メイスオブクリスティア

桜bysen

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10話 月曜の章「表面化する青春の絆と険悪な関係」

カグツチ編&セスル編

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ーー太く、腹から下まですっぽり隠れれるくらいの低めの位置から上まで枝と葉っぱが程よく生えている一本の木を傘代わりにして救助を待つまで、雨宿り気分でくつろいで待つヒロタ達6人。

ヒロタ
「...まだ雨止まねぇな。救助はいつ来るんだろうな。」

カグツチ
「この大雨故に運良く救助隊が来られるとしても最低夕方か夜ぐらいでござろうな。」

マリカ
「ていうか~ジャージもシャツも全部濡れるし、髪も濡れるしでマジで気持ち悪いんですけど~。」

見ると、全員、傘の役割が不完全な為、死角になっていない部位が積極的に雨に打たれていまだにびしょ濡れである。

全然バリケードにもなっていない。それならば不満げにマリカがそう嘆いても仕方がない。

ルーカス
「まぁそう言わんと、もっと心広く...あ、ならんかマリカは。」

マリカ
「ウワッ!今、なんか馬鹿にされた感じ~!?ひどぅい!ケーイトーー!!」

そんなマリカに腰を抱き締められるとケイトは、彼女の頭て手でぽんぽんと叩く。

ケイト
「へいへい、よしよし、グリグリ♪」

2回撫でた瞬間、握り拳で圧力をかけ、グリグリとくねる。

マリカ
「痛い痛い~!ちょまっ!?ストップッ、ストーーップゥッ!!」

ゲイル
「はぁ、お前らなぁ、もうちょっと緊張感もってくれませんかねぇ...。こちとら命の危機に貧してるってのに...。ん?」

そして案の定マリカはその痛みで思わず足をも動かしてしまう。ゲイルもその様子にため息がつくほどに呆れていると、

ルーカスが何かの光に照らされ、そっちの方向に向くとすぐさま、

ルーカス
「あっ!救助隊や!?おーーーーーーい!!!」

マリカ
「はぁ、マジ助かった!もう服びしょ濡れだし~!」

見ると、エクロリアの政府らしき紋章が尻尾の横の部分に表示されている黒いヘイリットが南西側の空から姿を現す。

ルーカスは興奮ぎみに、マリカはハイテンションに、助けが来てくれたことに対して、喜びと安心感を覚える6人。すると、

ユキムラ
「「おーーーい!大丈夫かぁ?生きてるかぁ?」」

ルーカス
「全員生きてまっせー!センセー!」

ユキムラ
「そうかぁ!今そっちにヘイリットを近付けて梯子を敷くから、今からこっちにきてくれ。」

そう言うと、全員その傘代わりの木から離れ、四人はすぐさま歩いてユキムラのいるヘイリットの元へ向かう。

ヒロタもそこまで歩こうとすると、いきなりカグツチに呼び止められる。

カグツチ「ヒロタ殿。」

ヒロタ「?どした?」

カグツチ「いや、何も...。参ろう。」

返事をするヒロタに何かを言おうとして、そこでやめる。そして、移動を促し、自分もヒロタも再びヘイリットの元へと歩く。

(ヒロタ殿が怪物に歯向かい、某に掛けてくださったあの言葉、ヒロタ殿は自分の故郷を大切にしているなら自分でしっかりと死守しろと、敵わないからと自分で勝手に逃げることを考えていた時、某に対してそれを気付かせてくれた。)

そして、次の言葉を小さな囁き声のようにヒロタに呟くのであった。

”「本当にありがとう。」”ーー


ーー

エンリル
「やったのだぁ!!エンリル達が一緒になって戦ったお陰なのだ♪エンリルはこれでセスルのお返しが出来た...のか?」

そう言う、やや困り顔のエンリルに対して、言葉の返し困ってしまうセスル。
その後やや、言葉を詰まらせるもエンリルとその他5人にこう言う。

セスル
「え、...まぁね。...あなた達の活躍で倒せたのは...事実...だし。」

エンリル
「......!あはぁ...。~ぃやった~~~!!スゴく嬉しいのだぁ!♪」

するとエンリルは、褒め言葉と受けとめ、終止、ぼっとして眼を見開いた途端物凄く嬉しそうに喜びながら両腕を上げハイジャンプした。

スレイ「良かったな、セスルに褒めてもらえて!」

クラウザー「はは、だな。」

スレイはそんなエンリルにガッツポーズをして励ますと、クラウザーもハニカミ顔で自分のことのように喜ぶ。

そんな光景をみたセスルに、

エース
「な?仲間が一緒だと心強いだろ?」

セスル
「あ.....、べっ別に!今回は、たまたま運が悪かっただけよ...。次は、...ひ、一人でもちゃんと出来ると言う事を、あなた達に分からせてあげるんだから....。けど...」

エースがそう言うと、セスルはばつが悪そうにやや頬を赤く染め、再び言葉を詰まらせそう言うと、さらに皆に聞こえないような小さな声でこう呟いたのであった。

”..あ....あ...ありがとう。皆。”

エース「え?何て言った?」

唇の動きに気づいたエースがそういうと、セスルはエースから眼をそらすように体ごと右方向へ向ける。

セスル
「い、いいえ!もう仲よしごっこは終わり!次からどう行動するべきかを一緒に考えなきゃ...。」

右手でパタパタとエースをあしらいながらそう言うと、突然ジェニファーが、

ジェニファー
「あっ!?皆さん!あれを!」

と言って、北東方向の空に指を指す。

6人も続いてその方向をみた。すると、

おーい、おーいとヒロタやルーカスなどのclass2の仲間達が黒い色のヘイリットに乗って、自分達を呼び掛けていた。

ユキムラ
 「「お前達~!怪我はないか?」」

それに気付き、ユキムラにそう聞かれると、

クラウザー
「問題ありません!ユキムラ教官!後、教官のおっしゃっていたイヤハルオオトカゲと言う怪物も、全員で倒しました!!。」

と、クラウザーがあちら側に聞こえるように図太く大きな声で言葉を返した。

ヒロタ「え!?嘘だろ!?」

ケイト「実在するかまで謎だった奴が...。」

ユキムラ
「「分かった、もうちょい下に降ろして梯子を敷くから、足場に気を付けながら歩いてきてくれー。」」

ユキムラ
(生徒達をコテージまで返した後にミラ君と協力して”こいつ”をカルマ城まで運ぼう。)

そう言って操縦士に頼むと、ヘイリットをセスル達の所まで近付ける。それと同時に全員はヘイリットの所まで気を付けて歩く。

セスル
(...ユーシス、貴方の言うとおりかもしれない。何がなんでも全部を認める訳じゃないけれど、まだあの男に対してむかむかが残るけれど、でも、たまの1回くらい...助けてもらったり、一緒に行動するっていうのも悪くはない....かしら。今は少しだけ、そう思うことにしておきましょう。)

彼女は俯きながら心の中でそう呟くと、途中でふっと少しだけ微笑み、前を見据えて歩き続けるのであった。ーー

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