そして女神は……

菫川ヒイロ

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そして天使がやってくる

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「えっと名前は、マルチネス・コラードね」


「はい」


「アナタは神に選ばれました。とても光栄な事ですね。だからそんなアナタには神
 様から特別な贈り物、ギフトが授けられます。お中元みたいですね。ですのでそ
 れを上手に使って魔王を倒してください。子供のお使いですね。それさえしてく
 れれば後はまあ好き勝手にしても大丈夫ですよ。放任主義ですね。それでは行っ
 てらっしゃい。さよならですね」
 
 
 事務作業は終わり、俺の物語が始まる。
 
 
 異世界へやってきたトオルはまず自分の能力を確認する事にした。
 要はお中元の中身を調べるのだ、どれぐらいの値段の物を贈って来たのかという
 相手にとっての自分の価値をはかる作業である。
 
 
 ギフト:創造の種
 
 
 なんだそれは? とは思ったが誰かに聞くなんて愚かな事はもう出来ない。だか
 らトオルはとりあえずそのギフトを使ってみる事にしたのだ。
 
 
 創造の種をつかいますか?  はい/いいえ
 
 
 そうすると頭の中で種が割れた。
 ………
 ただそれだけだった。
 何かが起こったとはとても思えないし、身体に何かしらの変化があったともいえ
 ない。これはハズレを引いたかもしれない。だとしたらどうするのだこれから。
 誰か俺を助けてくれる人とかはいないのか! そんな他人にすがるような目をし
 ていたのかもしれない。
 

「ちょっとおじさん、邪魔です」


 道の端に立っていたトオルにそんな事を言う少女が急に現れた。
 
 
「な、何て目をしてるです! おじさんはこんな幼気な少女にまですがらないと生
 きていけないような屑なのです? 」
 
 
「いや、俺はそんな事はないのだが……」


「分かっているです。世の中にはおじさんのようなダメな男が居るということを教
 えてもらったばかりなのです。だからおじさんの面倒は私が見るです。さあ、今
 すぐ私の足を舐めるです? 」
 
 
 トオルは自分の事を物分かりのいい方だと思っている。
 だからこの少女の足を舐めるのはまったくもって苦ではないし、それが今の状況
 が好転するのであればいくらでもペロペロするつもりではいるが、そんな訳がな
 い事ぐらいは判断できるのである。


「舐めないよ」


「当り前です。おじさんを試しただけです。おじさんは見事合格したので私の家ま
 でついて来るです。一日ぐらいなら泊めてあげるです」
 
 
 こうして俺は少女に連れられてやってきたのはそれなりのボロさがある教会であ
 った。
 
 
 







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