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そして天使がやってくる
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しおりを挟む「知っていますか? 神様は乗り越えらる者にしか試練を与えないそうです。です
からこれもきっと貴女に与えられた試練で、そして貴女なら乗り越えられるお思
いなのですよ神様は」
「やっぱり私は神に選ばれていたという事なのね! なんだそうだったの。それな
ら私がこの子と出会った意味はちゃんとあったという事なのね! 」
よっぽど悩んでいたのであろう、こんな適当な言葉でも彼女にとっては意味があ
ったのだ。チョロい。それならばそれでこれ以上何も言う事はない。次はこの少
女である。
「おい、魔法とは何だか知っているか? 」
「何よ突然。魔法とはこうやって何処にでもあるものでしょ」
少女は指先に火を灯した。
「なるほどね、こうやって簡単に火を灯す事が出来たのならばそれはとても便利だ
とは思うけど果たしてこれは本当に魔法だと言えるのか? 」
俺は火の玉を浮かべて少女に聞く。
「何よ、別に私にだってそれぐらい出来るわ。簡単よ」
そして彼女も俺のマネをして火の玉を浮かべるが俺はそれを握りつぶした。
「あっ、何をするのよ! それぐらい私にだって出来るんだから! 」
「カキ―ン」
彼女には俺の火の玉を消す事は出来ない。
「ちょっと何よこれ! どうなってるのよ! こんなの、私が出来ない訳がないの
にどうして! もう! 何よこれ! こんなのは魔法じゃない! 」
「カキ―ン! カキ―ン! ムテキ―ン! 」
いくら彼女が消そうとしたって無理だった。当然だ、俺がそうしているのだから。
「魔法を行使するにはまず呪文というトリガーがあり、それをいかに上手く引ける
のかが重要なんだ。」
「そんな事しってるもん! 」
「ほう、そうかい。それでいつになったら俺の魔法を消せるんだ? 」
こうして俺は適当な事を言って少女を煙に巻く。そもそも魔法がどんな仕組みだ
とかなんて知っているはずがないから俺に聞かれても答える事なんて出来る訳も
ないが、それではあまりにもカッコ悪いので適当にそれっぽい事を言えば少女も
諦めるだろうぐらいの感覚だった。
「もう帰りましょうルルシラクミドランジョ」
「嫌よ、私に出来ないなんて事はないの! 」
「ええ、そうね。でもお腹が空いたでしょ? 夕食を食べてからまた来ましょう。
それならいいでしょ? 」
少女もお腹が空いていたのだろう。渋々という感じで母親と一緒に森の中へと消
えて行った。ようやく面倒臭い親子から解放された俺だがここに居るとあの親子
がまたやって来るのだと思ったら流石にここには居られない。それに俺も腹が減
ったのだ。何か食べ物を探しに行く事にした。
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