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菫川ヒイロ

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されどロマンチスト

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 突然の告白に俺はどうする事も出来なかった。
 
 
「ごめん」


 きっとそれが一番いい答えだったと思えるし、きっとそうなのだろう。
 だってそれ以外に何って言えばいいのか、俺には分からなかった。
 難しくないか? 彼女が横に居る場面で告白される俺の身になって欲しい。
 余計な事など口に出したらどうなるか、想像も出来ない。
 
 
 確かに気にはなってしていたし、出来るならキープしておきたかった。
 だからそれとなく気を引くような事をしては来たけど、それでも横に彼女が
 いるのに告白なんてしてくるなんて予想外過ぎた。
 
 
 それに今の彼女と別れてまで付き合うような相手だとは思えなかったのだ。
 将来の事を考えればどうしたって家柄は大事だろう?
 約束された未来があるのにそれを捨ててまでなんて馬鹿がする事で、俺は
 そんな先が見えない人間なんかじゃない。
 
 
 結婚ってそういうものだろ?
 
 
 そんな事ぐらい分かってくれる相手じゃないと駄目だろうし、
 分かってくれる相手だと思っていたのに……こんな事をするなんて俺がこれから
 彼女に何って言い訳をすればいいのだ? ほんと勘弁して欲しい。
 俺の立場が悪くなっただけじゃないか、最悪だ。
 
 
 何処で見誤ったのだろうか?
 こんな事になるのなら……戻りたい。
 あの余計な事を思いついてしまう前に戻りたい。
 
 




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