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8話 月曜の章「互いに想い打ち解ける合宿へと」
フライヤ編&レオンハルト編
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ーーその頃同じ夜では、カスミとフライヤが使っているコテージの中ではこたつの前に座って髪を梳くカスミの姿だった。
カスミ「~~~~♪」
鼻歌を歌うお気楽な天真爛漫さとは反対に、その髪を梳く後ろ姿はまるで女神のように美しく落ち着きのある神々しい雰囲気だとフライヤは食いつくように見ていた。
すると、カスミは突然むすっと涙ながらに、
カスミ
「はぁ~ぁ、私勘違いしてたよ...グスン。セラちゃんたちは隣かぁ...ショック。セラちゃんは同じコテージとは言ったけど、同じ部屋とは言ってなかったもんなー。もし一緒ならセラちゃん達の寝顔みれたかもなのにぃ...。いっか、今日はフライヤの寝込みを~♪」
と、最後はふたたび上機嫌になる。
フライヤ
「や、やめぬか!...お前は本当に考えが読めぬし洒落にならぬ...。」
カスミ「ふふ、可愛い♪」
恥ずかしがるフライヤは突然しばらく考え込んで、また気はずかししそうに「カ、カスミっ..。」と一声掛ける。
「どうしたの?」とカスミが右後ろへ振り向いてフライヤに聞き返すと、彼女はこう言った。
フライヤ
「そ、その、...友というのは、共に行動するのもそうだが、互いに軽くスキンシップをするもの、と聞いたのだ。」
カスミ「うんうん。」
フライヤ
「それで..そなたの髪が、綺麗で美しく...そなたの髪を梳いてやろうと思っているのだが...良いだろうか?」
終始顔を赤らめるフライヤにカスミはふっと嬉しそうに笑い、「いいよ、お願い。」と返事をした。
そして、フライヤに髪を梳いでもらう彼女は鼻歌を唄うくらいとても嬉しそうであった。フライヤがやや恥ずかしがりながらも尚続けていると、カスミが口を開く。
カスミ
「嬉しいな♪フライヤにしてもらえて、...私の髪好き?」
フライヤ
「と、当然だ!エニシの女性は大和撫子と呼ばれており、クランメイズのなかでは一番髪の美しいおなごが多いと聞く。もとよりそなたは清楚で綺麗だ。」
カスミ
「ありがとう。そう言ってくれたのフライヤだけだよ。後のみんなは中々言ってくれなくて、何でだろう~?...あ、でもでも。それを言ったらフライヤも美人だよ。仮面を外したら更に可愛いんだろうな~。」
フライヤ
「あ、...ああ。」(...外したくない。外したら...)
カスミの言葉に対して返事をするとフライヤは不安げな表情で俯いたのだった。ーー
ーー 一方、教官専用のコテージの中ではレオンハルトが、平ぺったく小さい、長方形の形をした”テレット・フォン”を耳に当てて、まるで独り言のようにその中にいる相手と話し合っていた。
レオンハルト
「...ああ、ああ。分かった。伝えておく。」
温和そうな声の男性
「「助かるよ。...それよりナオマサとは仲良くやってるの?僕たちもう違う道に進み始めてから6年くらい経つけど...。」」
レオンハルト
「イフリー、いいか!?俺と奴が6年過ごしてきて、今まで仲良くしようと思ったことは一度もない。逆に互いに喧嘩をするばかり、それどころか俺の仕事に対して文句を付ける、俺が少しアドバイスを加えると突然言いがかりをつけるで...はぁ、今寝ているあやつに少しでも柔軟な思考回路があれば...。」
ナオマサ
「...聞こえているぞ貴様!それに俺ではなく貴様の頭の方が堅すぎるのだよ、この石頭。...ふん。」
すると、向かいのベットで布団を被って横になっているナオマサがそのままの体勢で室内に響き渡るような大きい声でレオンハルトに言い返す。しかし、そんな言葉に耳を貸さずにそのままイフリーの声を聞き続ける。
イフリー
「「ははは。まあ、いつも通りで何よりだよ。....君の息子、見つかるといいね。あれから何か進展は?」」
レオンハルト
「いや。だが、感じる。あの子の存在が...、それに俺と共にいるような...な。...それでは明日も早い、切るぞ?」
イフリー「「ん。それじゃあ。」」
その後、通話を終えるとレオンハルトはテレット・フォンを自分が座っているベットの傍らに置き、左手で頭を抱えるように額に当ててしばらく悲痛な表情で後悔の念を抱くほどに思い詰めたのだった。
レオンハルト
(なあ、ローズ、お前の亡き後、あの子は今どこにいて何をしている、答えてくれ...!...俺が悪かった。俺がお前達と共に居ていれば...。)
ーー”待っていてくれ 愛しの我が子”ーー
カスミ「~~~~♪」
鼻歌を歌うお気楽な天真爛漫さとは反対に、その髪を梳く後ろ姿はまるで女神のように美しく落ち着きのある神々しい雰囲気だとフライヤは食いつくように見ていた。
すると、カスミは突然むすっと涙ながらに、
カスミ
「はぁ~ぁ、私勘違いしてたよ...グスン。セラちゃんたちは隣かぁ...ショック。セラちゃんは同じコテージとは言ったけど、同じ部屋とは言ってなかったもんなー。もし一緒ならセラちゃん達の寝顔みれたかもなのにぃ...。いっか、今日はフライヤの寝込みを~♪」
と、最後はふたたび上機嫌になる。
フライヤ
「や、やめぬか!...お前は本当に考えが読めぬし洒落にならぬ...。」
カスミ「ふふ、可愛い♪」
恥ずかしがるフライヤは突然しばらく考え込んで、また気はずかししそうに「カ、カスミっ..。」と一声掛ける。
「どうしたの?」とカスミが右後ろへ振り向いてフライヤに聞き返すと、彼女はこう言った。
フライヤ
「そ、その、...友というのは、共に行動するのもそうだが、互いに軽くスキンシップをするもの、と聞いたのだ。」
カスミ「うんうん。」
フライヤ
「それで..そなたの髪が、綺麗で美しく...そなたの髪を梳いてやろうと思っているのだが...良いだろうか?」
終始顔を赤らめるフライヤにカスミはふっと嬉しそうに笑い、「いいよ、お願い。」と返事をした。
そして、フライヤに髪を梳いでもらう彼女は鼻歌を唄うくらいとても嬉しそうであった。フライヤがやや恥ずかしがりながらも尚続けていると、カスミが口を開く。
カスミ
「嬉しいな♪フライヤにしてもらえて、...私の髪好き?」
フライヤ
「と、当然だ!エニシの女性は大和撫子と呼ばれており、クランメイズのなかでは一番髪の美しいおなごが多いと聞く。もとよりそなたは清楚で綺麗だ。」
カスミ
「ありがとう。そう言ってくれたのフライヤだけだよ。後のみんなは中々言ってくれなくて、何でだろう~?...あ、でもでも。それを言ったらフライヤも美人だよ。仮面を外したら更に可愛いんだろうな~。」
フライヤ
「あ、...ああ。」(...外したくない。外したら...)
カスミの言葉に対して返事をするとフライヤは不安げな表情で俯いたのだった。ーー
ーー 一方、教官専用のコテージの中ではレオンハルトが、平ぺったく小さい、長方形の形をした”テレット・フォン”を耳に当てて、まるで独り言のようにその中にいる相手と話し合っていた。
レオンハルト
「...ああ、ああ。分かった。伝えておく。」
温和そうな声の男性
「「助かるよ。...それよりナオマサとは仲良くやってるの?僕たちもう違う道に進み始めてから6年くらい経つけど...。」」
レオンハルト
「イフリー、いいか!?俺と奴が6年過ごしてきて、今まで仲良くしようと思ったことは一度もない。逆に互いに喧嘩をするばかり、それどころか俺の仕事に対して文句を付ける、俺が少しアドバイスを加えると突然言いがかりをつけるで...はぁ、今寝ているあやつに少しでも柔軟な思考回路があれば...。」
ナオマサ
「...聞こえているぞ貴様!それに俺ではなく貴様の頭の方が堅すぎるのだよ、この石頭。...ふん。」
すると、向かいのベットで布団を被って横になっているナオマサがそのままの体勢で室内に響き渡るような大きい声でレオンハルトに言い返す。しかし、そんな言葉に耳を貸さずにそのままイフリーの声を聞き続ける。
イフリー
「「ははは。まあ、いつも通りで何よりだよ。....君の息子、見つかるといいね。あれから何か進展は?」」
レオンハルト
「いや。だが、感じる。あの子の存在が...、それに俺と共にいるような...な。...それでは明日も早い、切るぞ?」
イフリー「「ん。それじゃあ。」」
その後、通話を終えるとレオンハルトはテレット・フォンを自分が座っているベットの傍らに置き、左手で頭を抱えるように額に当ててしばらく悲痛な表情で後悔の念を抱くほどに思い詰めたのだった。
レオンハルト
(なあ、ローズ、お前の亡き後、あの子は今どこにいて何をしている、答えてくれ...!...俺が悪かった。俺がお前達と共に居ていれば...。)
ーー”待っていてくれ 愛しの我が子”ーー
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