きだからな。それにちゃんと気分転換もしているのだ」

 ははっ、と羽村は楽しそうに笑う。思えば、生徒会の仕事もあって大変なのに、特に疲れた様子を見せたことが全然ないな。今は受験勉強もあるのに。きっと、趣味の時間をきちんと設けて、そこで気分転換をしているんだろうな。
 羽村達に水を出して、僕はカウンターに戻る。

「お話をしていたけれど、あちらの方々は翼君のお友達?」
「ええ。僕の通う桜海高校の生徒会の生徒達で、メガネをかけている彼が1年からずっと同じクラスの親友です。ちなみに、彼が生徒会長です。あと、成績がずっと学年1位です」
「へえ、そうなんだ。いかにも生徒会長って感じの子だね。真面目だけじゃなくて人徳もありそうで。それにしても、男子2人に女子3人の生徒会か……」

 なるほどねぇ、と鈴音さんは呟き羽村達のことをじっと見ている。いったい、何を考えているんだろう。

「同じクラスってことは彼も受験生か。彼も桜海大学に受験してくれるのかな?」
「桜海大学は分からないですけど、以前から東京の国公立大学を目指しているとは言っていますね。法律や経済について学びたいそうです」

 羽村の頭の良さなら、東京にある国内トップクラスの大学でも十分に通用するだろう。あと、東京には秋葉原などの素晴らしいところがたくさんあると言っていた。彼が東京の大学に進学したい一番の理由はそれなんじゃないか?

「そっかぁ。うちにも法学部も経済学部もあるけど、東京の方の大学に比べたら偏差値低いからね……」

 鈴音さんは自虐的に笑うけど、桜海大学も国公立だけあってなかなか偏差値の高い大学だと思う。文系クラスにいることもあって、桜海大学への受験を考えているクラスメイトは何人もいる。

「翼君は?」
「はっきりとは決まっていないんですけど、文系学部・学科なら日本文学か日本史を学べるところがいいなと思っています」
「へえ……じゃあ、あたしの後輩になる可能性もあるわけだ」

 すると、鈴音さんは急にウキウキとした様子になる。確か、桜海大学の場合、文学も日本史も両方文学部の学科だもんな。咲希が桜海大学を志望としていると知ったときも喜んでいたし、僕まで後輩になったら……と考えると楽しくて仕方ないのかも。

「相変わらず、蓮見は女性と楽しそうに話す姿が絵になるな」
「羽村、どうしたんだよ」

 気付けば、羽村がカウンターまで来ていたのだ。特に不満そうな様子はなく、いつものように穏やかな笑みを浮かべていた。

「メニューが決まったのだが、蓮見がそちらの女性と談笑していたから、興味本位でここに来てみた」
「そうだったんだ。何かごめん。彼女は宮代鈴音さんで、桜海大学の文学部に通っているんだ。先月からここでバイトを始めて、僕が指導している方だよ」
「そうなのか。初めまして、桜海高校3年の羽村宗久といいます。生徒会長をやっています。蓮見がお世話になっております」
「宮代鈴音です。よろしくね、羽村君。翼君にはここでの仕事を優しく教えてもらっているけれど、学校でもそんな感じなの?」
「ええ。特に定期試験前だと、クラスメイトに勉強を教える姿をよく見ますね。頼りになる人間ですよ」
「へえ……」

 鈴音さんに学校でのことを話されると、何だか恥ずかしいな。

「羽村、注文するんでしょ。今からそっちに行くからさ」
「ああ、大丈夫。覚えてきたから。じゃあ、言うぞ。チョコレートパフェ1つ、抹茶パフェ1つ、パンケーキ1つ。飲み物はホットティー3つに、ホットコーヒー2つ。以上をお願いできるかな」
「はい、かしこまりました。少々お待ちください」
「ああ。よろしく頼む」

 羽村は生徒会メンバーのいる席へと戻っていった。梅雨寒ということもあってか、全員温かい飲み物を頼んだな。

「では、私が飲み物を作るから、翼君と鈴音君はスイーツを作ってくれるかな」
「分かりました。じゃあ、鈴音さんにはパンケーキを盛りつけまで任せます」
「はい、任されました!」

 鈴音さんに料理やスイーツの作り方も教えていき、パンケーキについては1人で作ることができるようになっていた。頼もしい存在になってきている。

「お願いします。僕はチョコレートパフェと抹茶パフェを作りますね」

 僕らは羽村達の頼んだスイーツを作っていく。
 僕の隣で鈴音さんがパンケーキを作っているけれど、慣れたのか落ち着いているな。パンケーキのいい匂いがしてきた。
 ふと思ったけれど、スイーツとホットティーは女子でホットコーヒーは男子かな。そういった想像を勝手にしながら、僕はチョコレートパフェと抹茶パフェを作っていく。

「……よし、完成」
「パンケーキもできました。どうですか?」
「……OKです。パンケーキはもう完璧だと思います」
「ありがとう、翼君」

 鈴音さん、とても嬉しそうだな。

「飲み物も淹れたから、私と翼君でお出ししましょう」
「はい」

 僕はマスターと一緒に羽村達が待っている席へと向かう。

「お待たせいたしました。まずはホットコーヒーとホットティーになります」
「ありがとうございます。コーヒーは男子で、紅茶は女子です」
「……私の予想通りですな」

 ははっ、とマスターはご満悦。きっと、予想が当たっただけでなく、女子高生が3人来店しているのが嬉しいのだろう。

「ということは、このスイーツもお嬢さん達が?」
「ええ、そうです」

 僕の予想通りだったか。

「チョコレートパフェ、抹茶パフェ、パンケーキになります」
「蓮見先輩。この抹茶パフェって先輩が作ったんですか?」
「お見事! 正解です、三宅さん。2つのパフェは自分が作り、パンケーキはあちらの可愛らしい彼女が心を込めて作りました。では、ごゆっくり」

 僕とマスターはカウンターの方に戻る。
 きっと、彼女達も勉強や生徒会の仕事で大変だろう。スイーツを食べて少しでも元気になってくれると嬉しいな。

「楽しそうにしているね、羽村君達」
「ええ」

 中でも一番楽しそうなのが三宅さん。楽しくお喋りしながら、僕の作った抹茶パフェを幸せそうに食べてくれている。
 和気藹々としている彼らを見ていると、今年の生徒会の評判がとてもいい理由が分かるような気がする。

「蓮見、コーヒー美味しいぞ」
「抹茶パフェもとても美味しいです! チョコパフェもパンケーキも!」
「はーい、ありがとうございます!」

 他にお客さんがあまりいないから、羽村や三宅さんはきっと大きな声で言ってくれたんだろうな。店中のお客さんが楽しそうなので、恥ずかしさよりも嬉しさが勝った。

「何だか、高校での翼君を見られた気がして嬉しいよ」
「……楽しそうですね、鈴音さんは」
「うん!」

 最初こそ緊張していたけど、今は本当に楽しそうに仕事をしている。そんな彼女を見ていると、残り20日ほどでバイトを終えることが名残惜しくなってきた。それだけ僕もここでのバイトを楽しめているということなのだろう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

まずはお嫁さんからお願いします。

桜庭かなめ
恋愛
 高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。  4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。  総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。  いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。  デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!  ※特別編6が完結しました!(2025.11.25)  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしております。

あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。

NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。 中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。 しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。 助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。 無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。 だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。 この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。 この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった…… 7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか? NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。 ※この作品だけを読まれても普通に面白いです。 関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】     【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」 俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。 彼女の名前は下野ルカ。 幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。 俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。 だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている! 堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!

S級ハッカーの俺がSNSで炎上する完璧ヒロインを助けたら、俺にだけめちゃくちゃ甘えてくる秘密の関係になったんだが…

senko
恋愛
「一緒に、しよ?」完璧ヒロインが俺にだけベタ甘えしてくる。 地味高校生の俺は裏ではS級ハッカー。炎上するクラスの完璧ヒロインを救ったら、秘密のイチャラブ共闘関係が始まってしまった!リアルではただのモブなのに…。 クラスの隅でPCを触るだけが生きがいの陰キャプログラマー、黒瀬和人。 彼にとってクラスの中心で太陽のように笑う完璧ヒロイン・天野光は決して交わることのない別世界の住人だった。 しかしある日、和人は光を襲う匿名の「裏アカウント」を発見してしまう。 悪意に満ちた誹謗中傷で完璧な彼女がひとり涙を流していることを知り彼は決意する。 ――正体を隠したまま彼女を救い出す、と。 謎の天才ハッカー『null』として光に接触した和人。 ネットでは唯一頼れる相棒として彼女に甘えられる一方、現実では目も合わせられないただのクラスメイト。 この秘密の二重生活はもどかしくて、だけど最高に甘い。 陰キャ男子と完璧ヒロインの秘密の二重生活ラブコメ、ここに開幕!

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

処理中です...