【小説家✖️アイドル】 天才小説家は俺の前だと語彙力をなくす

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3 (R) 完

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 「しようよ、透」


 キスの余韻で少し息の上がった声で俺は透の耳元で言った。


 
 「でも、今日はゆきくんも疲れているだろうし、また後日でも…」


 
 「説得力ないな…… さっきから当たってるんだけど」


 
 座っている膝の中心が熱を持ってスウェットを持ち上げているのが分かった。俺が指摘すると透は赤面して俯いた。



 「ねえ、俺は平気だから。したい。したくない?」



 「し、したいです」



 素直な回答に俺は笑った。






 
 「はっ、はぁ、とおる、もう平気だから」




 「ダメです。絶対、痛くしたくないので」



 透は準備を怠らない。それはありがたいけど、俺も限界が近いのだ。
 指が執拗に奥を突く。たまに弱い場所を突かれそうになって腰をずらす。だが、透はそれを見逃さない。透の長い指が曲げられる。


 「あっ!あー、ダメ、そこやだ」



 「でも、気持ちいいんでしょ」



 「すぐイキそうだから待って… んっ」


 ベッドの上で透は少し意地悪い。普段とのギャップがあってそこも好きなのだが、ちょっと困る。



 「あっ、ほんとにもういっ…」


 次の瞬間、俺は達してしまった。その様子をじっと見つめられて手で顔を隠す。


 「なんで隠すんですか?」


 
 「恥ずかしいから」



 「可愛いのに」


 隠した手にキスをされる。俺ばっかり気持ちよくしてもらってる。
 俺は透の中心に触れた。



 「ちょっ、ゆきくん」



 「早く挿れて。もう大丈夫だから。もう我慢できない」



 「うん、僕も」



 俺の中に透が入ってくる。圧迫感に息を詰める。苦しい。なのに嬉しい。
 好きな人と繋がる幸せを俺は透に教えてもらった。



 「痛くない?」



 透が聞く。声がいつもより低くて、余裕がないのが分かる。



 「大丈夫だから、動いて」


 透がゆっくりと動く。小さな律動が繰り返され、苦しさが快感に変わっていく。



 「ん、はっ、とおる、あ」



 「ゆきくん、好き、すき」


 透の声も切羽詰まっている。


 「キス、して」

 
 唇を合わせる。お互い熱をもった舌を絡め、快感が一気に高まる。


 「あーもう、ダメ。いく、ん!」


 迫ってくる快感を逃すことが出来ず、透よりも先に達してしまった。



 「ご、ごめん」


 
 「ううん、ゆきくん可愛い」



 透が俺の髪に口付ける。



 「好き、透」



 俺の中に入っているものが力を持つ。


 「ちょっと」


 「ごめん、もうちょっとだけ付き合って」



 透がさっきよりも複雑に腰を動かす。



 「あ!待って、待って。イッたばっかりだから、あー」



 普段は無害そうな男なのに一回スイッチが入ると急に獣になる。透の視線が熱く俺を絡めとる。
 逃げようとしても俺の腰を透が掴み、快感から逃れることが出来ない。



 「あーすき、すきだよ。ゆきくん」


 俺も好きだ、馬鹿。好きを繰り返すこの男が愛おしい。たくさん言葉を持っているはずなのに俺の前だと語彙力をなくす所も好きだ。
 全部を受け止めたい。


 「俺も好きだよ」


 透の背中に手を回して、俺は身体を委ねた。



 
 「ゆきくん、本当にごめん」


 あれから透の勢いは止まらずお互い夢中で求め合い、気づいたら朝になっていた。
 さすがに腰の気だるさはあるが全然嫌ではなかった。むしろよかった。
 ベッドで横になっている俺の隣で先ほどから透は俯いている。
 

 「透」



 顔を上げた透の唇にキスをした。



 「別に俺は大丈夫だから。それより気持ちよかったんだからそれでいいんだよ」



 「ゆきくん」



 透の髪を撫でた。透は幸せそうに俺を見つめている。
 
 

 「今日は休みだから一日一緒にいられるよ」



 カーテンの隙間から朝日が溢れて、透の顔を照らす。
 静かな朝、隣には透がいる。俺は静かにこの幸せに笑みを浮かべた。

 

 



 



 
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