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花開く時
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しおりを挟む初めて酒を飲んだ時にどうしてこんなにも不味いものを飲むのかが理解出来なく
て、こんなものに必死になって縋り付いている奴らの気が知れないと思った。
それでも俺が酒を呷るのは、それがなんとなくカッコいいというだけの些細な
虚栄心を満たす為だった。
「それで、どうするよ? 」
そんな事を聞かれても俺に何が出来るって訳でもないのだが、それでも俺が決め
ないといけないのは分かっている。それが俺の役割だからだ。
「やるしかないだろうな」
そんな事しか言えない自分にうんざりしながらもそう言った。
この薄暗い部屋の中ならきっと今の俺の顔は見えてはいないだろう。
「分かったよリーダー」
センマがそう言って俺の肩をポンポンと叩いて行った。
それは彼なりの優しさなのだろうが、何だかそれが気持ち悪くて、肩に残った
感触がなかなか消えなくて俺はもう一杯酒を呷ったが、相変わらず酒の味は不味
かった。
店からの帰り道、何となく風に当たりたくて遠回りをして帰った。
久しぶりに歩いた道も相変わらず変わらないままそこにあったから、何だか昔の
事を少しばかり思い出したりなんかしてしまった。
あの頃は何も考えずに走り回っていればよかった。
それだけで一日が終わったというに、今はどうだろうか?
思い返してみたらそんなに変わっていない? そんな現状に笑ってしまった。
「空が近いな」
地べたに寝転んだ俺が夜空を見上げていると声を掛けられた。
「ねえ、何してるの? 」
「なんだニロナか」
目を向ければそこにはニロナが立っていた。
「風邪引くわよ? もしかして動けないの? 」
変な心配をされても面倒なのでむくりと起き上がると俺は歩きだそうとした所で
つんのめる。
「危ない! 何してるのよ」
心配しているニロナの隣で俺は笑った。
別に何が面白いという訳でもなかったけど、何だか笑いたくなったのだ。
「本当に大丈夫なの? 」
彼女の心配など関係なしに俺は笑い続けた。
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