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神に祈りを
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しおりを挟むジルに誘われるがまま俺は仕事を始めた。
初めのうちは上手くいかない事ばかりではあったが、それでもジルに教えてもら
いながらやって行くうちに出来る事は増えて行ったのだ。それはとれも嬉しい事
だった。
「最近何をしているんだい? 変な事はしてないんだよな? 」
シスターにそんな事を聞かれて俺はどう答えればいいのか迷った。
別に隠すような事ではない。この町ではこれが普通の仕事なのだからとは思って
いるが、言い淀んでしまう何かがあった。
だから俺は教会から出る事にしたのだ。
そこは俺の知らない世界だった。
分かっているつもりでも何も分かってなんていなかったのだ。
手の震えが止まらない。
寒い訳じゃない。ただ人を殺しただけなのに震えが止まらない。
自分がこんなにもダメな奴だなんて知らなかった。
嗚呼、神様。どうにかして下さい。
「誰? ソイダかい? こんな時間に何をしているんだ。酷い顔をしてるな。
何があったんだ? 話してみなさい」
結局俺は教会へ戻って来てしまった。
真っ暗な教会でただ頭を垂れて震えていたのだ。
そんな俺をシスターが見つけてくれた、これは神様が導いてくれたのだろうか?
そしてシスターに全てを打ち明けたのだ。自分ではどうしようも出来ないこの
感情をシスターが受け止め、包み込んでくれた。そんな優しさが何よりも助けと
なり、救われた。だからより一層守りたいと思ったのだ。
「別に私だって聖人君主ではないし、この町に居るからにここがどんな場所かって
事ぐらい分かっているつもりさ。だからってソイダがやった事を認める訳にはい
かないけど、それでも私はアナタを許します。こうして告白してくれた事を嬉し
く思うよ」
きっと神様なんかじゃない、俺はこの人に救われたのだ。
「神様ってのはどうしても好きにはなれないんだ俺は」
「それはそうかもね、アンタは教えを守らない背信者なんだから当然といえば当然
なんだろうけどそれでも私は構わない、ここへ来ればいい。祈りさえすれば少し
はマシな顔していられるぐらいにはなるだろうさ」
「そんな事を言っていいのかよ、自分がシスターだって忘れてるんじゃないのか?」
「構わないさ、ここは救いを与える場所なんだから。それに身内には甘いものだろ
誰だって? 」
だからそれからも教会へは顔を出すようになった。
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