「俺の魔眼よ今再び漆黒の翼と共に我に力を示せ!!開!眼!!!」

桂木 鏡夜

文字の大きさ
8 / 9
2章【】

6話「ギルマス登場。」

しおりを挟む
「指に針貫かす奴のセリフじゃないよね!」

「まぁまぁ。私が直すわ。」

 サラはそう言いなからメルを宥め、メルの手を取り治癒魔法を唱える。

「【治癒ヒール】」

 サラの手から光が放たれメルの指先は見る見るうちに回復し、傷跡は無くなった。

「はい。これで大丈夫よ。」

 「大丈夫じゃないですよ!怪我に対しての認識が少し甘いですよ!まったく。」

 メルはイマイチ納得のいかないまま素直になれずプンスカとソッポを向く。

「けど、ありがとうございます。」

 だが礼儀はわすれない。

 メルのその一言で皆はほんわかとなると、シャルが話を戻す。

「ところで~、魔物の換金なのですがその換金物は外ですか~?」

「いえ、今持ってます。」

 メルの発言にシャルが首をかしげる。

「ん?そんなに小さな物なんですか~
?」

 シャルの疑問にシズネが答える。

「メルはストレージ持ちなんだ。」

 「え?メルさんはストレージを持ってるんですかぁ~?それは珍しいですねぇ。ではこのまま裏の広場にご案内しますねぇ。」

 ストレージは確かに珍しいようだが、いない訳ではないので、そこまで驚かれる事は無かった。

 シャルに案内され一同は裏の広場に入ると、運動場ぐらいの広場になっていて、作業員が魔物などを解体し、切り分けていた。

「おう。シャル。」

 不意に声を掛けてきたのは白人系でスキンヘッドの中年男性だった。肩から白いエプロンを掛けている。

「あっ、バートンさん。こんにちわぁ~。この方達の魔物の解体をお願いしたいんですがぁ~」

「おう。じゃぁそこの場所に広げてくれ。で、物はどこだ?」

 「待ってください。直ぐに出しますね。よっと。」

 メルはドカドカと横一列にオークをストレージから出した。

 メルは少しスッキリした気持ちでバートンとシャルに視線を向けると、バートンとシャルは口を大きく開き驚愕の表情を見せていた。

「ストレージ持ちと言う事にも驚いたたが、こ、‥こいつはオークジェネラルじゃねえか。」

「こ、これは誰が倒したんですかぁ?」

ラックス達は苦笑い気味に視線をメルに送ると、更に2人は驚愕する。

「まさか‥こんな子供が?」

 ラックス達は無言で頷くと、更に驚愕の表情を見せた。

2人の反応はまともとも言えるだろう。

 オークジェネラルは最低でも冒険者Bランクを10人以上を集めなければならないレベルの魔物なのだ。

 それをこんな子供が一人で倒したというんだから驚かない訳がない。

「ちょっ、ちょっと待っててください。」

 シャルは急に慌てて、ギルドの中にまた入っていき、3分もしないうちにシャルが白髪頭で渋い顔の男と共に戻ってきた。

 それを見たラックス達は驚きを見せる、

「ギルマス!?」

「ラルフさん。この子が例の子です。」

 ラルフと呼ばれたその男はどうやらギルドマスターの様だ。

 ジェネラルを確認するとすぐにメルの前に立ち、メルを鋭く見つめた。

 普通なら怯えてもおかしくはないその男の威圧に対してメルは首を傾げる。

「顔に何かついてますか?」

 そう言うと、ラルフは「ふっ、はははは、がははははは!」と見た目とは違い豪快に笑いだした。

 それに対しメルは若干引き気味になる。

「ははは。すまない。ちょっと試したかったんだよ。いやーなかなかの人材が入ったもんだな。どうだ?一つ俺と手合わせしてくれないか?」

 ラルフの発言にシャルがため息を吐く。

「またその病気がでましたかぁ~。強い人を見たらすぐに手合わせを求めるのはやめて下さいよねぇ~。」

「いい。此奴は俺の感が良いと言っている。」

(俺は何も言ってないんだけど)

「そう言っていつも相手をコテンパンにしてしまうんだから困ったものですぅ~。その度に治癒師ヒーラーを探す私の気持ちにもなってほしいですぅ~」

(え!?そんなボコるのかよ!?)
  
 「あーあ。ギルマスがこうなっちまったら誰も止められねぇぞ。」

 バートンはやれやれとばかりに肩を竦めて見せる。

「仕方ないですねぇ。じゃぁ支払いはラルフさんとの手合わせが終わるまでに済ませておきますよぉ。今回はサラさんが居るのでぇ。」

 シャルの言葉にメルは驚きの表情を見せた

「ちょっ、ちょっと待って下さいよ!誰もやるなんて言ってませんよ!?ねぇ、ラックスさん何とか言って‥」

 メルは慌てて断ろうとし、ラックス達に助け舟を求めようとするが、ラックス達はメルの戦闘を目の辺りにしていて、もしかしたらギルマスをも凌ぐのではないかと期待の眼差しを浮かべていた。

「やってみろよ。ギルマスに直接手合わせなんて俺たちでもやったことないんだぜ。」

ラックスはワクワクとした目の輝きでメルに親指を立てる。

「いやいや。おかしいでしょ!?僕を見て!子供だよ?子供と大人と手合わせとかおかしいでしょ!?」

「そんなこと言われても‥」

 ラックスは皆に視線を送ると、皆一致団結したかの様に頷いて見せる。

「あんな戦いを見せられた俺達にはメルを普通の子供とはとても思えないよ。」

「【赤眼の堕天使】。これが俺らの印象だよ。」

「なんて‥」

 その名にカッコイイ。とちょっとでも思ってしまったメル。

 本来はメルは厨二病の為、嬉しい二つ名だ。発言しようとして止まってしまった。

「うむ。その【赤眼の堕天使】とやらの戦いを俺も見せてもらおうか。じゃぁ、場所は近くの演習場で構わないだろ。いくぞ。」

 そういってラルフはメルの手を取ると、子供の様な表情でメルを連れていくのだった。

「ちょ、ちょっと!僕何も言ってないですよ!はなしてぇ!!

「終わったら、またお金を取りに戻ってきてくださいねぇ~」

「まったくAランクの内のギルマスにも困ったもんだぜ。さ、解体をおっぱじめますか。」

バートンは腕を回し、オークの解体に取り掛かった。

「私達もメルの手合わせ見に行こうよ」

 シズネはワクワクを抑えきれず地団駄ふむ。

「あぁ。そのつもりだ。みんな行こう。」


====== ====== ====== ======

桂木です。

ジェネラルの換金率が普通のオークの3倍になっていた為30倍に訂正しました。

 またラックスがエリックになるという不思議な現象も訂正させていただきました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ

天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。 彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。 「お前はもういらない」 ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。 だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。 ――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。 一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。 生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!? 彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。 そして、レインはまだ知らない。 夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、 「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」 「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」 と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。 そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。 理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。 王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー! HOT男性49位(2025年9月3日0時47分) →37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【読切短編】転生したら辺境伯家の三男でした ~のんびり暮らしたいのに、なぜか領地が発展していく~

Lihito
ファンタジー
過労死したシステムエンジニアは、異世界の辺境伯家に転生した。 三男。継承権は遠い。期待もされない。 ——最高じゃないか。 「今度こそ、のんびり生きよう」 兄たちの継承争いに巻き込まれないよう、誰も欲しがらない荒れ地を引き受けた。 静かに暮らすつもりだった。 だが、彼には「構造把握」という能力があった。 物事の問題点が、図解のように見える力。 井戸が枯れた。見て見ぬふりができなかった。 作物が育たない。見て見ぬふりができなかった。 気づけば——領地が勝手に発展していた。 「俺ののんびりライフ、どこ行った……」 これは、静かに暮らしたかった男が、なぜか成り上がっていく物語。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

異世界配信中。幼馴染みに捨てられた俺に、神々(視聴者)がコメントしてくるんだが。

葉月
ファンタジー
コルネ村で、幼なじみであり恋人でもあったユリアナと、ささやかな幸福を分かち合って生きていたロイド。 だがある日、ユリアナは女神の愛子として目覚め、国王の命により王都へと連れ去られる。 突然、日常を奪われ、運命に引き裂かれたロイドは、抗う術も持たぬまま、否応なく大きな流れへと呑み込まれていく。 これは、奪われたものを取り戻すため、そして理不尽な運命に抗おうとする、一人の少年の物語である。

処理中です...