13 / 18
近くて遠い存在
13 (R)
ネクタイはガンちゃんの手によってベッド脇に落ちた。
ワイシャツのボタンを性急に外され、ガンちゃんの大きくてざらついた手が肌に触れる。
「待って、ガンちゃん」
「待たない」
はだけた肌にガンちゃんの手が滑っていく。脇腹を通過した時はくすぐったさに胸をそらした。
ガンちゃんの手が胸の突起に伸びた。そこはまだ触れていないのに赤く充血しており、少し手がかすめるだけで俺は体を震わせた。
「んっ、やだ、そこ」
ガンちゃんは俺の制止に構わず執拗に胸の突起に触る。その度に俺は嬌声を上げた。
「あっ!だめ、んっ」
気持ちよくて自分の体が思うように動かない。自然と快楽は下半身の方にも落ちていき、自分の中心は熱を持っていた。
「気持ちいいか、樹」
声を出すことができなくて俺はただ頷いた。
自身の昂りを見られたくなくて俺は体をずらす。
「あ!」
ガンちゃんの手は俺の腰を掴んでいてしっかりと俺の昂りを視界に入れていた。あまりの恥ずかしさに俺は赤面する。
「隠すな、ちゃんと見たい」
「み、見ないで、恥ずかしいから」
「俺は見たい」
ガンちゃんに見られている。それだけでより熱を持ってしまう。
ガンちゃんが俺の中心部に触れる。少し触れただけなのに俺の身体は敏感に反応してしまう。
「いや、触ったらダメ」
ガンちゃんは俺の下着に手をかける。あっと思った時にはすでに下着は下げられていて、昂りは隠す術もなくガンちゃんの前にさらけ出していた。
部屋は暗いが目が慣れてくればはっきりと見えてしまう。
恥ずかしさに本当に死んでしまうかもしれない。
ガンちゃんの顔が下がっていく。ガンちゃんが俺の昂りに顔を近づける。
止める間もなく自分のものがガンちゃんの口内に吸い込まれてしまった。口内の熱さに俺は息を詰める。
「あ!んっ、待ってガンちゃん。汚いからダメ」
「汚くない」
俺の抵抗は虚しく、口淫はますます深くなるばかりだ。静かな部屋に舐める音が響いて聞こえる。
「んっ、あっ、ガンちゃん」
快感に腰が動いてしまう。ガンちゃんにしっかり抑えられているので逃げることはできず、ただ快感を受け止めるしかない。
「ほんと、もうダメだからガンちゃん。もうーーあっ!」
腰を大きく震わせて俺はあっけなく絶頂に達してしまった。放つ熱をガンちゃんはしっかりと受け止める。喉仏の動きから俺が放ったものを飲んでしまったみたいだ。
まともにガンちゃんの顔が見られない。こんな恥ずかしいところを見られてしまうなんて。
ふと、ガンちゃん下半身に目を向けた。そこにはさっきまでの俺と同じ状態の昂りが目に入った。
「ガンちゃん、俺も手伝うよ」
中心に手を伸ばそうとするとその手をガンちゃんが捕まえた。
「いい、お前は何もしなくて」
「え?」
何もしなくていい?でもつらそうだし、俺もガンちゃんに触れたい。
「お前は酔ってるんだろ。今日のことは酒の失敗として忘れるからさっさと寝ろ」
「……」
酒の失敗?忘れる?
ガンちゃんが俺の頭に手を置く。
「俺たちはちゃんと親友だから。お前の心配することは何もない」
親友。これまではそうだった。でも今は違う。ちゃんと自分の気持ちを自覚してガンちゃんを好きだと気づいたんだ。
あれ?でもまだ俺、ガンちゃんに気持ちを伝えていない。
酒の失敗なんかじゃない。俺はちゃんとガンちゃんに触れたくてそうしたんだ。だからちゃんと言わないと……
襲いかかってくる睡魔に俺は途中で考えることができなくなる。重い瞼の向こうでガンちゃんが寂しそうに俺を見つめている。
違う。そうじゃない。俺もちゃんとガンちゃんが好き。だからそんな顔しないで。それらは言葉にならず、闇の向こうに消えていった。
あなたにおすすめの小説
恋人に好きな人が出来たと思ったら、なにやら雲行きが怪しい。
めっちゃ抹茶
BL
突然だが、容姿も中身も平凡な俺には、超絶イケメンの王子と呼ばれる恋人がいる。付き合い始めてそろそろ一年が経つ。といってもまだキスもそれ以上もした事がない健全なお付き合い。王子は優しいけど意地悪で、いつも俺の心臓を高鳴らせてくる——だけどそれだけだ。この前、喧嘩をした。それきり彼と話していない。付き合っているのか定かじゃない関係。挙句に、今遠目から見つけた王子の側には可憐な女の子。彼女が彼に寄り掛かって二人がキスをしている。
その瞬間、目の前が真っ黒になった。もう無理だ。俺がスイッチが切れたようにその場に立ち尽くした、その時だった。前にいる彼から聞いたこともない怒声が俺の耳に届いたのは。
⚪︎佐藤玲央……微笑みの王子と呼ばれ、常に笑顔を絶やさない。物腰柔らかな姿勢に男女問わずモテる
⚪︎中田真……両親の転勤で引っ越してきた転校生。平凡な容姿で口が悪いがクラスに馴染めず誰とも話さないので王子しか知らないし、これからも多分バレない
※全四話、予約投稿済み。
本編に攻めの名前が出てこないの書き終わってから気が付いた。3/16タイトル少し変更しました。
※後日談を3/25に投稿予定←しました。Rを書くかはまだ悩み中
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
生まれ変わりは嫌われ者
青ムギ
BL
無数の矢が俺の体に突き刺さる。
「ケイラ…っ!!」
王子(グレン)の悲痛な声に胸が痛む。口から大量の血が噴きその場に倒れ込む。意識が朦朧とする中、王子に最後の別れを告げる。
「グレン……。愛してる。」
「あぁ。俺も愛してるケイラ。」
壊れ物を大切に包み込むような動作のキス。
━━━━━━━━━━━━━━━
あの時のグレン王子はとても優しく、名前を持たなかった俺にかっこいい名前をつけてくれた。いっぱい話しをしてくれた。一緒に寝たりもした。
なのにー、
運命というのは時に残酷なものだ。
俺は王子を……グレンを愛しているのに、貴方は俺を嫌い他の人を見ている。
一途に慕い続けてきたこの気持ちは諦めきれない。
★表紙のイラストは、Picrew様の[見上げる男子]ぐんま様からお借りしました。ありがとうございます!
神子の余分
朝山みどり
BL
ずっと自分をいじめていた男と一緒に異世界に召喚されたオオヤナギは、なんとか逃げ出した。
おまけながらも、それなりのチートがあるようで、冒険者として暮らしていく。
途中、長く中断致しましたが、完結できました。最後の部分を修正しております。よければ読み直してみて下さい。
キミと2回目の恋をしよう
なの
BL
ある日、誤解から恋人とすれ違ってしまった。
彼は俺がいない間に荷物をまとめて出てってしまっていたが、俺はそれに気づかずにいつも通り家に帰ると彼はもうすでにいなかった。どこに行ったのか連絡をしたが連絡が取れなかった。
彼のお母さんから彼が病院に運ばれたと連絡があった。
「どこかに旅行だったの?」
傷だらけのスーツケースが彼の寝ている病室の隅に置いてあって俺はお母さんにその場しのぎの嘘をついた。
彼との誤解を解こうと思っていたのに目が覚めたら彼は今までの全ての記憶を失っていた。これは神さまがくれたチャンスだと思った。
彼の荷物を元通りにして共同生活を再開させたが…
彼の記憶は戻るのか?2人の共同生活の行方は?