13 / 161
第一章 知り合いが どんどん増える 一週間
第13話 異世界文化の布教?
しおりを挟む
さて、イズレの行きつけのお店にやってきた。
エルフ行きつけの店ということで、どんな変わった店なんだろうかと楽しみにしていたのだが……
「……丼物専門店?」
なんだか思っていたのと全然違った。
「ふむ。ハクトは来るのは初めてか? この店は商品の提供が早くてな。しかも米とおかずを同時に食べられる形になっていて効率が良い。さらにメニューの種類も豊富と、言うことなしだ」
「この国の東、わたしの故郷で多く生産している米や調味料をメインに使っている料理ね! わたしもたまに食べに来るわ! 今日はどのメニューにしようかしら?」
やっぱりアキナはこの世界の東方出身のようだ。
……ってそうじゃない。
エルフの行きつけ感を全く感じられない、忙しいサラリーマンとかが利用しそうなお店じゃないか。
「……まあ、似たようなお店には来たことあるかな。多分知ってるメニューがあると思うから大丈夫」
「じゃあ入りましょ!」
◇
イズレは牛丼、アキナはかき揚げ丼、俺はカツドゥーン、ではなくかつ丼を頼んだ。
提供が早くて、しかもとてもおいしかったです。
食事後店員さんに確認したところ、昔、教会の巫女が伝えたと言われているレシピを元に作っているらしい。
この店もソフィアからの影響を受けていた。
もう巫女じゃなくて、食の伝道師と呼んだ方がいいのだろうか?
◇
イズレの店に戻り、商談用のスペースで大小様々な人形を見ることになった。
その前に、何故こういった人形を作り始めたのか聞いてみることにした。
「ふむ。そもそもこういった人形を作り始めたのは、人物の表現に疑問を持ったからだ。エルフ族というのは一般に容姿端麗な種族として知られている。そして、自身の見栄えを良くした絵画や人形を依頼するときに、エルフ族のような見た目にして、という注文はごくありふれたものだ。だが、我々はその容姿が当たり前の環境で育った。だから、エルフ族が良いと思える、さらには他種族にもそう思える表現がないかと模索しているのだ」
なるほど。エルフ族は容姿端麗、って印象しか持っていなかったが、その種族特有の感覚ってものは実際に存在しているってことか。
そしてこの世界はエルフが現実に存在しているから、それが一つの理想として定着してしまっている、って感じかな?
第一印象は変なエルフだったが、きちんとした信念を持っている人だった。
いや、それでも変なエルフではあるのだけれど。
「そこで各地を巡り、様々な人種や職人たちが作り出した人物画や人形を探す旅に出た。だが、私の求めるものは見つからなくてな。その後色々あったが、ここに店を構え、試行錯誤しながら人形づくりをしている」
「それで、今はこういった人形を作っているってことか……」
ううむ、もしかしたら彼にキャラクターの絵やモデルを見せれば、何か新たな着想を与えられるかもしれない。
食文化に関してはソフィアがあちこちに広めているし、危険なものでなければ問題ないと言っていたし、大丈夫だよな? ソフィア。
◇
~一方その頃~
「?」
「どうかしましたか? あ、先ほど焼肉弁当をいただきました! ご飯に甘辛いたれがしみ込んでいて、冷めていても、とってもおいしかったです! ただ、味が少し濃いめでしたので、一度口のなかをさっぱりさせる副菜などを添えると、よりよいかと思います」
「そうですか。参考になりました、ありがとうございます。また、何か作りましたら感想をお願いできますか?」
「本当ですか! こちらこそ、よろしくお願いします!!」
~閑話休題~
◇
ソフィアといえば、昨日使った相手にイメージを伝えることのできる魔道具を使えば、俺の持つアニメやゲームなどのイメージを伝えられるのではないだろうか。
もしかしたらイズレが持っているのではないか、と思い聞いてみると、
「ほう、良く知っているな。顧客からのイメージを正確に受け取るのに便利でな。高価な部類ではあったが、必要経費と割り切って購入してある。ふむ、奥から持って来よう」
と、店の奥に魔道具を取りに行った。
「イズレってば、いい魔道具を持ってるじゃない! ハクトはそれで何かのイメージをイズレに伝えたいってこと?」
「ああ。何かの役に立てばいいがな」
イズレは、魔道具を手にしてすぐに戻って来た。
「持ってきたぞ。ハクトの持つイメージを共有するということでいいんだな?」
そして、共有する設定が視覚になっていることを確認し、お互いが魔道具の片側を持った。
「それじゃ、まずはこれでいいかな? 送るぞ」
と、VTuberが動く姿をイメージすることにした。
アニメ絵が立体になって動いているのは、きっと参考になるだろう。
「!? 何だこれは!! ハクト、お前はこれをどこで見た!」
くわっ、と目を見開くと、イズレは詰め寄りながら質問してきた。
……なんだが思った以上の反応だ。
いや。彼からしたら、いきなり生きている宇宙人の映像を見せられたような感覚だったのかもしれない。
そしてどこで見たって、異世界ですと言うしかないが、変な目で見られないかな?
いやまあ他に説明のしようがないし、適当なことを言っても信じてもらえるか怪しいか。
「あー、実は俺、異世界から来たんだ」
「!? ……そうか、道理でな。 私の追い求めるものはそこにあったのか……」
信じてもらえてよかった。
アキナも小声で
「そういうことだったのね……。やっぱりわたしのカンは当たっていたってことね……」
と言っていたので、大丈夫そうだな。
◇
その後、イズレが忘れないようにスケッチを取りたいと準備した後、アニメやゲーム、VTuberなどのイメージをいくつも送った。
それらを送る度に、「なんだと!?」、「ばかな!?」、「こんなものが……」、「ほう……、いや待て、そう来るか!」、なんて色々な反応が返ってきて、面白かったのは内緒だ。
ある程度のイメージを送ったところで終了を告げられた。
流石に衝撃が多すぎて頭が疲れたらしい。
それに、今回スケッチしたイメージだけでも検証するのに大分時間がかかりそう、とのことだった。
「あ、そうだ! 昨日言っていたゴブリンのデフォルメした姿っていうのも、その魔道具で送れるよね? イズレ、最後に一仕事お願いできないかしら?」
「先ほどまでの作業で私は疲れているのだが……。まあいい、もののついでだ。ハクト、いつでもいいぞ」
「わかった。ただ案が2つあるんだが、大丈夫か?」
「ふむ。まあ、それくらいなら平気だ」
一つは漫画風な可愛げのある少年をベースにし、肌の色を緑色に、耳を尖らせて、鼻を長くした。
もう一つは、それをさらに2.5等身ほどにしたものをイメージして送った。
絵は描けないが、こういうのを考えるのは結構好きだったんだよな。
2つのスケッチしてもらったデフォルメゴブリンをアキナに渡すと
「なるほど! 確かに前よりも見た目に愛嬌がある! しかもゴブリンの特徴もある程度残ってる! こっちの小さくなってるのはかわいい!」
と結構高評価だった。
ただ、
「けど、元々の見た目とはかなり違うっていうのは気になるね。ちゃんとゴブリンであると認識してくれるかな? ……うーん、他の人の意見も欲しいな。一度持ち帰って皆に意見を貰ってみるね!」
と、商売人の娘っぽい視点でいろいろ考えていた。
「さてと、では行くか」
「あれ? 何か予定があるのか?」
「お前の魔道具を買うと最初に約束したであろう?」
そういえば、そういう約束で手伝っていたんだった。
なんだかんだでちょっと忘れてたよ。
ということで魔道具のお店に行くことになった。
エルフ行きつけの店ということで、どんな変わった店なんだろうかと楽しみにしていたのだが……
「……丼物専門店?」
なんだか思っていたのと全然違った。
「ふむ。ハクトは来るのは初めてか? この店は商品の提供が早くてな。しかも米とおかずを同時に食べられる形になっていて効率が良い。さらにメニューの種類も豊富と、言うことなしだ」
「この国の東、わたしの故郷で多く生産している米や調味料をメインに使っている料理ね! わたしもたまに食べに来るわ! 今日はどのメニューにしようかしら?」
やっぱりアキナはこの世界の東方出身のようだ。
……ってそうじゃない。
エルフの行きつけ感を全く感じられない、忙しいサラリーマンとかが利用しそうなお店じゃないか。
「……まあ、似たようなお店には来たことあるかな。多分知ってるメニューがあると思うから大丈夫」
「じゃあ入りましょ!」
◇
イズレは牛丼、アキナはかき揚げ丼、俺はカツドゥーン、ではなくかつ丼を頼んだ。
提供が早くて、しかもとてもおいしかったです。
食事後店員さんに確認したところ、昔、教会の巫女が伝えたと言われているレシピを元に作っているらしい。
この店もソフィアからの影響を受けていた。
もう巫女じゃなくて、食の伝道師と呼んだ方がいいのだろうか?
◇
イズレの店に戻り、商談用のスペースで大小様々な人形を見ることになった。
その前に、何故こういった人形を作り始めたのか聞いてみることにした。
「ふむ。そもそもこういった人形を作り始めたのは、人物の表現に疑問を持ったからだ。エルフ族というのは一般に容姿端麗な種族として知られている。そして、自身の見栄えを良くした絵画や人形を依頼するときに、エルフ族のような見た目にして、という注文はごくありふれたものだ。だが、我々はその容姿が当たり前の環境で育った。だから、エルフ族が良いと思える、さらには他種族にもそう思える表現がないかと模索しているのだ」
なるほど。エルフ族は容姿端麗、って印象しか持っていなかったが、その種族特有の感覚ってものは実際に存在しているってことか。
そしてこの世界はエルフが現実に存在しているから、それが一つの理想として定着してしまっている、って感じかな?
第一印象は変なエルフだったが、きちんとした信念を持っている人だった。
いや、それでも変なエルフではあるのだけれど。
「そこで各地を巡り、様々な人種や職人たちが作り出した人物画や人形を探す旅に出た。だが、私の求めるものは見つからなくてな。その後色々あったが、ここに店を構え、試行錯誤しながら人形づくりをしている」
「それで、今はこういった人形を作っているってことか……」
ううむ、もしかしたら彼にキャラクターの絵やモデルを見せれば、何か新たな着想を与えられるかもしれない。
食文化に関してはソフィアがあちこちに広めているし、危険なものでなければ問題ないと言っていたし、大丈夫だよな? ソフィア。
◇
~一方その頃~
「?」
「どうかしましたか? あ、先ほど焼肉弁当をいただきました! ご飯に甘辛いたれがしみ込んでいて、冷めていても、とってもおいしかったです! ただ、味が少し濃いめでしたので、一度口のなかをさっぱりさせる副菜などを添えると、よりよいかと思います」
「そうですか。参考になりました、ありがとうございます。また、何か作りましたら感想をお願いできますか?」
「本当ですか! こちらこそ、よろしくお願いします!!」
~閑話休題~
◇
ソフィアといえば、昨日使った相手にイメージを伝えることのできる魔道具を使えば、俺の持つアニメやゲームなどのイメージを伝えられるのではないだろうか。
もしかしたらイズレが持っているのではないか、と思い聞いてみると、
「ほう、良く知っているな。顧客からのイメージを正確に受け取るのに便利でな。高価な部類ではあったが、必要経費と割り切って購入してある。ふむ、奥から持って来よう」
と、店の奥に魔道具を取りに行った。
「イズレってば、いい魔道具を持ってるじゃない! ハクトはそれで何かのイメージをイズレに伝えたいってこと?」
「ああ。何かの役に立てばいいがな」
イズレは、魔道具を手にしてすぐに戻って来た。
「持ってきたぞ。ハクトの持つイメージを共有するということでいいんだな?」
そして、共有する設定が視覚になっていることを確認し、お互いが魔道具の片側を持った。
「それじゃ、まずはこれでいいかな? 送るぞ」
と、VTuberが動く姿をイメージすることにした。
アニメ絵が立体になって動いているのは、きっと参考になるだろう。
「!? 何だこれは!! ハクト、お前はこれをどこで見た!」
くわっ、と目を見開くと、イズレは詰め寄りながら質問してきた。
……なんだが思った以上の反応だ。
いや。彼からしたら、いきなり生きている宇宙人の映像を見せられたような感覚だったのかもしれない。
そしてどこで見たって、異世界ですと言うしかないが、変な目で見られないかな?
いやまあ他に説明のしようがないし、適当なことを言っても信じてもらえるか怪しいか。
「あー、実は俺、異世界から来たんだ」
「!? ……そうか、道理でな。 私の追い求めるものはそこにあったのか……」
信じてもらえてよかった。
アキナも小声で
「そういうことだったのね……。やっぱりわたしのカンは当たっていたってことね……」
と言っていたので、大丈夫そうだな。
◇
その後、イズレが忘れないようにスケッチを取りたいと準備した後、アニメやゲーム、VTuberなどのイメージをいくつも送った。
それらを送る度に、「なんだと!?」、「ばかな!?」、「こんなものが……」、「ほう……、いや待て、そう来るか!」、なんて色々な反応が返ってきて、面白かったのは内緒だ。
ある程度のイメージを送ったところで終了を告げられた。
流石に衝撃が多すぎて頭が疲れたらしい。
それに、今回スケッチしたイメージだけでも検証するのに大分時間がかかりそう、とのことだった。
「あ、そうだ! 昨日言っていたゴブリンのデフォルメした姿っていうのも、その魔道具で送れるよね? イズレ、最後に一仕事お願いできないかしら?」
「先ほどまでの作業で私は疲れているのだが……。まあいい、もののついでだ。ハクト、いつでもいいぞ」
「わかった。ただ案が2つあるんだが、大丈夫か?」
「ふむ。まあ、それくらいなら平気だ」
一つは漫画風な可愛げのある少年をベースにし、肌の色を緑色に、耳を尖らせて、鼻を長くした。
もう一つは、それをさらに2.5等身ほどにしたものをイメージして送った。
絵は描けないが、こういうのを考えるのは結構好きだったんだよな。
2つのスケッチしてもらったデフォルメゴブリンをアキナに渡すと
「なるほど! 確かに前よりも見た目に愛嬌がある! しかもゴブリンの特徴もある程度残ってる! こっちの小さくなってるのはかわいい!」
と結構高評価だった。
ただ、
「けど、元々の見た目とはかなり違うっていうのは気になるね。ちゃんとゴブリンであると認識してくれるかな? ……うーん、他の人の意見も欲しいな。一度持ち帰って皆に意見を貰ってみるね!」
と、商売人の娘っぽい視点でいろいろ考えていた。
「さてと、では行くか」
「あれ? 何か予定があるのか?」
「お前の魔道具を買うと最初に約束したであろう?」
そういえば、そういう約束で手伝っていたんだった。
なんだかんだでちょっと忘れてたよ。
ということで魔道具のお店に行くことになった。
21
あなたにおすすめの小説
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
異世界転生特典『絶対安全領域(マイホーム)』~家の中にいれば神すら無効化、一歩も出ずに世界最強になりました~
夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺が転生時に願ったのは、たった一つ。「誰にも邪魔されず、絶対に安全な家で引きこもりたい!」
その切実な願いを聞き入れた神は、ユニークスキル『絶対安全領域(マイホーム)』を授けてくれた。この家の中にいれば、神の干渉すら無効化する究極の無敵空間だ!
「これで理想の怠惰な生活が送れる!」と喜んだのも束の間、追われる王女様が俺の庭に逃げ込んできて……? 面倒だが仕方なく、庭いじりのついでに追手を撃退したら、なぜかここが「聖域」だと勘違いされ、獣人の娘やエルフの学者まで押しかけてきた!
俺は家から出ずに快適なスローライフを送りたいだけなのに! 知らぬ間に世界を救う、無自覚最強の引きこもりファンタジー、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる