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7 授業
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「では、この問題を柊木さん。前に出て解いてください」
「はい」
1限目は黒月さんの授業だ。黒月さんの担当は数学だったらしい。
それはいいのだが、黒月さんが俺を指名した途端、また教室中がザワザワとした。
『え? あの柊木に解けるわけねぇって』
『先生も意地悪だ』
『これじゃまた明日から朝から来ないかもね』
『まぁいいんじゃない? その方が平和で』
そんな声を無視して俺は黒板前へ移動してチョークを取り答えをすらすらと書いていく。
黒月さんが意地悪って言ったやつは的を射ている。黒板に書かれた問題はかなり面倒くさい問題で、答えを書くまでの式がものすごく長い。
だが俺は何とか最後まで書き終えて黒月さんを見た。
「はい。正解です。席に戻っていいですよ」
「はい」
『嘘だ。あんなの解けるわけないって』
『僕だってあんなの解けないのに』
『ズルじゃない?』
『え、でもズルってどうやって?』
まぁ確かにずるかもな。だって俺替え玉だし。
「静かに。授業中におしゃべりはやめてください」
黒月さんの声でピタッと話は止んだ。
それから授業は淡々と進んだ。
チャイムが鳴り授業が終わって、俺はまた黒板の前に行った。
これから俺が何かするたびにザワザワされるのはごめんだからな。
休憩が始まってザワザワしていたクラスメイトたちは、俺の行動にまたシンと静まり返る。
「あのさ、俺にズルだって言ったやつ、誰?」
「僕だけど? 何か文句ある?」
勝気な目で俺を見てきたのは、これまた可愛らしい見た目の男子だ。
「文句はないけど、ズルじゃないって証明したいからさ。君が俺に問題を出してくれ。それを解くから。どれだけ意地悪な問題でも、難しい問題でも出してくれて構わない」
「へ~。いいよ。万年成績ビリッケツの君が、ちょっと山を張ったくらいじゃ解けないと思うけど、わざわざ恥をかきたいなんてやっぱ変なやつだね」
そう言いながら黒板に問題を書いていく。
確かに彼は勉強ができるのだろう。意地悪な問題をこともなげに作っている。
彼が書き終わって俺はその問題をふむと眺めた。
そして答えを書いていく。
「なっ……。そんな、まさか」
「どうだ。合ってるか?」
書き終わってから聞くと、彼はコクと力なくうなずいた。
そんなことがあったので、そのあとの授業はざわつくこともなく平和に過ごせた。
「はい」
1限目は黒月さんの授業だ。黒月さんの担当は数学だったらしい。
それはいいのだが、黒月さんが俺を指名した途端、また教室中がザワザワとした。
『え? あの柊木に解けるわけねぇって』
『先生も意地悪だ』
『これじゃまた明日から朝から来ないかもね』
『まぁいいんじゃない? その方が平和で』
そんな声を無視して俺は黒板前へ移動してチョークを取り答えをすらすらと書いていく。
黒月さんが意地悪って言ったやつは的を射ている。黒板に書かれた問題はかなり面倒くさい問題で、答えを書くまでの式がものすごく長い。
だが俺は何とか最後まで書き終えて黒月さんを見た。
「はい。正解です。席に戻っていいですよ」
「はい」
『嘘だ。あんなの解けるわけないって』
『僕だってあんなの解けないのに』
『ズルじゃない?』
『え、でもズルってどうやって?』
まぁ確かにずるかもな。だって俺替え玉だし。
「静かに。授業中におしゃべりはやめてください」
黒月さんの声でピタッと話は止んだ。
それから授業は淡々と進んだ。
チャイムが鳴り授業が終わって、俺はまた黒板の前に行った。
これから俺が何かするたびにザワザワされるのはごめんだからな。
休憩が始まってザワザワしていたクラスメイトたちは、俺の行動にまたシンと静まり返る。
「あのさ、俺にズルだって言ったやつ、誰?」
「僕だけど? 何か文句ある?」
勝気な目で俺を見てきたのは、これまた可愛らしい見た目の男子だ。
「文句はないけど、ズルじゃないって証明したいからさ。君が俺に問題を出してくれ。それを解くから。どれだけ意地悪な問題でも、難しい問題でも出してくれて構わない」
「へ~。いいよ。万年成績ビリッケツの君が、ちょっと山を張ったくらいじゃ解けないと思うけど、わざわざ恥をかきたいなんてやっぱ変なやつだね」
そう言いながら黒板に問題を書いていく。
確かに彼は勉強ができるのだろう。意地悪な問題をこともなげに作っている。
彼が書き終わって俺はその問題をふむと眺めた。
そして答えを書いていく。
「なっ……。そんな、まさか」
「どうだ。合ってるか?」
書き終わってから聞くと、彼はコクと力なくうなずいた。
そんなことがあったので、そのあとの授業はざわつくこともなく平和に過ごせた。
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