不定期∶王道無糖

加速・D・歩

文字の大きさ
105 / 123
本編

92 解決したか?

しおりを挟む
 ピーチに飴が入った瓶をリジュに渡してと送ったあと、ベッドから起き上がって伸びをすると体がポキボキと鳴る。
 軽くストレッチしてから、ルゥだと空間を斬るから普通の剣を持って屋敷の外へ行くと良い天気らしい。軽く素振りをやって一通り技を軽く使う。

 最初は昏睡してた事もあって目眩が起きたけどなんとか、まあ今襲われても大丈夫なぐらいにはなった。
 井戸で身体を水に濡らした布で軽く拭いてサッパリしたあと屋敷内に戻って探索。
 そういや俺はあんまりこの屋敷内をウロウロしたことなかったな。
 貴族の家らしく調度品は質が良いもの。所々鎧や壺なんかが置いてある。壺をみると割りたくなるが……


 ふと、部屋に戻ろうと思って廊下を歩いてると、外にメリ達が居て外を見る。ピクニックシートみたいな布を広げて木の木陰でメリ、メロ、カゲのいつもの仲良しメンバーで本を読んだり昼寝をしてるようだった。

 カゲも俺と離れてきてるというか完全に個体として生きてる所はあるな。一応繋がってはいるから遠くに離れようとも状況とかは分かるけども。
 他の『バケモノ』達に聞いても影達がカゲのように個を得たという話は聞いたことがなかった。

 この前の『災厄』といい、一体何が起こってんだ……【グランエール】は。

 ガチャと音がして──見るとピーチ達が部屋から出てきたところだった。

「お、出てきたか」
「出てきたか、じゃない! なんで毎回閉じ込めるんだよッ!」
「ピーチの事だから話にならないと部屋を出ようとするだろ? それ防止。で、どうだった?」
「あー! ご主人様~っ!」


 そういうとピーチはぐぬぬ顔で俺を見る。後ろからリジュが走ってきて俺に抱きついた。
 表情は閉じ込める前よりスッキリしてる。発散出来たのか?

「リジュ、ピーチと仲良くヤれたか?」
「うんっ! ピーチねぇ甘えん坊さんだったぁ!」
「はあ?! ど、どこがだよ! てか甘えん坊だったのはそっちだろ!!」

 前からリジュとピーチは言い合いが多かったが、彼らだけで一応前は向き始めたらしい。
 明るい表情になったリジュは前よりもピーチを気にかけてる様子だし、ピーチも文句言いつつも受け入れ始めてる。良い傾向だ。くっつくはさておいて、まあピーチに任せといていいだろう。

 いまだ、あーだこーだと言い合いをしてる2人を連れソユラのところに行くと彼女も2人がより仲良くなったと感じたらしい。

「あら、今日はいつもよりも仲良くなったのね」
「な、仲良くなんか──ッ」
「えー! ぼくはピーチと仲いいよー!」

 相変わらずリジュはピーチを構い倒してるらしい。ギュウギュウくっつくリジュを引き剥がそうとするピーチだったが、力が足りないままなすがままになった。

 仲よさげな2人を横目に、俺はペラルタに次の目的地の確認をする。てか試練も……デアゴスよろしく細々としたものを省いて集めた王家の武具は剣と盾、ブローチ、兜、胴体、両腕、両足お……揃ってる?

「ペラルタ、武具揃ってね?」
「本当ですね、改めて確認したらそうですね」

 部屋の床にザーッと置いた集めたものを軽く人の形にしながら置けば、王家の武具が揃ってる。これ他の試練に行かなくてもよくね?

「てかまだ試練場あんの?」
「そうですね、無くはないらしいんですが……そこに何があるのか、までは分からなくて」
「ふうん」
「クロくん、王家の武具をつけてみますか?」
「あー、まぁ。やってみるか」

 装備したら外せなくなる、とかは無いよな。



+メモ
ごっちゃにr18でリジュとピーチの話し合いを書きました。非常にグダグダしてる。

(⁠.⁠ ⁠❛⁠ ⁠ᴗ⁠ ⁠❛⁠.⁠)だいぶ前に書いたのに出してなかった…
リアルバタバタが少しおさまってきたので様子を見ながらちょいちょい書いていくとは思う。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...