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帰り道
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しおりを挟む立ち回りはうまい方だと自分では思っている。
だからこそこうしてどうにか生き残れたのだから私は間違っていなかった。
あの時の選択は間違ってはいなかったのだ。
いつだって騒ぎ立てるのが好きな人間はいる。
少し考えれば大した事のないような事でも大袈裟にしてしまう、そんな人間が
必ず混ざっているのだ。何も知らない様な顔をして、平然とそこに居る。
そしてそんな人間に関わる事は一番愚かな行動だという事を理解出来ていない
奴らがどれだけいるのだろうか?
「アナタよね? 最初に言い出したのは」
始まったのは犯人捜し。
「違う、私じゃない! 」
否定する事は肯定する事と同じだった。
「いいえ、アナタよ。私はちゃんと覚えているもの。言い逃れなんて出来るとでも
思っているの? そんな事を私が許すとでも? 」
その瞬間に全ての決着はついたはずだった。
「この子よ、この子が言えって言ったのよ! 」
辺りを見渡し連れ出した身代わり。
「え? 私は関係ない! 私は言ってない! 」
そして始まるのは分かりやすい内輪もめ、擦り付け合い。
今まで責任なんて取った事がなく有耶無耶にして逃げて来ただけの人間が、
責任なんて言葉から程遠い場所で笑っているだけで良かったはずの人間が、
今必死になっている。
ここだけは認める訳にはいかない。
自分が空っぽの人間だってバレてしまうから、無価値な人間だって事が知られて
しまうから、今まで積み上げて来たモノが空箱だったって気付かれてしまったら
一生底辺で生きていかないとダメだって知っているから。
他人を苦しめ、貶めて笑って来たからこそ理解しているのだ。
それが今、自分の身に起こっているという事が理解出来るから逃げ出したい。
その一点のみにしか頭が回らないから周りを巻き込む。まるで溺れているように
手あたり次第に掴んでいく。掴まれれば当然道連れにされる、そんな連鎖、
悪循環の中にいる彼女達から私は距離をとって見ていたのだその様を。
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