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20.決意
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落ちた涙の跡を眺め、唇を噛み締める。
収納庫の扉につけていた額を離し目元を拭う。
ダメだ──。
ようやくあの地獄から逃げられたのに。
もう、今度こそ逃げ場所なんてないのに。
ちゃんと自分と向き合わないと──。
決意するように、手をぐっと握りしめた瞬間、背後からカチャンッと食器を置く音が響く。
反射的にビクッと肩を揺らし、振り返ろうとした瞬間、後ろから両腕を掴まれる。
大きな手で両腕を掴まれ、振り返ることもできず固まる。
「…すまないルイーズ。俺のせいだよな?」
低く静かな声が背後からかけられる。
彼の言う意味は判る。池の畔でのことを言っているのだろう。
「違う!」
慌てて声をあげ、振り返ろうとするけれど、腕を掴む力が強くなり振り向くことは叶わない。
仕方なく、そのままの体制で言葉を続ける。
「…ごめんなさい。確かにジェイクが何かを誤魔化したことに気付いて…、勝手に傷ついてた。でも、それは私の心の問題でジェイクが悪いわけじゃない」
両手を握りしめ、肩が強張る。
「いや、誤魔化そうとした俺が悪い」
両腕を掴んだまま放そうとしない彼は、きっと今顔を見られたくないのだろう。
顔を見られては優しい嘘も意味をなくしてしまうだろうから。
「…ルイーズ。俺は」
言いかける彼の手に自分の手を重ね、無理やり引きはがす。
そして勢いよく彼を振り返り見上げた。
「…ルイーズ…」
見上げる私を見つめ返し、彼は困惑したように私の名前を呟く。
無理やり笑顔をつくるでもなく、無表情に彼を見上げる私は、彼から見れば睨んでいるようにでも見えたかもしれない。
それでも私は視線を逸らすことなく、彼を見つめ口を開いた。
「貴方は何も悪くないわ。どんな時も取り繕うこともなく生きていくなんて誰にもできないもの。こんなふうにほんの些細な取り繕いまで見抜いてしまう方がおかしいのよ」
言いながら、小刻みに震えだす自分の腕を掴み力を込める。
「…嫌われるのが怖くて、ずっと、人の顔色を窺って逃げてきた。でも…」
声が震え言葉に詰まる。
視線を逸らし俯いてしまいたい衝動を堪え息を呑んだ。
「…ちゃんと向き合おうと思うの」
言って、自分でも分かる情けない笑顔が浮かぶ。
「私だって…、ジェイクやセレスには取り繕っているのがバレてるんだもの。ちゃんと理由を訊いて、理由を話して、向き合おうと思うの」
震える声で何とか言葉を紡ぎだし、腕を掴んでいた手を放して、震える手を伸ばす。
堪えきれなくなって俯きながら、そっとジェイクの服の袖を掴む。
「…だから…嫌いにならないで…」
消え入りそうな声で呟き、袖を掴む手に力を込める。
その手を上から大きな手が優しく覆う。
「嫌いになる訳がない」
袖を掴んでいた手を優しく離され、代わりに反対の手をただ重ねるように取られる。
空いた手で、泣く子をあやしてでもいるように優しく髪を撫でられる。
「ルイーズ」
名前を呼ばれそっと顔を上げると、ジェイクの真剣な瞳と目が合う。
目を逸らしたい衝動を抑え、揺れる瞳で彼を見つめると、彼は静かに口を開いた。
「ルイーズに伝えたいことがあったんだ。だが、その前にイアンの件や、俺個人のことでけじめをつけるべきことがある」
真っ直ぐに見つめられるその表情に嘘や誤魔化しは見られない。
「だからあの時伝えられなかった」
意志を伝えようとするように、重ねられた手がきゅっ握られる。
「決してお前を悪く思ってのことではない。全て片付いたら、その時ちゃんと伝えるから」
彼の言葉に、私は小さく頷いて応えると、彼は握った手を引き私を引き寄せた。
髪を撫でていた手を私の背にあて、ポンポンと背を叩くと身体を離し、握っていた手も放された。
「夕飯、楽しみにしてる」
そう言って背を向けると、彼は振り返ることなく台所を後にした。
***********************************************************
台所を後にしたジェイクはそのままダイニングルームへと戻った。
椅子に腰かけ、テーブルに肘をつき顎に手をあて思考を巡らせる。
ふと、空いた手で胸元に下がる石に手を触れ、指で転がし、握りしめる。
そうして時を過ごしていると、扉が開く音がしてセレスが部屋へと入ってきた。
「……ルイーズにもらったのか?」
部屋へ入ってきてテーブルへ向かいながら、ジェイクの手元へ視線を向けセレスが問いかける。
問われて初めて、石を握りしめたままだったことに気づき、ジェイクは慌てて服の中へとしまい込んだ。
セレスはその様子を見ながら、呆れたようにため息を吐き、椅子に腰かけた。
「つけ入る隙がないことくらい分かっていたが、さすがに傷つくな」
左手首に着けられたブレスレットを触りながら、冗談めかして言う彼女に、ジェイクは真っ直ぐに視線を向ける。
「すまないセレス。俺はルイーズ以外考えられない」
「知っている」
馬鹿正直に返された言葉に、セレスは即答する。
そしてカラっとした笑みを浮かべ言葉を続ける。
「まあいいさ。元々私は『生きて』いられればそれで良かった。こちらに来てできた友人たちが幸せになる姿が見られるなら、それはそれで幸せだ」
言いながらセレスはテーブルに両肘をつき手を組むと、その上に顎を乗せ、悪戯っぽい表情を浮かべ「しかし…」と続ける。
「あれは大変だぞ。年齢こそ重ねていたが、中身はまるで子どもだ。脆くて、傷つきやすくて、純情で、鈍感で…」
言葉を重ねる度にセレスの口端が上がっていく。
「ちゃんと言葉に出して伝えなければ、一生でも気づかないぞ」
セレスのその言葉に、ジェイクは思い当たる節がありすぎると言わんばかりに片肘をついて額を押さえる。
「…そうだな」
言葉の後に大きなため息が続く。
「そんな奴だから、まごついていたら鳶に油揚げ攫われる可能性もあるしな」
最後にはカラカラと楽しそうに笑いセレスが言うと、ジェイクは「やめてくれ…」と情けない声を漏らした。
そんなジェイクを楽しそうに眺めながら、セレスはふと思い出したように疑問を口にする。
「ところでジェイク。あの騎士隊長2人はどんな奴らなんだ?」
「どんな…と言われてもな。俺もまだ詳しくは知らない。ただユージン隊長が伯爵家嫡男で、ケネス隊長が伯爵家次男で、2人は幼馴染だというのは聞いている」
この短い期間で接した2人の隊長たちを思い出しているように言葉を続ける。
「ユージン隊長はすごく気さくで気配りのできる人で、ケネス隊長は博識ですごく周りに目が利く。転写者にはあまりいいイメージがないみたいだがな」
ふーんと相槌を打つセレスに、思いつく限りの情報を伝えていく。
「だが、2人揃って19歳で騎士隊長になった程優秀な人たちではある。いい人選だとは思うけどな」
「そうか。早く片付いてくれるといいな」
そんな話をしていると、台所側の扉が開き、ルイーズが顔を覗かせる。
「あ。お話し中ごめんなさい。セレスにちょっと手伝って欲しいのだけどいいかしら?」
「ああ。分かったすぐ行く」
そう言うとセレスは席を立ち、扉へと向かう。
扉を開ける前に振り返り、一言だけ残して部屋を出て行った。
「ジェイク。きちんと返事をしてくれてありがとう」
収納庫の扉につけていた額を離し目元を拭う。
ダメだ──。
ようやくあの地獄から逃げられたのに。
もう、今度こそ逃げ場所なんてないのに。
ちゃんと自分と向き合わないと──。
決意するように、手をぐっと握りしめた瞬間、背後からカチャンッと食器を置く音が響く。
反射的にビクッと肩を揺らし、振り返ろうとした瞬間、後ろから両腕を掴まれる。
大きな手で両腕を掴まれ、振り返ることもできず固まる。
「…すまないルイーズ。俺のせいだよな?」
低く静かな声が背後からかけられる。
彼の言う意味は判る。池の畔でのことを言っているのだろう。
「違う!」
慌てて声をあげ、振り返ろうとするけれど、腕を掴む力が強くなり振り向くことは叶わない。
仕方なく、そのままの体制で言葉を続ける。
「…ごめんなさい。確かにジェイクが何かを誤魔化したことに気付いて…、勝手に傷ついてた。でも、それは私の心の問題でジェイクが悪いわけじゃない」
両手を握りしめ、肩が強張る。
「いや、誤魔化そうとした俺が悪い」
両腕を掴んだまま放そうとしない彼は、きっと今顔を見られたくないのだろう。
顔を見られては優しい嘘も意味をなくしてしまうだろうから。
「…ルイーズ。俺は」
言いかける彼の手に自分の手を重ね、無理やり引きはがす。
そして勢いよく彼を振り返り見上げた。
「…ルイーズ…」
見上げる私を見つめ返し、彼は困惑したように私の名前を呟く。
無理やり笑顔をつくるでもなく、無表情に彼を見上げる私は、彼から見れば睨んでいるようにでも見えたかもしれない。
それでも私は視線を逸らすことなく、彼を見つめ口を開いた。
「貴方は何も悪くないわ。どんな時も取り繕うこともなく生きていくなんて誰にもできないもの。こんなふうにほんの些細な取り繕いまで見抜いてしまう方がおかしいのよ」
言いながら、小刻みに震えだす自分の腕を掴み力を込める。
「…嫌われるのが怖くて、ずっと、人の顔色を窺って逃げてきた。でも…」
声が震え言葉に詰まる。
視線を逸らし俯いてしまいたい衝動を堪え息を呑んだ。
「…ちゃんと向き合おうと思うの」
言って、自分でも分かる情けない笑顔が浮かぶ。
「私だって…、ジェイクやセレスには取り繕っているのがバレてるんだもの。ちゃんと理由を訊いて、理由を話して、向き合おうと思うの」
震える声で何とか言葉を紡ぎだし、腕を掴んでいた手を放して、震える手を伸ばす。
堪えきれなくなって俯きながら、そっとジェイクの服の袖を掴む。
「…だから…嫌いにならないで…」
消え入りそうな声で呟き、袖を掴む手に力を込める。
その手を上から大きな手が優しく覆う。
「嫌いになる訳がない」
袖を掴んでいた手を優しく離され、代わりに反対の手をただ重ねるように取られる。
空いた手で、泣く子をあやしてでもいるように優しく髪を撫でられる。
「ルイーズ」
名前を呼ばれそっと顔を上げると、ジェイクの真剣な瞳と目が合う。
目を逸らしたい衝動を抑え、揺れる瞳で彼を見つめると、彼は静かに口を開いた。
「ルイーズに伝えたいことがあったんだ。だが、その前にイアンの件や、俺個人のことでけじめをつけるべきことがある」
真っ直ぐに見つめられるその表情に嘘や誤魔化しは見られない。
「だからあの時伝えられなかった」
意志を伝えようとするように、重ねられた手がきゅっ握られる。
「決してお前を悪く思ってのことではない。全て片付いたら、その時ちゃんと伝えるから」
彼の言葉に、私は小さく頷いて応えると、彼は握った手を引き私を引き寄せた。
髪を撫でていた手を私の背にあて、ポンポンと背を叩くと身体を離し、握っていた手も放された。
「夕飯、楽しみにしてる」
そう言って背を向けると、彼は振り返ることなく台所を後にした。
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台所を後にしたジェイクはそのままダイニングルームへと戻った。
椅子に腰かけ、テーブルに肘をつき顎に手をあて思考を巡らせる。
ふと、空いた手で胸元に下がる石に手を触れ、指で転がし、握りしめる。
そうして時を過ごしていると、扉が開く音がしてセレスが部屋へと入ってきた。
「……ルイーズにもらったのか?」
部屋へ入ってきてテーブルへ向かいながら、ジェイクの手元へ視線を向けセレスが問いかける。
問われて初めて、石を握りしめたままだったことに気づき、ジェイクは慌てて服の中へとしまい込んだ。
セレスはその様子を見ながら、呆れたようにため息を吐き、椅子に腰かけた。
「つけ入る隙がないことくらい分かっていたが、さすがに傷つくな」
左手首に着けられたブレスレットを触りながら、冗談めかして言う彼女に、ジェイクは真っ直ぐに視線を向ける。
「すまないセレス。俺はルイーズ以外考えられない」
「知っている」
馬鹿正直に返された言葉に、セレスは即答する。
そしてカラっとした笑みを浮かべ言葉を続ける。
「まあいいさ。元々私は『生きて』いられればそれで良かった。こちらに来てできた友人たちが幸せになる姿が見られるなら、それはそれで幸せだ」
言いながらセレスはテーブルに両肘をつき手を組むと、その上に顎を乗せ、悪戯っぽい表情を浮かべ「しかし…」と続ける。
「あれは大変だぞ。年齢こそ重ねていたが、中身はまるで子どもだ。脆くて、傷つきやすくて、純情で、鈍感で…」
言葉を重ねる度にセレスの口端が上がっていく。
「ちゃんと言葉に出して伝えなければ、一生でも気づかないぞ」
セレスのその言葉に、ジェイクは思い当たる節がありすぎると言わんばかりに片肘をついて額を押さえる。
「…そうだな」
言葉の後に大きなため息が続く。
「そんな奴だから、まごついていたら鳶に油揚げ攫われる可能性もあるしな」
最後にはカラカラと楽しそうに笑いセレスが言うと、ジェイクは「やめてくれ…」と情けない声を漏らした。
そんなジェイクを楽しそうに眺めながら、セレスはふと思い出したように疑問を口にする。
「ところでジェイク。あの騎士隊長2人はどんな奴らなんだ?」
「どんな…と言われてもな。俺もまだ詳しくは知らない。ただユージン隊長が伯爵家嫡男で、ケネス隊長が伯爵家次男で、2人は幼馴染だというのは聞いている」
この短い期間で接した2人の隊長たちを思い出しているように言葉を続ける。
「ユージン隊長はすごく気さくで気配りのできる人で、ケネス隊長は博識ですごく周りに目が利く。転写者にはあまりいいイメージがないみたいだがな」
ふーんと相槌を打つセレスに、思いつく限りの情報を伝えていく。
「だが、2人揃って19歳で騎士隊長になった程優秀な人たちではある。いい人選だとは思うけどな」
「そうか。早く片付いてくれるといいな」
そんな話をしていると、台所側の扉が開き、ルイーズが顔を覗かせる。
「あ。お話し中ごめんなさい。セレスにちょっと手伝って欲しいのだけどいいかしら?」
「ああ。分かったすぐ行く」
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