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プロローグ
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とある夏休みの夕方
「明日も遊ぼーぜ」
子供たちは遊ぶ約束をしていた
「僕たち、最近毎日遊んでるじゃん、たまには休日つくらない?」
「いいだろ…別に、減るもんじゃねぇし、小春もいいだろ?」
「私は、明日は家族で出かけるの!良いでしょ~、だから、ひろちゃんと、ゆうちゃんとは、遊べないよ~」
「まじかよ、じゃあ、ゆうと、二人で遊ぶぞ」
「はいはい、分かったよ、ひろとと一緒にいると疲れるね~」
「それ、私も思った!」
「なんだよ!2人して、まあいいや、もう暗いから、帰ろ!」
「じゃあね~!」
「ばいばい~!」
「おう!」
公園で遊んでいたらすっかり夕方になり、太陽が消えそうになっていた。
「またママとパパに怒られるなぁ」
俺は、ママとパパが大好きだ。
ママは主婦で、パパはあいしーてぃーみたいな仕事をしているらしい、俺にもよく分からない。
そして、
今日も帰るのを楽しみにしていた。
なぜなら、今日の夜ご飯は俺の大好物のオムライスだからだ!
だからその日は、紘冬は家まで走って帰ることにした。
家の前の交差点まで来た頃、太陽はなくなり、月が見えていた。
満月だ。
いつものように家の前まで安全に帰れた、いや家に入るまでが帰宅か。
俺の家は、一軒家の二階建てだ。
現代の家、と言われればそれだ。
「お腹すいたなぁ~」
そんなことを呟き、鼻歌を歌いながらいつものように玄関の扉を元気よく開けた。
「ただいまぁ!」
そこには、俺がただいまと言ったらママが、おかえりと言って安心させてくれる、
そんないつものようなことは、起こらなかった。
そこに待っていたのは、エプロン姿のママが、おかえり、と言ってくれて、安心感でいっぱいになる、いつものような光景ではなく、
ママが何者かに押し倒されている光景だった。
「ママ、ダレ?」
俺は危険を感じた。
そいつは、黒いフード、黒いジーパン、黒い靴下、顔には白い仮面を着けていた。体格は小さい、そのため男か女か分からなかった。
「え、?」
俺はそのとき、あまりの衝撃で言葉を発せずにいた。
そして、近づこうとしたら
「逃げなさい!!紘冬!!」
グサッ
母親の声と同時に鋭利な物が肉の繊維を切る音が聞こえた。
何かが滴る音も聞こえる。
「にげ…て…」
バタッ
母親は死んだ、殺された。
信じたくない、信じられない。
俺の楽しい毎日がたった1人の人間によって、壊された。
むしろ、人間なのかすら分からない。
ふざけるな。
俺はあまりのショックに、意識が保てなくなり、倒れそうになった。
そして、何かを引き抜く音と同時に黒いフードを被った人間がこちらを向いてきた…
そして近づいてくる…
俺は怖くて足が動かず目を瞑っていた。
逃げようにも、体が動かない。
せめてこいつの、仮面を取って顔だけでも見ておけばよかったと後悔した。
いや、どうせ殺されるのだから、見ても無駄か。
俺は強くありたいと思っていた、こんな考えをできている時点で、俺には達成感があった。
俺はまだ未熟だった。
そして、鋭利なものが腹部に当たった感触がした。
俺は急に怖くなった。死にたくない、いや、殺されたくない。
あまりの驚きで、パパのことを忘れていた、そういえば、どこにいるのだろうか、まだ仕事なのか。
気づいていないだけで2階のパパの部屋にいるかもしれない。
そして、俺は2階に届く以上の声で、
「パパ…助けて…助けてぇ!!」
そう叫んだが、カラスの鳴き声が聞こえるだけだった。
結局俺は子供だ、抵抗などできるわけが無い、そう、助けを呼ぶことしかできないんだ。
「ごめん…パパ、ごめん、ママを助けられなかった、」
そして鋭利な物の先端が俺の身をえぐる。
その瞬間、エレベーターを降りている時のような感覚になった。
殺されたのだろうか。
短い人生だった。
俺はまだ6歳だぞ。
そして、腹部にあった感触が消えていく、
暗かったまぶたの中に少しだけ光が差してきた。
「眩しい…天国かな…目、開けたら、ママ、いるかな」
覚悟を決め、恐る恐る目を開けると
見知らぬ場所にいた。
「明日も遊ぼーぜ」
子供たちは遊ぶ約束をしていた
「僕たち、最近毎日遊んでるじゃん、たまには休日つくらない?」
「いいだろ…別に、減るもんじゃねぇし、小春もいいだろ?」
「私は、明日は家族で出かけるの!良いでしょ~、だから、ひろちゃんと、ゆうちゃんとは、遊べないよ~」
「まじかよ、じゃあ、ゆうと、二人で遊ぶぞ」
「はいはい、分かったよ、ひろとと一緒にいると疲れるね~」
「それ、私も思った!」
「なんだよ!2人して、まあいいや、もう暗いから、帰ろ!」
「じゃあね~!」
「ばいばい~!」
「おう!」
公園で遊んでいたらすっかり夕方になり、太陽が消えそうになっていた。
「またママとパパに怒られるなぁ」
俺は、ママとパパが大好きだ。
ママは主婦で、パパはあいしーてぃーみたいな仕事をしているらしい、俺にもよく分からない。
そして、
今日も帰るのを楽しみにしていた。
なぜなら、今日の夜ご飯は俺の大好物のオムライスだからだ!
だからその日は、紘冬は家まで走って帰ることにした。
家の前の交差点まで来た頃、太陽はなくなり、月が見えていた。
満月だ。
いつものように家の前まで安全に帰れた、いや家に入るまでが帰宅か。
俺の家は、一軒家の二階建てだ。
現代の家、と言われればそれだ。
「お腹すいたなぁ~」
そんなことを呟き、鼻歌を歌いながらいつものように玄関の扉を元気よく開けた。
「ただいまぁ!」
そこには、俺がただいまと言ったらママが、おかえりと言って安心させてくれる、
そんないつものようなことは、起こらなかった。
そこに待っていたのは、エプロン姿のママが、おかえり、と言ってくれて、安心感でいっぱいになる、いつものような光景ではなく、
ママが何者かに押し倒されている光景だった。
「ママ、ダレ?」
俺は危険を感じた。
そいつは、黒いフード、黒いジーパン、黒い靴下、顔には白い仮面を着けていた。体格は小さい、そのため男か女か分からなかった。
「え、?」
俺はそのとき、あまりの衝撃で言葉を発せずにいた。
そして、近づこうとしたら
「逃げなさい!!紘冬!!」
グサッ
母親の声と同時に鋭利な物が肉の繊維を切る音が聞こえた。
何かが滴る音も聞こえる。
「にげ…て…」
バタッ
母親は死んだ、殺された。
信じたくない、信じられない。
俺の楽しい毎日がたった1人の人間によって、壊された。
むしろ、人間なのかすら分からない。
ふざけるな。
俺はあまりのショックに、意識が保てなくなり、倒れそうになった。
そして、何かを引き抜く音と同時に黒いフードを被った人間がこちらを向いてきた…
そして近づいてくる…
俺は怖くて足が動かず目を瞑っていた。
逃げようにも、体が動かない。
せめてこいつの、仮面を取って顔だけでも見ておけばよかったと後悔した。
いや、どうせ殺されるのだから、見ても無駄か。
俺は強くありたいと思っていた、こんな考えをできている時点で、俺には達成感があった。
俺はまだ未熟だった。
そして、鋭利なものが腹部に当たった感触がした。
俺は急に怖くなった。死にたくない、いや、殺されたくない。
あまりの驚きで、パパのことを忘れていた、そういえば、どこにいるのだろうか、まだ仕事なのか。
気づいていないだけで2階のパパの部屋にいるかもしれない。
そして、俺は2階に届く以上の声で、
「パパ…助けて…助けてぇ!!」
そう叫んだが、カラスの鳴き声が聞こえるだけだった。
結局俺は子供だ、抵抗などできるわけが無い、そう、助けを呼ぶことしかできないんだ。
「ごめん…パパ、ごめん、ママを助けられなかった、」
そして鋭利な物の先端が俺の身をえぐる。
その瞬間、エレベーターを降りている時のような感覚になった。
殺されたのだろうか。
短い人生だった。
俺はまだ6歳だぞ。
そして、腹部にあった感触が消えていく、
暗かったまぶたの中に少しだけ光が差してきた。
「眩しい…天国かな…目、開けたら、ママ、いるかな」
覚悟を決め、恐る恐る目を開けると
見知らぬ場所にいた。
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