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8話 月曜の章「互いに想い打ち解ける合宿へと」
ゲイル編&ギルティ編
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ーー入浴を終えて、睡眠前に歯を磨き終えると、ルーカスが洗面所の入り口から顔を出した。
ルーカス
「なぁゲイルっち、ちょいこっち来てくれへん?」
ゲイル「どうした?」
そうしてゲイルはルーカスの後についていくとヒロタとスワリが両側の二段ベットの間のこたつに既に座って待ち構えており、
ヒロタ
「おい、早く早く♪」
とゲイルをこたつに招き入れる。
ゲイル
「どうした?何かするのか?」
ヒロタ
「そ・れ・は~?」
ヒロタがその時にルーカスへと視線をやると、ふと、ルーカスはポケットの中から何かを取り出した。
ルーカス
「じゃじゃーん、今からウノやるで~~!」
スワリ
「イェーーーイ....!」
ルーカスがそう言うと、スワリは幸せそうに喜ぶと腕をしゅっと伸ばした。
夜であるため、その大きな声はとても目立った。しかし、クラシスら四人のクラスメイトとは同じコテージであるが、その中の玄関口が2つあるように実質部屋同士はつながっておらず、しかもその境の壁は防音対策が敷いてあり、お互いの話し声が聞こえないためにスワリの喜ぶ声もあちらには響かなかった。
それを遊び好きなユキムラから聞き及んだ上でヒロタはこう言う。
ヒロタ
「という事でやろうぜ?クラシス達にはこっちの盛り上がってる声も聞こえないし、教官達が入ってきた時には寝たふりをすればいいし。」
ヒロタも自信満々そうな顔でそういった。
すると、スワリははっと思い出したようにこう言った。
スワリ
「...そういえば、ミラ達...、俺達が寝てるの、見に来るんだよな?」
ゲイル
「そうだな、まぁ、別にいいぜ。昔は皆でユリアさんの監視を避けながら遊んできたからこのくらい楽勝だぜ。けど今日は一時間までにしようぜ、明日はすごい体力を使うみたいだし..。それにお前ら危なっかしすぎてこっちもハラハラするし、....はぁぁ...。」
ヒロタ
「はは、悪い悪い....ありがとうな。お前は仲間である俺達の事を何時も気にしてくれてる。だからこそ俺は全力で頑張れる。これからもこんな俺だけど、よろしくな。」
ゲイル
「え...。...はは、全く...。言われなくても今更だろ?」憎まれ口を叩くようにそう言うゲイルの表情は戸惑いながらもとても嬉しそうであった。
やがて四人は朝までカードゲームを目一杯楽しむのだった。
ーー
ーー 一方で学園寮は1年生の生徒が居ないため、寮の中は更に静けさが増した。
就寝時間のため2年生全員が眠りについた中で、一人あくびをかきながら寮のとても大きい茶色いモダンな玄関扉を開けて出ていく。
そして、その出た玄関から見て左側の門の壁の目の前にある木へ移動すると、そこにもたれかかって身体を休める。
また、再びあくびをすると、「部屋の中は退屈?」と右後ろから飄々とお気楽な声が聞こえ、ギルティはその方向に顔を向けた。
すると、1学年の合宿へと出掛けていて不在なミラ・アーヴェスの姉、ラッチェル・アーヴェスだった。
彼の隣で足を止めるとギルティは「まぁ、そんな感じだな。」と彼女と同じく飄々な態度でそう言った。
ラッチェル
「こうして毎日ここで黄昏てるの?」
ギルティ
「...学園の会長は学園のリーダー的存在。ここを支配できるのは気持ちぃけど、ストレスにもなる。まあ、本当は自分の意思じゃなくてそれ以前に俺以外の同級の仲間は去年度までに全員死んじゃってな...。だから必然的に俺、という事なんだけどよ。」
ラッチェル
「そうなんだ...。ははっ、それ要するに面倒くさいって事じゃん、生徒会の仕事が...。だからここでストレスを吹き飛ばしてるってことなのね。」
ギルティ
「それとテキーラとウォッカでもな♪」
ラッチェル
「分かる~~!アルは、ストレス吹き飛ぶわよね!あ...でもあんた学生でしょ?それ大丈夫?」
ギルティ
「へへッ!良いか?俺は、16でここに入って三学年で三回も留年したんだぜ?」
ラッチェル
「なーるほどー、たとえ学生でも成年なら大丈夫と言うわけなんだね...。」
ギルティ
「ああ、...それに、あの頃の同級の仲間の最後の姿を思い出すのも怖い..。だから何とか思い出さねぇようにしてる、...なんてな♪...。ああ、サンキュ。たまには梅酒もいいな、度数のたけぇ酒ばっかり煽ってたからな(笑)。」
ラッチェル
「ふふーん♪感謝しなさいよ?その梅酒、エニシじゃ結構高いんだからね?」
軽い口調でそう言うも表情はやや微笑むような微笑さの中に悲しみが要り混ざっていた。しかし、ミラから手渡された透明な瓶状の梅酒を見るとさっきとうって変わってニヤッと少しだけ嬉しがった。
ふと、ラッチェルは彼にある誘い話をする。
ラッチェル
「...ねぇ、ここを卒業したらさー、私のギルドに入ってみない?」
ギルティ
「...ギルド、確かミラキョがいってた”大地の獅子”だっけか?」
ラッチェル
「そう、でも強制って訳じゃない。もし違う道に進んでいくんならそれでも良いけど、その一つとして考えておいて。」
ギルティ「りょーかい。考えておくわ。」
その後、やや悲しそうな表情でギルティから目をそらすとこう言った。
ラッチェル
「...まぁ、今のギルドは私だけだけど...、最早ギルドじゃない...。」
ギルティ
「今は?昔はいたのか?...悪い、俺、あんたの事は余り知らなくてな、ミラキョから聞いたことしか分かんなくって...。」
そして、微笑ながらも再びギルティの方を向いた。
ラッチェル
「いたよ。...私の恋人だった。っあ...そういやあんたミラと知り合いなの?名前は?」
ギルティ
「俺はギルティ、一年間お世話になってる、教師と生徒の関係でーす♪そういうあんたは?」
ラッチェル
「私は姉のラッチェルだお♪これからも無愛想な妹の事をよろね♪そんじゃあ、酌み交わそっか?」
そう言ってギルティに手渡していないもうひとつの同じ瓶の梅酒を左手で彼の方へと差し出す。
ギルティもまた「おう、乾杯~♪」とお気楽な返事をすると、彼も同じように瓶を右手でラッチェルに差し出す。
そして、お互いの瓶を乾杯すると、盃を酌み交わし、その後互いは言葉を交わさずにただただ静寂な夜空を見上げ続けたのだった。
ギルティ
(今どうしてるんだ...兄貴、会いてぇよ。)
ラッチェル
(...どこにいるの、あんたに会いたい、ラウン。)
ーー
ルーカス
「なぁゲイルっち、ちょいこっち来てくれへん?」
ゲイル「どうした?」
そうしてゲイルはルーカスの後についていくとヒロタとスワリが両側の二段ベットの間のこたつに既に座って待ち構えており、
ヒロタ
「おい、早く早く♪」
とゲイルをこたつに招き入れる。
ゲイル
「どうした?何かするのか?」
ヒロタ
「そ・れ・は~?」
ヒロタがその時にルーカスへと視線をやると、ふと、ルーカスはポケットの中から何かを取り出した。
ルーカス
「じゃじゃーん、今からウノやるで~~!」
スワリ
「イェーーーイ....!」
ルーカスがそう言うと、スワリは幸せそうに喜ぶと腕をしゅっと伸ばした。
夜であるため、その大きな声はとても目立った。しかし、クラシスら四人のクラスメイトとは同じコテージであるが、その中の玄関口が2つあるように実質部屋同士はつながっておらず、しかもその境の壁は防音対策が敷いてあり、お互いの話し声が聞こえないためにスワリの喜ぶ声もあちらには響かなかった。
それを遊び好きなユキムラから聞き及んだ上でヒロタはこう言う。
ヒロタ
「という事でやろうぜ?クラシス達にはこっちの盛り上がってる声も聞こえないし、教官達が入ってきた時には寝たふりをすればいいし。」
ヒロタも自信満々そうな顔でそういった。
すると、スワリははっと思い出したようにこう言った。
スワリ
「...そういえば、ミラ達...、俺達が寝てるの、見に来るんだよな?」
ゲイル
「そうだな、まぁ、別にいいぜ。昔は皆でユリアさんの監視を避けながら遊んできたからこのくらい楽勝だぜ。けど今日は一時間までにしようぜ、明日はすごい体力を使うみたいだし..。それにお前ら危なっかしすぎてこっちもハラハラするし、....はぁぁ...。」
ヒロタ
「はは、悪い悪い....ありがとうな。お前は仲間である俺達の事を何時も気にしてくれてる。だからこそ俺は全力で頑張れる。これからもこんな俺だけど、よろしくな。」
ゲイル
「え...。...はは、全く...。言われなくても今更だろ?」憎まれ口を叩くようにそう言うゲイルの表情は戸惑いながらもとても嬉しそうであった。
やがて四人は朝までカードゲームを目一杯楽しむのだった。
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ーー 一方で学園寮は1年生の生徒が居ないため、寮の中は更に静けさが増した。
就寝時間のため2年生全員が眠りについた中で、一人あくびをかきながら寮のとても大きい茶色いモダンな玄関扉を開けて出ていく。
そして、その出た玄関から見て左側の門の壁の目の前にある木へ移動すると、そこにもたれかかって身体を休める。
また、再びあくびをすると、「部屋の中は退屈?」と右後ろから飄々とお気楽な声が聞こえ、ギルティはその方向に顔を向けた。
すると、1学年の合宿へと出掛けていて不在なミラ・アーヴェスの姉、ラッチェル・アーヴェスだった。
彼の隣で足を止めるとギルティは「まぁ、そんな感じだな。」と彼女と同じく飄々な態度でそう言った。
ラッチェル
「こうして毎日ここで黄昏てるの?」
ギルティ
「...学園の会長は学園のリーダー的存在。ここを支配できるのは気持ちぃけど、ストレスにもなる。まあ、本当は自分の意思じゃなくてそれ以前に俺以外の同級の仲間は去年度までに全員死んじゃってな...。だから必然的に俺、という事なんだけどよ。」
ラッチェル
「そうなんだ...。ははっ、それ要するに面倒くさいって事じゃん、生徒会の仕事が...。だからここでストレスを吹き飛ばしてるってことなのね。」
ギルティ
「それとテキーラとウォッカでもな♪」
ラッチェル
「分かる~~!アルは、ストレス吹き飛ぶわよね!あ...でもあんた学生でしょ?それ大丈夫?」
ギルティ
「へへッ!良いか?俺は、16でここに入って三学年で三回も留年したんだぜ?」
ラッチェル
「なーるほどー、たとえ学生でも成年なら大丈夫と言うわけなんだね...。」
ギルティ
「ああ、...それに、あの頃の同級の仲間の最後の姿を思い出すのも怖い..。だから何とか思い出さねぇようにしてる、...なんてな♪...。ああ、サンキュ。たまには梅酒もいいな、度数のたけぇ酒ばっかり煽ってたからな(笑)。」
ラッチェル
「ふふーん♪感謝しなさいよ?その梅酒、エニシじゃ結構高いんだからね?」
軽い口調でそう言うも表情はやや微笑むような微笑さの中に悲しみが要り混ざっていた。しかし、ミラから手渡された透明な瓶状の梅酒を見るとさっきとうって変わってニヤッと少しだけ嬉しがった。
ふと、ラッチェルは彼にある誘い話をする。
ラッチェル
「...ねぇ、ここを卒業したらさー、私のギルドに入ってみない?」
ギルティ
「...ギルド、確かミラキョがいってた”大地の獅子”だっけか?」
ラッチェル
「そう、でも強制って訳じゃない。もし違う道に進んでいくんならそれでも良いけど、その一つとして考えておいて。」
ギルティ「りょーかい。考えておくわ。」
その後、やや悲しそうな表情でギルティから目をそらすとこう言った。
ラッチェル
「...まぁ、今のギルドは私だけだけど...、最早ギルドじゃない...。」
ギルティ
「今は?昔はいたのか?...悪い、俺、あんたの事は余り知らなくてな、ミラキョから聞いたことしか分かんなくって...。」
そして、微笑ながらも再びギルティの方を向いた。
ラッチェル
「いたよ。...私の恋人だった。っあ...そういやあんたミラと知り合いなの?名前は?」
ギルティ
「俺はギルティ、一年間お世話になってる、教師と生徒の関係でーす♪そういうあんたは?」
ラッチェル
「私は姉のラッチェルだお♪これからも無愛想な妹の事をよろね♪そんじゃあ、酌み交わそっか?」
そう言ってギルティに手渡していないもうひとつの同じ瓶の梅酒を左手で彼の方へと差し出す。
ギルティもまた「おう、乾杯~♪」とお気楽な返事をすると、彼も同じように瓶を右手でラッチェルに差し出す。
そして、お互いの瓶を乾杯すると、盃を酌み交わし、その後互いは言葉を交わさずにただただ静寂な夜空を見上げ続けたのだった。
ギルティ
(今どうしてるんだ...兄貴、会いてぇよ。)
ラッチェル
(...どこにいるの、あんたに会いたい、ラウン。)
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