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悪の根源
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しおりを挟むチャッ チャッ チャッ
狭い部屋の壁に貼ってある写真に銃口を向けるその姿はクルーで
「こいつが誰だか知っているか? 」
知らないとベットの上から答えた私に彼が言った言葉はシュールだ。
「こいつが悪の根源なんだ」
そして何よりも彼が持っているその銃はお爺ちゃんの形見だと意味深に教えて
くれたけど、明らかに最近製造された物だったからきっと彼のお爺ちゃんも
最近亡くなったのだとばかり思っていたのに
「俺が子供の頃に貰ったんだ」
と悪びれるその顔はあまりにも馬鹿だったから私は一瞬意識が飛びそうになる
のを必死にこらえたのだ。そんなにも平和な頭の奴がどうして悪の根源と関わり
合いになる事があるのかが全く理解出来ないのだが、きっとそんなだからこそ
関わり合いになれたのだろう。
「ねえ、窓開けてもいい? 」
どうもこの部屋の中は無駄に物が多いので息苦しい。
まあ部屋の狭さや物の多さなどがどれぐらいそれに影響しているのかは、ねえ?
煙草とライターはあったけどそんな匂いは一切しないくらいだし。
新鮮な空気を吸い込んだ私の頭は綺麗にリセットされ、そしてシャワーを浴びる。
身体もリセットした私は彼がシャワーを浴びている間に部屋を出た。
廊下の蛍光灯は点滅を繰り返し、そこへ羽虫が集っている。
生憎、殺虫剤は持っていないので我慢して通って行った先のエレベーターの前に
居た腰が曲がった老婆が私に聞いた来た。
「昨日から待ってるがいつになったら来るのか知ってるかい? 」
動かないのかと思ってボタンを押したらランプは点いたのでちゃんと動くようだ。
ただ昨日からというが上がって来た時に老婆を見た覚えがない。
「来ましたよ? 」
エレベーターのドアが開いたので老婆に教えてあげたが乗る気配がない。
仕方なく私は一人でエレベーターに乗り込む。たぶん待っていたものが来なかっ
たのだろうと判断してドアを閉めた。
まあ、よくある事だった。
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