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本編
74 砂漠のあれ
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「クロくん付きましたわ! こっちですわ」
「・・・はあ」
「クロくん、行きましょう?」
リアさんとソユラ様から腕を引っ張られそのまま馬車に乗った3人の馬車での会話は分かりませんですが、降りてきてからもソユラ様は少し不満げでクロくんと話してる。リアさんの方は2人のことをあえて気にせずマイペースに屋敷の中を案内し、私達の事にも気を使ってくれてる。
「わー! ベッドふかふか~!」
「リジュ! お行儀が悪いぞ!」
「女性の方々はこちらの部屋で大丈夫ですか?」
「ええ、助かりますわ」
「プールもありますから、レイラさんはそちらも」
「わあ! 凄いっ! 広いよ、お姉ちゃん!」
「何から何までありがとうございます。」
「いえいえ、私はクロくんの第二の妻となるものですから」
「「えっ?!」」
ベッドにダイブしたリジュをピーチ様が注意する。ヴァルシュさんは庭を見てくると今この場には居ない。隣の部屋を案内された女性陣達の和気あいあいとした会話からの突然の爆弾発言に皆が驚く。
ソユラ様とクロくんがこの場に居ないのでリアさんからしか説明を聞く。彼女が言うには馬車の中でソユラ様とクロくんが結ばれるって話からあの2人が結婚したらリアさんもクロくんと結婚すると。でも、ソユラ様が許すのでしょうか……?
着いて1時間ほど休憩してもう夕方頃でしたので食事の時間と呼ばれ席に着くと大人数だったので使用人たちが忙しなく料理を運んだりして準備をしていた。私も少し手伝おうかと伝えると『お客様なので大丈夫ですよ』と言われてしまいました。
全員到着する頃にはダイニングテーブルの上にはここら辺で取れる野菜を中心に【海底神殿】があった海辺が近かったので魚や貝類、などを使った料理が多かった。
「このスープ美味しいねお姉ちゃん」
「うん、てかレイラ大丈夫なの?」
「何が?」
「んー、これ魚介が入ってるのよ? 無理して食べなくても」
「大丈夫、ワタシが食べられお魚とかの出汁だもん、おいしーよ?」
「それなら良いんだけど」
レイラさんとアーニャさんの会話が左斜め前で聴こえる。確かに人魚族のレイラさんに魚介の食事は……と気になってたので話を聴いていたら本人は大丈夫らしい。平和に暮らしてた頃は小魚を捕まえて食べてたって話してました。スープはそんな魚を煮込んでホロホロにしたおかげか濃い味付けじゃないのにもかかわらず、魚の出汁の味がすごく美味しい。ホッとする味という感じですかね?
「この刺身も美味しいわ」
「うんうん、おいしい~!」
「いつも焼いた方が好きだったけど、うん美味い。」
「それは氷水で洗ってから切ったものらしいの、その方が普通に食べるより余分な部分が落ちておいしいらしいのよ」
「「へー」」
普段街の食事処で食べる魚は焼くか煮るかだからそのまま生で食べることが少ない。海が近いから鮮度の問題かと思ったらリアさんの説明でそういう調理方法もあるのかと目から鱗……なんてそんな風に思ってしまった。
他の料理達も参戦で美味でした。
いつもなら喧嘩するピーチ様とリジュさん、ヴァルシュさん達も黙々と食事をされてましたね。
「それで、僕達をただ呼んだわけじゃないよね」
「です。さすがクロくんですね、このチュラルが騒いでたのとは別なんですけど、もう少し北側に登ると【砂漠地帯】があって、そこに砂虫が頻繁に出るようになって……」
「砂虫って例のアレか」
「ご主人様知ってるの?」
「まぁ、ゲームではあるあるだからな」
砂虫、話には聞いたことはありますが……本当にそんなものが現れるのですか? 海にはクラーケン、砂漠には砂虫、ちょっとした伝説みある魔物ですよ。
「【砂漠地帯】には砂虫目撃の報告は昔は少なかったんです。でも最近は行商人達が通ったりする時に襲われ運良く帰ってきたとしても襲われた時の恐怖からあそこには行きたくないと言われまして」
「行かなきゃいいんじゃないの? だめなの?」
「それじゃあ他の村や街の人の生活品が行き来しないでしょ?」
「そうなんだ~」
「ええ、そうなの。モノの行き来が無くなると色んなところで困ることなの。腕利きの冒険者や傭兵戦える者に依頼してみたんだけど手の施しようがなくて……」
ここら辺にある【砂漠地帯】は他の【砂漠地帯】より広くはないらしいのですがそれでも一番端から端までだと慣れてるものなら速くても5日間ほど食料や寝袋見張りなど厳重に用意して。
それでも砂虫以外にも他の魔物や盗賊などがいてそもそも危険という場所──
「砂虫を絶滅は難しくてもあまり出会わないぐらいに倒してもらいたい、討伐依頼を頼みたいのですわ」
「ん、分かった。」
「本当に?!」
「なんで驚いてるんだ?」
「即決だと思わなくて、クロくん本当に砂虫を知ってますの?」
「あれだろ、デカいイモムシで口がギザギザ歯が生えてて……」
「間違ってない、です。」
「イモムシなの? 簡単そー!」
「舐めてはダメですよ!」
リアさんの説明では魔王も関係してるらしく、復活が近づいてきてそれにより北側に近いほど魔物の動きが大きくなってるらしいと。
「魔族の姿は見たか?」
「いえ、私の所には情報はないですわ」
「まぁやってれば出会うか。」
+メモ
リア…久々に登場クロくん好きアピしてきます。でもめっちゃ年下何だよなぁ。
魚介料理…海が近いので新鮮で美味しい!刺身料理が豊富で氷水で洗ったり、種類によっては切り方も違うらしい。少し辛味がある野菜と共に食べる事もあるけど小さい子供は苦手らしい。
【砂漠地帯】…一つぐらいオアシスがある、気がする幻でなければ。
砂虫…ノルマ達成?砂漠と言ったら砂虫だいたい追いかけられる。デカいキモいひぃ……!
「・・・はあ」
「クロくん、行きましょう?」
リアさんとソユラ様から腕を引っ張られそのまま馬車に乗った3人の馬車での会話は分かりませんですが、降りてきてからもソユラ様は少し不満げでクロくんと話してる。リアさんの方は2人のことをあえて気にせずマイペースに屋敷の中を案内し、私達の事にも気を使ってくれてる。
「わー! ベッドふかふか~!」
「リジュ! お行儀が悪いぞ!」
「女性の方々はこちらの部屋で大丈夫ですか?」
「ええ、助かりますわ」
「プールもありますから、レイラさんはそちらも」
「わあ! 凄いっ! 広いよ、お姉ちゃん!」
「何から何までありがとうございます。」
「いえいえ、私はクロくんの第二の妻となるものですから」
「「えっ?!」」
ベッドにダイブしたリジュをピーチ様が注意する。ヴァルシュさんは庭を見てくると今この場には居ない。隣の部屋を案内された女性陣達の和気あいあいとした会話からの突然の爆弾発言に皆が驚く。
ソユラ様とクロくんがこの場に居ないのでリアさんからしか説明を聞く。彼女が言うには馬車の中でソユラ様とクロくんが結ばれるって話からあの2人が結婚したらリアさんもクロくんと結婚すると。でも、ソユラ様が許すのでしょうか……?
着いて1時間ほど休憩してもう夕方頃でしたので食事の時間と呼ばれ席に着くと大人数だったので使用人たちが忙しなく料理を運んだりして準備をしていた。私も少し手伝おうかと伝えると『お客様なので大丈夫ですよ』と言われてしまいました。
全員到着する頃にはダイニングテーブルの上にはここら辺で取れる野菜を中心に【海底神殿】があった海辺が近かったので魚や貝類、などを使った料理が多かった。
「このスープ美味しいねお姉ちゃん」
「うん、てかレイラ大丈夫なの?」
「何が?」
「んー、これ魚介が入ってるのよ? 無理して食べなくても」
「大丈夫、ワタシが食べられお魚とかの出汁だもん、おいしーよ?」
「それなら良いんだけど」
レイラさんとアーニャさんの会話が左斜め前で聴こえる。確かに人魚族のレイラさんに魚介の食事は……と気になってたので話を聴いていたら本人は大丈夫らしい。平和に暮らしてた頃は小魚を捕まえて食べてたって話してました。スープはそんな魚を煮込んでホロホロにしたおかげか濃い味付けじゃないのにもかかわらず、魚の出汁の味がすごく美味しい。ホッとする味という感じですかね?
「この刺身も美味しいわ」
「うんうん、おいしい~!」
「いつも焼いた方が好きだったけど、うん美味い。」
「それは氷水で洗ってから切ったものらしいの、その方が普通に食べるより余分な部分が落ちておいしいらしいのよ」
「「へー」」
普段街の食事処で食べる魚は焼くか煮るかだからそのまま生で食べることが少ない。海が近いから鮮度の問題かと思ったらリアさんの説明でそういう調理方法もあるのかと目から鱗……なんてそんな風に思ってしまった。
他の料理達も参戦で美味でした。
いつもなら喧嘩するピーチ様とリジュさん、ヴァルシュさん達も黙々と食事をされてましたね。
「それで、僕達をただ呼んだわけじゃないよね」
「です。さすがクロくんですね、このチュラルが騒いでたのとは別なんですけど、もう少し北側に登ると【砂漠地帯】があって、そこに砂虫が頻繁に出るようになって……」
「砂虫って例のアレか」
「ご主人様知ってるの?」
「まぁ、ゲームではあるあるだからな」
砂虫、話には聞いたことはありますが……本当にそんなものが現れるのですか? 海にはクラーケン、砂漠には砂虫、ちょっとした伝説みある魔物ですよ。
「【砂漠地帯】には砂虫目撃の報告は昔は少なかったんです。でも最近は行商人達が通ったりする時に襲われ運良く帰ってきたとしても襲われた時の恐怖からあそこには行きたくないと言われまして」
「行かなきゃいいんじゃないの? だめなの?」
「それじゃあ他の村や街の人の生活品が行き来しないでしょ?」
「そうなんだ~」
「ええ、そうなの。モノの行き来が無くなると色んなところで困ることなの。腕利きの冒険者や傭兵戦える者に依頼してみたんだけど手の施しようがなくて……」
ここら辺にある【砂漠地帯】は他の【砂漠地帯】より広くはないらしいのですがそれでも一番端から端までだと慣れてるものなら速くても5日間ほど食料や寝袋見張りなど厳重に用意して。
それでも砂虫以外にも他の魔物や盗賊などがいてそもそも危険という場所──
「砂虫を絶滅は難しくてもあまり出会わないぐらいに倒してもらいたい、討伐依頼を頼みたいのですわ」
「ん、分かった。」
「本当に?!」
「なんで驚いてるんだ?」
「即決だと思わなくて、クロくん本当に砂虫を知ってますの?」
「あれだろ、デカいイモムシで口がギザギザ歯が生えてて……」
「間違ってない、です。」
「イモムシなの? 簡単そー!」
「舐めてはダメですよ!」
リアさんの説明では魔王も関係してるらしく、復活が近づいてきてそれにより北側に近いほど魔物の動きが大きくなってるらしいと。
「魔族の姿は見たか?」
「いえ、私の所には情報はないですわ」
「まぁやってれば出会うか。」
+メモ
リア…久々に登場クロくん好きアピしてきます。でもめっちゃ年下何だよなぁ。
魚介料理…海が近いので新鮮で美味しい!刺身料理が豊富で氷水で洗ったり、種類によっては切り方も違うらしい。少し辛味がある野菜と共に食べる事もあるけど小さい子供は苦手らしい。
【砂漠地帯】…一つぐらいオアシスがある、気がする幻でなければ。
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