俺の望む世界はどこにもない

いつものように楽しく暮らしていた少年 蒼原 紘冬(あおはら ひろと)

ある日、家に着き玄関の扉を開いた。

「逃げなさい!!紘冬!!」

グサッ

母親の声と同時に鋭利な物が肉の繊維を切る音が聞こえた。

「にげ…て…」

バタッ

母親は死んだ、殺された。

何かを引き抜く音と同時に黒いフードを被った人間がこちらを向いてきた…

そして近づいてくる…

僕は怖くて足が動かず目を瞑っていた。

せめて顔を見ておけばよかったと後悔した。

そして、鋭利なものが腹部に当たった感触がした。

「パパ…助けて…助けてぇ!!」

そう叫んだ瞬間、体が中に浮いた感じがした。

そして、暗かったまぶたの中に少しだけ光が差してきた。

「眩しい…」

そう思い、目を開けると

見知らぬ場所にいた。

そう、異世界に。
















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