悪役令嬢の子

metta

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帝国ディムロス編(キース視点)

09 惜しみなく奪い合う

「いやだ……っ!! やぁだっ! 汚ない、だろっ――ひ、あっ!」
 ぐいぐいと頭を押し戻そうとする左手は胸の粒をきゅっと軽く捻じると止まる。そのまま軽く抓り引掻き、ぐりぐりと押し潰す。口からは喘ぎ声のみが零れ、腰のくねりが激しくなる。脇の下から手で転がしていた粒へと舌を移動し、今度は舐めて吸い上げて押し潰す。もう片方は指で先程と同じ動作を繰り返し、じゅう、と更に吸い上げるとウィスの身体が腰を中心に大きく跳ねた。また伸ばそうとした手をとって寝台に縫い付け仕置きとばかりに粒を摘まんで転がすと、ウィスは顔を真っ赤にして目を潤ませている。
 そのまま脇腹を辿り、骨盤の辺りを刺激すると、ウィスのものはもう、今まで見たことない程勃ち上がっている。もういいか……? ウィスにも負けない程私のものも勃っていて、正直痛い。本来のこれは儀式的なものとはいえ、よく我慢できるものだ。あと少しだけ愛撫したらもう次に進もう。
「っひ……あ、う、ぁぁっ……!」
 勃ち上がったウィスの雄の根元を押さえたまま陰嚢を口に含んで転がし、付け根を舌先で刺激する。下から舐めていくと、もう既に先走りでしとどに濡れていて、ぴちゃぴちゃとはしたない音が響き、少しだけ精液の味がした。舌の裏側も使って左右に動かしながら往復し竿の横や前も同じように繰り返し刺激していくと、先走りは止めどなく溢れ出してくる。先端をねろりと舐めて一気に奥まで咥え込んだ。
「あっ……つ……な、いっ……つも、そこまで、しないだろっーー」
 気持ちよくないですか? と答えを分かっていて聞いてみる。顔を真っ赤にして目を潤ませて
「きもちいいに、きまってる……っだから、離すか止めて――!」
 ウィスくの字よりも更にこれ以上は曲がらないところまで体を曲げて、私の頭を押さえている。上下の動きを止めようと押さえているのに腰は刺激を求めて付き出していて可愛らしい。
「あ、うぅ、だめ、だめ、イ、く」
 びくびくする体と波打つ感覚で達する予兆を感じ、まだ駄目だと根元を押さえた。
「なんでッ……イカせてっ! イカせてくれ…………!」
「まだ、だめです」
 正直私も勃ち上がり過ぎて痛い。痛みに耐えながらウィスのものから舌を這わせながら口を離し、今度は割れ目を通って蕾に舌を這わせる。
「っや……! いやだ……ぁ、そんなとこ、舐めるな……!」
「大事なところですから」
「ひっ!」
 足をばたばたとして暴れるウィスの足を取り、そこにも舌を這わせて口に含む。そのままぐっと左右に割り、顔を埋めるようにして舌先で蕾を嬲っていく。
「そんな、あ、あぁ……」
 縁を伸ばすかのようにして、少しずつ少しずつ綻ばせていく。本来ならばまだ直接的に触れる段階ではないのだが、ウィスはとっくに限界だろうし、私ももう限界だ。手の届くところに置いていた香油を手の平に出し、指を挿入する。舌で解していたのもあって、指を増やしてもすんなり飲み込み、もっと奥へと引き込もうとする。根元を押さえていなければきっと達していただろう。ウィスはもう言葉を発することもなく、喘ぎながら枕を抱き締めてぐずぐず割と本気で泣いている。流石にやり過ぎたかと罪悪感が心を掠めるが、この方法は本来あと二日は愛撫を繰り返すはず……本当だろうか。いや、無理では。我慢しすぎて先走りで濡れそぼった自らの雄にも香油を纏わせゆっくり、ゆっくりと埋めていく。
「あ、あっ……ひぁぁーーっ!」
「―――っ……」
 もっと一気に突き立てたい衝動に駆られるかと思いきや……正直このゆっくりとした挿入で既に出してしまいそうだった。強請っていたウィスもそれだけで達したようで、見開いた目から涙を零している。それを吸い取り引き続きゆっくりともっと中まで入っていき、奥まで辿り着いたところで再び動きを止める。軽く啄むような口づけを落とすと、少し飛んでいたウィスの意識が戻り、薄く開いた口に舌を潜り込ませて口づけを深くしていく。自分でさえ何処もかしこも剥き出しになっているような感覚だ。撫でるようにそっと舌を動かすと、食べているのか食べられているのか分からないような不思議な感覚だった。ただ口づけを深くする度に、もうとっくに覚えている私の形を更に貪欲に覚えようとするかのように、ぎゅうぎゅうと締め付けてくる。
「――ッ……」
「な、ぁっ……うごかないの……? ん、んぅ……」
 その熱烈な抱擁に耐えるため、一度唇を離して体制を整えていると、ウィスから声が掛かる。ウィスの方も喋るだけでも刺激になっているようだがそれを振り切って手を伸ばし、私の頬に触れた。
「はは……、こんなかお、始めて見た」
「……どんな、顔、です……?」
「焦れて、めが、ぎらぎらしてるのはよくあるけど……何か、抱いてるくせに抱かれてる、みたいなかお、してる……」
「……そ、うですね……そうかもしれません」
 頬を押さえていた手を取ってそっと顔の横に縫い留め、食らいつくようにしたいのをぐっと堪え押しつけるように唇を当ててウィスの咥内に侵入し、先程よりも深く、ほんの少し早く掻き回す。
「むぅ、ん、んんっ……!」
 動かさずともウィスは再び達し、ほんの少しの隙間もないのではという位、中の私をぎゅうぎゅうと抱き締め上げた。私も碌に動きもしないうちにウィスの中に射精しその熱でまたウィスが達する。その繰り返しだった。どちらもなかなか絶頂から降りて来られず、しんとした部屋の中にはあはあと荒い息づかいだけが響いている。
「あっ――――ッ!」
 今度はお互い座って向き合う形で少しだけ揺さぶっていく。動きは激しくないものの、ぐちぐちという水音が段々大きくなって部屋に響く。口づけを交わしながら肩甲骨や背骨を辿り、蕾の縁をなぞると、すぐに背中を思い切り逸らしてウィスは達した。仰け反る事で露わになった白い首筋を食み、じゅうと吸って跡をつける。普段はいくら隠れるとは言っても、うっかり見えてしまいそうな場所には所有印はつけないが、まだしばらくは二人きりの日があるので遠慮はしない。ウィスもくたりとしな垂れかかりながら一生懸命私の耳、首筋や鎖骨を舐めたり肩を齧ったりしてちゅうと吸っている。何度か揺さぶったあと、そのままウィスを背中から寝台に降ろし、正常位の形でゆっくりと小刻みに揺らしていく。浅い位置で揺らしたのを抜けるぎりぎりまで引き、一気に奥まで突き入る。
「あっ! あ、やぁ、んッんんっ――! キー……す、あ、待って、まってこわい、や、怖……」
 くる、おちる、という譫言うわごとを聞かないふりをして前立腺もなにもかも抉りながら穿つ。
「う゛ぐ……っ! あ゛ぁぁぁぁッ――――!!」
「ふ、っう、く――!」
 奥を穿つと、ウィスは言っていたとおり本当に落ちた。すさまじい収縮に耐え切れず私もウィスの中に熱を吐き出し、ぶるりと体を震わせる。しかし完全ではないもののまだ私のものは硬さを保っている。だがこのまま続けるのは、流石に鬼かと一度ウィスの中から出て行くと、孔からはごぽりと白濁が流れ落ちる。何回も続けざまに出したし、ディムロスからの帰還後はウィスの体調もあってあまりしていなかったから、久しぶりで量が多い。寝台の脇机の布を何とか手繰り寄せて気絶したウィスの身体を拭いていく。意識のないウィスはそれすらも感じてしまうようで、触れるたびに小さく喘ぎ声を溢していた。
「ぅ……きーす……きもちい……」
 そういう事を言うのは止めて欲しい。
「んっ、んんッ――! うぅ、あ……?」
「人がせっかく、我慢しようと、していたのに――」
 うつ伏せの状態だったウィスに再び挿入し、上から叩きつけるように穿つ。
「まって、まってっ……! ちょ、本当に変、変になる……っ!」
「どうぞ。まだしばらく、二人ですから、いくらでも」
「あっ、あ……耳、も胸も、やぁだっ、あ……も、イケな……」
「そんな事言って、ずうっと達しているでしょう……?」
「……っ!?」
 目一杯拡がった蕾は口では嫌だ嫌だと突き放そうとしても、体が感じて震える度に手を取って、無理矢理引くかのように奥へ奥へと私を誘う。正直何処に触っても性感帯となっているだろうが、触るなとは言わない。
「ひッ……あ、ぁあ――――っ……」
 とんとんと奥を叩くと声無き声を上げ、体を震わせて後ろのみで達するウィスのものは最早勃ち上がってもいない。
「や……やす、ませてぇ……あぁっ……も、キース……出ない……おれ、もぅ出ないからあ……っ」
「出なくても、大丈夫でしょう……? でも、そうですね……少し、動くのを止めましょうか……」
 ただ、喘ぎ声も息絶え絶えといった様相を呈してきたのでそろそろ一度休ませる意味も込めて動きを止め、対面の形で二人して寝台に沈む。
「ふっ……う……ひど……ひどい……」
 ずっと絶頂のまま啼いていたウィスは本当に限界だったのだろう。薄紅色に色付いた顔で説得力のない恨み言を吐き出して、私のものが入ったまますうすうと寝息を立て始めた。 
 以降、食事と入浴以外はひたすらお互いの身体を貪り、抱き合って仮眠するという、どこかの皇帝の事を全く言えない爛れた肉欲の日々を過ごし、最終日には私もウィスも抱き合って寝台にぐったりと横たわっていた。
「本当にまだキースが入っている感覚がするし、まだ意識が曖昧な感じがする。多分頭も悪くなってる」 
「……すみません……今日はゆっくりしましょうか」
「……いーよ。せっかくなんだから最後までいちゃいちゃしよう。キースへのご褒美なんだから」
 そう言って鼻を擦り合わせてちょんと私に口づけをしたウィスは「でも加減はしてくれお腹いっぱいだぞ」と薄い腹を摩って笑う。私はその言葉に甘えて仮眠のあと控えめに愛し合い、ここに来た時に飲んだ薬草茶を二人で飲んで、ゆっくり眠りについたのだった。
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