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特別編
第14話『富士より君の山』
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父さんへの電話が終わって、部屋に戻ると琴葉、姉さん、真奈ちゃんの姿がなくなっていた。ただ、その代わりにビデオカメラで部屋を撮影している副会長さんの姿が。
「お電話は終わった? 逢坂君」
「ええ。父さんに連絡したら、無事にホテルに着いて良かったと言われました」
「そっか。きっと、子供だけで旅に出るから心配だったんだろうね」
姉さんの運転も含めて、両親は旅に出た僕らのことを気にかけていたのかもしれない。だからこそ、父さんは無事で良かったと真っ先に言ったのだと思う。
「副会長さんは部屋の撮影ですか?」
「うん。どんな部屋に泊まるのか撮っておきたくて。女将さんも言っていたけど、浴室だけじゃなくて天然温泉の部屋風呂もあって凄かったよね、沙奈ちゃん」
「ええ。……何度か、玲人君と一緒に入りたいなって思いました」
はにかみながらそう言う沙奈会長が何とも可愛らしい。
「逢坂君と素敵な時間を過ごしてね。以上、801号室でした」
副会長さんがそう言うと、ピッと音が聞こえた。ここでの撮影を終えたのかな。
「撮らせてくれてありがとう。私達が泊まる部屋も撮影したいし、私も戻るよ」
「分かりました。では、また後で」
「うん、また後でね」
副会長さんは僕達に手を振って部屋を後にした。そのことで急に静かな空気になった気がする。
「何だか、玲人君と2人きりになるの……ひさしぶりな気がするよね」
「……そうですね」
きっと、それが答えなんだろう。
昨日も沙奈会長と一緒にいる時間はあったけど、姉さんや琴葉がずっと一緒にいて、今日になったら副会長さんや真奈ちゃんも加わって。思えば、こうして2人きりでゆっくりとした時間を過ごすのは、付き合い始めるようになった3連休が明けてからは初めてかもしれない。
「玲人君」
すると、沙奈会長は僕のことをぎゅっと抱きしめてくる。僕の顔を見るとゆっくりと目を閉じた。
そんな彼女に返すのは言葉ではないだろうと思い、僕はそっと唇を重ねた。家を出発してからの時間よりも、今、ここで彼女と2人きりでキスする時間の方が不思議と長く感じる。
唇を離すと、沙奈会長は嬉しそうに笑って、
「お茶を淹れようか」
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて。温かい緑茶をお願いできますか」
「分かった。玲人君はゆっくりとしてて」
僕はジャケットを脱ぎ、ベッドの横にある椅子に座る。
バルコニーに出なくても綺麗な景色を眺めることができていいな。入り口の方を向けばお茶を淹れている沙奈会長がいて。温かい気持ちが湧き上がってくるので、スマホとデジカメで写真を撮っておくことに。
「はい、温かい緑茶ですよ。あと、温泉饅頭もあったから」
「ありがとうございます」
「嬉しそうな顔をしちゃって、どうしたの?」
「何だか、沙奈会長達と一緒に旅行に来ることが本当に嬉しいなと思って」
「……私も玲人君達と一緒に旅行ができて嬉しいよ。それに、1日目にして楽しい気持ちでいっぱいだもん」
「僕もですよ。会長と同じ気持ちで良かったです。……いただきます」
沙奈会長の淹れてくれた温かい緑茶を飲む。
「……美味しいです」
「良かった。この温泉饅頭も美味しいよ」
「そうなんですか。両親が温泉饅頭が大好きで、さっき電話したときも忘れずに買ってきてって言われましたよ」
「それなら、このお饅頭はお土産にピッタリだと思うよ」
僕も温泉饅頭を一口食べてみる。
「うん、美味しいですね。上品な甘さで日本茶に合います。両親に買っていきましょう」
こうして部屋に用意されているのだから、ホテルの売店で売っているだろう。忘れずに買わなければ。
「……ねえ、玲人君」
「はい」
「貸切温泉の予約の時間まであと40分くらいあるけれど何をする? 今は2人きりで、オートロックだから先輩達は勝手に入れない。そこにはベッドもあるし、浴室だってある。ちなみに、私の荷物の中にはアレが入っているし」
えへへっ、と沙奈会長は厭らしく笑う。やっぱり、沙奈会長はイチャイチャすることを考えているのか。
「……僕もアレは持ってきましたよ。会長と今日一日過ごして、したい気持ちも大きくなっていますけど。それは夜、ゆっくりとたっぷり味わいませんか?」
「……そうだね。この後、1時間も経たないうちにみんなで温泉に入って、夕ご飯を食べるもんね。私もゆっくりとたっぷりしたい」
「じゃあ、そうしましょう。ただ……それとは関係なく一つ気になることがあるんですけど」
「うん、何かな?」
「……僕、みなさんと一緒に貸切温泉に入っても大丈夫なのでしょうか」
沙奈会長と姉さんは大丈夫だと思っている。ただ、琴葉に副会長さん、真奈ちゃんと一緒に温泉に入ってしまっていいのだろうか。
「玲人君、一緒に入りたくないの?」
「僕は入ってもかまわないのですが……誰か1人でも、男である僕と一緒に入るのが嫌であれば、僕は入らなくてもいいと思っています」
「なるほどね。じゃあ、みんなに訊いてみよっか」
すると、沙奈会長はスマートフォンを手に取る。みんなはどう考えるのかな。
――プルルッ。
僕のスマートフォンが鳴る。確認してみると、沙奈会長から1件のメッセージが。
『この後の貸切温泉、混浴OKなんですけど、みんなは玲人君と一緒に入っても大丈夫ですか? 素直な気持ちを聞かせてくれると嬉しいです』
今回の旅行のメンバー6人が参加しているグループトークに、沙奈会長のそんなメッセージが送信されていた。すると、
『あたしはかまわないよ。玲人とは先月にも一緒に入ったもんね』
『あたしもひさしぶりにレイ君と一緒に入りたい!』
姉さんと琴葉は僕と一緒に入りたいというメッセージを送ってきてくれた。姉さんは予想通りだけれど、琴葉も入りたいと言うなんて。やっぱり、小さい頃は何度も一緒にお風呂に入っていたからかな。
『あたしも玲人さん一緒に入ってみたいです。実はお姉ちゃんから色々と話を聞いていて、玲人さんの体を見てみたいと思って……』
『逢坂君は麻実さんや琴葉ちゃんで慣れているみたいだし、沙奈ちゃんっていう彼女もいるから……彼が変なことをしないって信じているよ』
ちょっと沙奈会長に訊きたいことはあるけど、真奈ちゃんも副会長さんも僕と一緒に入ってもいいようだ。
『みなさん、ありがとうございます。一緒に温泉を楽しめればと思います』
僕がそんなメッセージを送った直後、沙奈会長は優しい笑みを浮かべながら僕の頭をそっと撫でてくる。
「良かったね、玲人君」
「みなさん、あまり抵抗がないんですかね。失礼のないように気を付けないと」
「……そんな玲人君だから、一緒に入ってもいいって言ってくれたんだと思うよ。でも、可愛らしい子ばかりだから、裸になって変なことをしないようにしてね」
「もちろんですよ」
そんなことをしたら沙奈会長に殺されそうだ。細心の注意を払いながらも、温泉を楽しむことができればいいな。
「話は変わるけど、ここから見える富士山……とても綺麗ね」
「ええ。心が落ち着きますね。せっかくですから、バルコニーに出てみますか?」
「そうね」
僕は沙奈会長と一緒にバルコニーに出る。
「空気が美味しいね。夕方になって涼しくなってきたし」
「そうですね」
月野市も空気が爽やかだと思うことができるのは……周りに自然がたくさんあって、富士山が見えるからだろうか。富士山も山頂付近には雪がまだ残っていることもあってとても美しい。
「ねえ、玲人君。後ろから私のことを抱きしめてくれる?」
「ええ、いいですよ」
沙奈会長の言うように、彼女のことを後ろからそっと抱きしめる。涼しいからか彼女の温もりが心地よい。彼女の髪からほのかに甘い匂いがして、体の柔らかさも感じられるのでこのまま寝ることもできそうだ。
「あぁ、幸せだなぁ。私、こうして玲人君に抱きしめられなから富士山を見るの、あのチケットをお父さんにもらってからの夢だったんだ」
「最近抱いた夢だったんですね。でも、沙奈会長のことを抱きしめながらこの風景を見ると、幸せな気持ちになりますね。本当に会長のことが好きなんだって実感します」
「もう、不意打ちで好きだって言うなんてずるいよ。嬉しすぎてここでしたくなっちゃうじゃない」
「……富士山を見ながら深呼吸をして落ち着きましょう」
まったくこの人は……と思ったけど、今日はずっと一緒に旅行していて、2人きりで泊まる部屋で好きだと言われたら興奮してしまうのは当然かも。僕自身もこうしていて興奮していないと言ったら嘘になる。現に、美しい富士山よりも、手の届くところにある2つの柔らかい山の方が気になっているし。
「今はこの興奮を幸せな気持ちに変えるようにするね」
「そうですか」
「うん。もうちょっとこのまま抱きしめてもらっていいかな?」
「もちろんです。僕もこのままでいたいと思っていましたから」
「……ありがとう」
すると、沙奈会長はゆっくりと僕の方に振り返ってキスする。その後に見せる幸せそうな笑みがとても愛おしい。
その後、予約した貸切温泉の時間の直前まで、僕と沙奈会長はここから見える風景を楽しむのであった。
「お電話は終わった? 逢坂君」
「ええ。父さんに連絡したら、無事にホテルに着いて良かったと言われました」
「そっか。きっと、子供だけで旅に出るから心配だったんだろうね」
姉さんの運転も含めて、両親は旅に出た僕らのことを気にかけていたのかもしれない。だからこそ、父さんは無事で良かったと真っ先に言ったのだと思う。
「副会長さんは部屋の撮影ですか?」
「うん。どんな部屋に泊まるのか撮っておきたくて。女将さんも言っていたけど、浴室だけじゃなくて天然温泉の部屋風呂もあって凄かったよね、沙奈ちゃん」
「ええ。……何度か、玲人君と一緒に入りたいなって思いました」
はにかみながらそう言う沙奈会長が何とも可愛らしい。
「逢坂君と素敵な時間を過ごしてね。以上、801号室でした」
副会長さんがそう言うと、ピッと音が聞こえた。ここでの撮影を終えたのかな。
「撮らせてくれてありがとう。私達が泊まる部屋も撮影したいし、私も戻るよ」
「分かりました。では、また後で」
「うん、また後でね」
副会長さんは僕達に手を振って部屋を後にした。そのことで急に静かな空気になった気がする。
「何だか、玲人君と2人きりになるの……ひさしぶりな気がするよね」
「……そうですね」
きっと、それが答えなんだろう。
昨日も沙奈会長と一緒にいる時間はあったけど、姉さんや琴葉がずっと一緒にいて、今日になったら副会長さんや真奈ちゃんも加わって。思えば、こうして2人きりでゆっくりとした時間を過ごすのは、付き合い始めるようになった3連休が明けてからは初めてかもしれない。
「玲人君」
すると、沙奈会長は僕のことをぎゅっと抱きしめてくる。僕の顔を見るとゆっくりと目を閉じた。
そんな彼女に返すのは言葉ではないだろうと思い、僕はそっと唇を重ねた。家を出発してからの時間よりも、今、ここで彼女と2人きりでキスする時間の方が不思議と長く感じる。
唇を離すと、沙奈会長は嬉しそうに笑って、
「お茶を淹れようか」
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて。温かい緑茶をお願いできますか」
「分かった。玲人君はゆっくりとしてて」
僕はジャケットを脱ぎ、ベッドの横にある椅子に座る。
バルコニーに出なくても綺麗な景色を眺めることができていいな。入り口の方を向けばお茶を淹れている沙奈会長がいて。温かい気持ちが湧き上がってくるので、スマホとデジカメで写真を撮っておくことに。
「はい、温かい緑茶ですよ。あと、温泉饅頭もあったから」
「ありがとうございます」
「嬉しそうな顔をしちゃって、どうしたの?」
「何だか、沙奈会長達と一緒に旅行に来ることが本当に嬉しいなと思って」
「……私も玲人君達と一緒に旅行ができて嬉しいよ。それに、1日目にして楽しい気持ちでいっぱいだもん」
「僕もですよ。会長と同じ気持ちで良かったです。……いただきます」
沙奈会長の淹れてくれた温かい緑茶を飲む。
「……美味しいです」
「良かった。この温泉饅頭も美味しいよ」
「そうなんですか。両親が温泉饅頭が大好きで、さっき電話したときも忘れずに買ってきてって言われましたよ」
「それなら、このお饅頭はお土産にピッタリだと思うよ」
僕も温泉饅頭を一口食べてみる。
「うん、美味しいですね。上品な甘さで日本茶に合います。両親に買っていきましょう」
こうして部屋に用意されているのだから、ホテルの売店で売っているだろう。忘れずに買わなければ。
「……ねえ、玲人君」
「はい」
「貸切温泉の予約の時間まであと40分くらいあるけれど何をする? 今は2人きりで、オートロックだから先輩達は勝手に入れない。そこにはベッドもあるし、浴室だってある。ちなみに、私の荷物の中にはアレが入っているし」
えへへっ、と沙奈会長は厭らしく笑う。やっぱり、沙奈会長はイチャイチャすることを考えているのか。
「……僕もアレは持ってきましたよ。会長と今日一日過ごして、したい気持ちも大きくなっていますけど。それは夜、ゆっくりとたっぷり味わいませんか?」
「……そうだね。この後、1時間も経たないうちにみんなで温泉に入って、夕ご飯を食べるもんね。私もゆっくりとたっぷりしたい」
「じゃあ、そうしましょう。ただ……それとは関係なく一つ気になることがあるんですけど」
「うん、何かな?」
「……僕、みなさんと一緒に貸切温泉に入っても大丈夫なのでしょうか」
沙奈会長と姉さんは大丈夫だと思っている。ただ、琴葉に副会長さん、真奈ちゃんと一緒に温泉に入ってしまっていいのだろうか。
「玲人君、一緒に入りたくないの?」
「僕は入ってもかまわないのですが……誰か1人でも、男である僕と一緒に入るのが嫌であれば、僕は入らなくてもいいと思っています」
「なるほどね。じゃあ、みんなに訊いてみよっか」
すると、沙奈会長はスマートフォンを手に取る。みんなはどう考えるのかな。
――プルルッ。
僕のスマートフォンが鳴る。確認してみると、沙奈会長から1件のメッセージが。
『この後の貸切温泉、混浴OKなんですけど、みんなは玲人君と一緒に入っても大丈夫ですか? 素直な気持ちを聞かせてくれると嬉しいです』
今回の旅行のメンバー6人が参加しているグループトークに、沙奈会長のそんなメッセージが送信されていた。すると、
『あたしはかまわないよ。玲人とは先月にも一緒に入ったもんね』
『あたしもひさしぶりにレイ君と一緒に入りたい!』
姉さんと琴葉は僕と一緒に入りたいというメッセージを送ってきてくれた。姉さんは予想通りだけれど、琴葉も入りたいと言うなんて。やっぱり、小さい頃は何度も一緒にお風呂に入っていたからかな。
『あたしも玲人さん一緒に入ってみたいです。実はお姉ちゃんから色々と話を聞いていて、玲人さんの体を見てみたいと思って……』
『逢坂君は麻実さんや琴葉ちゃんで慣れているみたいだし、沙奈ちゃんっていう彼女もいるから……彼が変なことをしないって信じているよ』
ちょっと沙奈会長に訊きたいことはあるけど、真奈ちゃんも副会長さんも僕と一緒に入ってもいいようだ。
『みなさん、ありがとうございます。一緒に温泉を楽しめればと思います』
僕がそんなメッセージを送った直後、沙奈会長は優しい笑みを浮かべながら僕の頭をそっと撫でてくる。
「良かったね、玲人君」
「みなさん、あまり抵抗がないんですかね。失礼のないように気を付けないと」
「……そんな玲人君だから、一緒に入ってもいいって言ってくれたんだと思うよ。でも、可愛らしい子ばかりだから、裸になって変なことをしないようにしてね」
「もちろんですよ」
そんなことをしたら沙奈会長に殺されそうだ。細心の注意を払いながらも、温泉を楽しむことができればいいな。
「話は変わるけど、ここから見える富士山……とても綺麗ね」
「ええ。心が落ち着きますね。せっかくですから、バルコニーに出てみますか?」
「そうね」
僕は沙奈会長と一緒にバルコニーに出る。
「空気が美味しいね。夕方になって涼しくなってきたし」
「そうですね」
月野市も空気が爽やかだと思うことができるのは……周りに自然がたくさんあって、富士山が見えるからだろうか。富士山も山頂付近には雪がまだ残っていることもあってとても美しい。
「ねえ、玲人君。後ろから私のことを抱きしめてくれる?」
「ええ、いいですよ」
沙奈会長の言うように、彼女のことを後ろからそっと抱きしめる。涼しいからか彼女の温もりが心地よい。彼女の髪からほのかに甘い匂いがして、体の柔らかさも感じられるのでこのまま寝ることもできそうだ。
「あぁ、幸せだなぁ。私、こうして玲人君に抱きしめられなから富士山を見るの、あのチケットをお父さんにもらってからの夢だったんだ」
「最近抱いた夢だったんですね。でも、沙奈会長のことを抱きしめながらこの風景を見ると、幸せな気持ちになりますね。本当に会長のことが好きなんだって実感します」
「もう、不意打ちで好きだって言うなんてずるいよ。嬉しすぎてここでしたくなっちゃうじゃない」
「……富士山を見ながら深呼吸をして落ち着きましょう」
まったくこの人は……と思ったけど、今日はずっと一緒に旅行していて、2人きりで泊まる部屋で好きだと言われたら興奮してしまうのは当然かも。僕自身もこうしていて興奮していないと言ったら嘘になる。現に、美しい富士山よりも、手の届くところにある2つの柔らかい山の方が気になっているし。
「今はこの興奮を幸せな気持ちに変えるようにするね」
「そうですか」
「うん。もうちょっとこのまま抱きしめてもらっていいかな?」
「もちろんです。僕もこのままでいたいと思っていましたから」
「……ありがとう」
すると、沙奈会長はゆっくりと僕の方に振り返ってキスする。その後に見せる幸せそうな笑みがとても愛おしい。
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