6 / 17
佐々木警視長
しおりを挟む
翌日はタイミングの良いことに俺は休みだ。
夜になったら指定されたホテルに行けば良い。
俺は今日も仙石さんからのLIMEは見なかった。
夜になって俺は後ろの準備をしてホテルに向かった。
部屋に着くと警視長が扉を開けてくれて、中に入れてくれた。
「よく来たね。西くん、ここに来たら何されるか知ってるんじゃないの?」
「はい。お好きなようにどうぞ」
俺がそう言って自ら服を脱ごうとすると警視長に慌てて止められた。
「ちょ、ちょっと待って。西くん! 嘘だから! 冗談だから! ね?」
「え?」
「そんなことするわけないでしょ? 全く。どっからそんな噂流れてるんだか知らないけどさぁ、いい迷惑してるんだよ。ま、そのおかげで部下を躾るのに使えるんだけどさ?」
「どういうことですか?」
「俺がホテルに呼ぶとさ、みんな言うこと聞いちゃうわけよ。何が怖いんだ! 俺って美形じゃない? 俺とできるなら本望じゃない? なのに何その死にそうな顔~。感じ悪ぅ~」
「ふふ。佐々木警視長。そんなに軽い方だったんですか」
「そだよ~」
「でも躾るって言ったって池田は間違ったこと言ってないと思いますけど」
「お。間違ったこと言ってないと思ったのに、部下の責任取る! とか言ってここに来てくれたの?」
「そうですけど。だってあんな純粋で可愛い池田が警視長の毒牙にやられるくらいなら、俺の方がいいじゃないですか」
「ダメだよ~。自分をそんなに下げちゃ。池田くんはさ、間違ったことは言ってなかったけどちょっと熱くなりすぎだよね。もっと慎重に動かないと。というか毒牙って何聞き捨てならないんだけど」
その後は佐々木警視長の話をじっくり聞いて、俺は猛烈に反省した。
俺も池田も熱くなりすぎて冷静さを欠いていたと気付かされた。
警視長の話はとても勉強になった。
「警視長、ありがとうございました。勉強になりました」
「そ? よかった」
にっこりと笑って答える警視庁は、確かに本人が自称するように美形だと思う。
「あの、お願いがあるのですが」
「ん? なんだい?」
「俺をどこか地方に移動させてもらえませんか」
「なぜ?」
「俺、仙石さんに、あ、俺の上司なんですが、仙石さんにとても失礼なことをしてしまって。合わせる顔がないんです。謝っても意味ないくらいのことをしてしまったんです」
佐々木警視長は俺の目をじっと見据えてから小さく息を吐いた。
「ま、いいけど~。でも移動願いを自分でその仙石くんに出しなね。その仙石くんが受理したら、俺も許可してあげるから」
「そんな」
「大丈夫だって。君が言うように仙石くんに謝っても意味ないくらいのことをしたなら、仙石くんだって君が移動してくれるのを喜ぶんじゃない?」
「……た、確かに。あの、本当にありがとうございます。移動が決まったらまた挨拶に伺います!」
「はいはーい」
そうだ。移動願いを出したら仙石さんはホッとするだろう。
明日だそう。
俺のわがままで仙石さんには本当に沢山迷惑をかけたなぁ。
夜になったら指定されたホテルに行けば良い。
俺は今日も仙石さんからのLIMEは見なかった。
夜になって俺は後ろの準備をしてホテルに向かった。
部屋に着くと警視長が扉を開けてくれて、中に入れてくれた。
「よく来たね。西くん、ここに来たら何されるか知ってるんじゃないの?」
「はい。お好きなようにどうぞ」
俺がそう言って自ら服を脱ごうとすると警視長に慌てて止められた。
「ちょ、ちょっと待って。西くん! 嘘だから! 冗談だから! ね?」
「え?」
「そんなことするわけないでしょ? 全く。どっからそんな噂流れてるんだか知らないけどさぁ、いい迷惑してるんだよ。ま、そのおかげで部下を躾るのに使えるんだけどさ?」
「どういうことですか?」
「俺がホテルに呼ぶとさ、みんな言うこと聞いちゃうわけよ。何が怖いんだ! 俺って美形じゃない? 俺とできるなら本望じゃない? なのに何その死にそうな顔~。感じ悪ぅ~」
「ふふ。佐々木警視長。そんなに軽い方だったんですか」
「そだよ~」
「でも躾るって言ったって池田は間違ったこと言ってないと思いますけど」
「お。間違ったこと言ってないと思ったのに、部下の責任取る! とか言ってここに来てくれたの?」
「そうですけど。だってあんな純粋で可愛い池田が警視長の毒牙にやられるくらいなら、俺の方がいいじゃないですか」
「ダメだよ~。自分をそんなに下げちゃ。池田くんはさ、間違ったことは言ってなかったけどちょっと熱くなりすぎだよね。もっと慎重に動かないと。というか毒牙って何聞き捨てならないんだけど」
その後は佐々木警視長の話をじっくり聞いて、俺は猛烈に反省した。
俺も池田も熱くなりすぎて冷静さを欠いていたと気付かされた。
警視長の話はとても勉強になった。
「警視長、ありがとうございました。勉強になりました」
「そ? よかった」
にっこりと笑って答える警視庁は、確かに本人が自称するように美形だと思う。
「あの、お願いがあるのですが」
「ん? なんだい?」
「俺をどこか地方に移動させてもらえませんか」
「なぜ?」
「俺、仙石さんに、あ、俺の上司なんですが、仙石さんにとても失礼なことをしてしまって。合わせる顔がないんです。謝っても意味ないくらいのことをしてしまったんです」
佐々木警視長は俺の目をじっと見据えてから小さく息を吐いた。
「ま、いいけど~。でも移動願いを自分でその仙石くんに出しなね。その仙石くんが受理したら、俺も許可してあげるから」
「そんな」
「大丈夫だって。君が言うように仙石くんに謝っても意味ないくらいのことをしたなら、仙石くんだって君が移動してくれるのを喜ぶんじゃない?」
「……た、確かに。あの、本当にありがとうございます。移動が決まったらまた挨拶に伺います!」
「はいはーい」
そうだ。移動願いを出したら仙石さんはホッとするだろう。
明日だそう。
俺のわがままで仙石さんには本当に沢山迷惑をかけたなぁ。
74
あなたにおすすめの小説
【BL】声にできない恋
のらねことすていぬ
BL
<年上アルファ×オメガ>
オメガの浅葱(あさぎ)は、アルファである樋沼(ひぬま)の番で共に暮らしている。だけどそれは決して彼に愛されているからではなくて、彼の前の恋人を忘れるために番ったのだ。だけど浅葱は樋沼を好きになってしまっていて……。不器用な両片想いのお話。
長年の恋に終止符を
mahiro
BL
あの人が大の女好きであることは有名です。
そんな人に恋をしてしまった私は何と哀れなことでしょうか。
男性など眼中になく、女性がいればすぐにでも口説く。
それがあの人のモットーというやつでしょう。
どれだけあの人を思っても、無駄だと分かっていながらなかなか終止符を打てない私についにチャンスがやってきました。
これで終らせることが出来る、そう思っていました。
《一時完結》僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ
MITARASI_
BL
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
続編執筆中
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
離したくない、離して欲しくない
mahiro
BL
自宅と家の往復を繰り返していた所に飲み会の誘いが入った。
久しぶりに友達や学生の頃の先輩方とも会いたかったが、その日も仕事が夜中まで入っていたため断った。
そんなある日、社内で女性社員が芸能人が来ると話しているのを耳にした。
テレビなんて観ていないからどうせ名前を聞いたところで誰か分からないだろ、と思いあまり気にしなかった。
翌日の夜、外での仕事を終えて社内に戻って来るといつものように誰もいなかった。
そんな所に『すみません』と言う声が聞こえた。
【完結】それ以上近づかないでください。
ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」
地味で冴えない小鳥遊凪は、ずっと憧れていた蓮見馨に勢いで告白してしまう。
するとまさかのOK。夢みたいな日々が始まった……はずだった。
だけど、ある出来事をきっかけに二人の関係はあっけなく終わる。
過去を忘れるために転校した凪は、もう二度と馨と会うことはないと思っていた。
ところが、ひょんなことから再会してしまう。
しかも、久しぶりに会った馨はどこか様子が違っていた。
「今度は、もう離さないから」
「お願いだから、僕にもう近づかないで…」
僕のために、忘れていて
ことわ子
BL
男子高校生のリュージは事故に遭い、最近の記憶を無くしてしまった。しかし、無くしたのは最近の記憶で家族や友人のことは覚えており、別段困ることは無いと思っていた。ある一点、全く記憶にない人物、黒咲アキが自分の恋人だと訪ねてくるまでは────
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる