14 / 161
第一章 知り合いが どんどん増える 一週間
第14話 いせかいせん
しおりを挟む
というわけで、魔道具の専門店にやってきた。
店に向かっている道中では
「ハクトは魔道具の専門店に行くのは初めて?」
「ああ。実は結構楽しみにしてるんだ。向こうの世界にはなかった物とかもありそうだし」
「それじゃ、分からないことがあれば色々教えてあげるね!」
なんて会話をしながら向かった。
◇
中に入ると、魔道具版の家電量販店とも言えるような様子だった。
壁にはエアコンのような魔道具、棚には調理用の様々な種類の魔道具、奥の方には照明の魔道具などなど、あちこち目移りしてしまうほどの魔道具が陳列されていた。
「ふむ。確か通信用の魔道具はこっちだったか。まずは目的を果たすとしよう」
と、すぐに歩き出したイズレの案内で売り場まで来た。
さてと、まずは第一希望のリンフォンがどこにあるかな、と探していたら先にアンドーフォンを見つけた。
というか種類がいっぱいあるな!
値段は5万円くらいから、って感じか。
「アンド―フォンって、一種類の魔道具だと思ったけど、色々あるんだな……」
「そうね。考案した本人は色々提案するのが好きだったけれど、元の世界に帰ると決めていたのもあって、その権利に関してはこだわってなかったみたい。だから、無償で理論を公開したそうよ。そして各商会がこぞって開発に乗り出し、今では様々な種類のものができたみたいね」
なるほどな。
もしかしたら、安藤さんは技術者的な人だったのかもしれない。
他にも、彼が残した理論を元にした魔道具も色々あるのかな?
ちなみに、従来品は安いのもで1万円くらいからあったが、アキナがこそっと
「あまり安いのはおすすめしないわね。声が上手く聞き取れなかったりすぐ壊れたりと、粗悪品が多いの」
と教えてくれた。
やっぱり、どこでも安いのには理由があるってことか。
さて、第一希望のリンフォンはどこかな、って
「に、20万円……」
ソフィアは確か10万円はする、みたいなことを言っていたけどその倍だった。
神様と連絡を取るために支給されたとかで、正確な値段は知らなかったのかな?
しかし、思ったより高かったな……。
本当に買ってもらっていいのだろうか?
「どうしたハクト? 別の種類と迷っているのか?」
「いや、リンフォンが一番良いとは思うけど……。でも、今更だけどこんなに高いものを購入してもらっていいのか?」
「ああ。むしろ、商品の整理に加え、得られた異世界の知識のことを考えれば、もっと多くの報酬を与えるべきではないかと思う」
「いや、正直これでも貰いすぎだ、と思ってる。それに、俺は誰かが作ったものをそのまま伝えているだけだしな」
今日伝えたものは、俺ではない誰かが作り出したものだ。
その存在を伝えただけで多くの報酬を貰うというのは、かなり気が引ける。
「ふむ、そうか。では、とりあえず先に会計をするか。使い方も先にそこで教わるといい」
リンフォンはもちろんそうだが、魔道具は使い方が難しいものがいろいろある。
そのため、会計後に簡単にではあるが実際に使用しながら使い方を教えてくれるサービスがあるようだ。
……なるほど、目を開けながら操作した場合、ARメガネみたいに空間に文字が浮かんでくる感じなのか。
確かにこれは特別な技術が使われていそうで、高いのにも納得だ。
連絡先、というかお互いの魔道具を登録するには、それぞれの魔道具を近づけて魔力を流せば登録されるようだ。
ちなみに安いものは、横についたつまみを回して登録する機器を切替える方式で、登録できる数も少ないみたいだ。
一方で高級なものは、魔力を流すときに登録相手をイメージすることで登録できるようで便利だ。
流す魔力が違うと使えないようで、セキュリティも結構しっかりしてそうだな。
「ふむ。では魔力を交換しておくか」
「あ、わたしも!」
と二人とも魔道具を取り出した。
というか、二人ともリンフォンを持ってるんだな。
イズレは結構稼いでいるみたいだったが、アキナも商人の娘さんで仕事も手伝っているっぽいし、結構お金持ちなのかな?
◇
改めて、アキナに色々な魔道具を案内してもらいながら店内を巡った。
イズレからもたまに、本人が商売道具で使っている物の補足が入った。
本来の使用目的とは少し違う使い方をしているものもあり、色々な話が聞けて結構面白かった。
そんな感じで色々な話を聞きながら一通り回り、満足したところで外に出てみると、既に日が暮れていた。
「あら? 思っていたより時間が経っていたみたいね。そういえばお腹が空いてる気がしてきたわね」
「ふむ。意外と長い時間店にいたのだな」
俺も時間をすっかり忘れて楽しんでしまった。
色々な魔道具を見ることができて、すごく異世界を感じることができたな。
「こんな時間だし、皆の予定がなければ夕食を食べに行かない?」
「ふむ。私は問題ない」
「俺も大丈夫!」
「それじゃ、お昼はイズレの行きつけのお店だったし、夜はわたしがお店を紹介していいかな? 希望があれば教えて!」
「そうだな。やっぱり異世界から来たし、この国の料理を食べてみたいかな」
何だかんだで、元の日本でも食べられそうなものばっかり食べてたからな……。
どうしてこうなった。
「わかったわ! それじゃ、わたしのおすすめのお店に案内するね! もちろんこの国の名物料理を出すお店よ!」
イズレも問題ないようで、さっそくアキナを先頭にお店に向かった。
◇
アキナの案内でそのお店に向かうと、
「ここよ! 転移門の近くに店を構えていて、わたしの故郷で捕れた新鮮なお魚を提供できるの!」
海鮮のお店だった!
そういえばアキナの故郷は日本っぽいところだったのに、その可能性を忘れていたよ。
アキナの、ここすっごいおすすめ! な表情を見るに、多分向こうの世界の日本の情報までは知らないのだろうな。
「ん? どうしたのハクト? あ、もしかして生魚が苦手だったかしら? でも大丈夫よ! 焼いた魚の料理もいっぱいあるから!」
「あ、ああ。いや、そんなに好き嫌いはないから大丈夫だと思う」
というわけで店内に入った。
メニューはアキナのおまかせ! ということで色々頼んでもらったのだが、魚をユッケのようにした物が出てきた。
味は若干赤身魚っぽさはあるが肉っぽい感じで、始めた食べた味だったがとてもおいしかった。
他にも、変わった香辛料の味がするカルパッチョのようなもの、焼くとサクサクとした食感のする魚を、おそらく俺の知らない調味料で味付けした物、伊勢海老みたいな海老を半分にし、チーズやトマトソースなどがかかったものなど、色々な料理が運ばれてきた。
向こうで見たことのありそうな料理でも、実際に食べてみると知らない味つけの料理が多く、初めて異世界の料理を食べた気分になった。
すまんアキナ、勝手に心の中でがっかりして。
めっちゃ大満足だった! ごちそうさまでした。
◇
ここはわたしのおごりよ! とアキナが会計を済ませ外に出た。
というか異世界に来ておごってもらってばっかりだ。ありがたいけど。
「ふー。おいしかった! それじゃ、駒の件で何か進展があったら連絡するね!」
「私も、スケッチの検証が落ち付いたら連絡させてもらおう」
ということで解散となった。
店に向かっている道中では
「ハクトは魔道具の専門店に行くのは初めて?」
「ああ。実は結構楽しみにしてるんだ。向こうの世界にはなかった物とかもありそうだし」
「それじゃ、分からないことがあれば色々教えてあげるね!」
なんて会話をしながら向かった。
◇
中に入ると、魔道具版の家電量販店とも言えるような様子だった。
壁にはエアコンのような魔道具、棚には調理用の様々な種類の魔道具、奥の方には照明の魔道具などなど、あちこち目移りしてしまうほどの魔道具が陳列されていた。
「ふむ。確か通信用の魔道具はこっちだったか。まずは目的を果たすとしよう」
と、すぐに歩き出したイズレの案内で売り場まで来た。
さてと、まずは第一希望のリンフォンがどこにあるかな、と探していたら先にアンドーフォンを見つけた。
というか種類がいっぱいあるな!
値段は5万円くらいから、って感じか。
「アンド―フォンって、一種類の魔道具だと思ったけど、色々あるんだな……」
「そうね。考案した本人は色々提案するのが好きだったけれど、元の世界に帰ると決めていたのもあって、その権利に関してはこだわってなかったみたい。だから、無償で理論を公開したそうよ。そして各商会がこぞって開発に乗り出し、今では様々な種類のものができたみたいね」
なるほどな。
もしかしたら、安藤さんは技術者的な人だったのかもしれない。
他にも、彼が残した理論を元にした魔道具も色々あるのかな?
ちなみに、従来品は安いのもで1万円くらいからあったが、アキナがこそっと
「あまり安いのはおすすめしないわね。声が上手く聞き取れなかったりすぐ壊れたりと、粗悪品が多いの」
と教えてくれた。
やっぱり、どこでも安いのには理由があるってことか。
さて、第一希望のリンフォンはどこかな、って
「に、20万円……」
ソフィアは確か10万円はする、みたいなことを言っていたけどその倍だった。
神様と連絡を取るために支給されたとかで、正確な値段は知らなかったのかな?
しかし、思ったより高かったな……。
本当に買ってもらっていいのだろうか?
「どうしたハクト? 別の種類と迷っているのか?」
「いや、リンフォンが一番良いとは思うけど……。でも、今更だけどこんなに高いものを購入してもらっていいのか?」
「ああ。むしろ、商品の整理に加え、得られた異世界の知識のことを考えれば、もっと多くの報酬を与えるべきではないかと思う」
「いや、正直これでも貰いすぎだ、と思ってる。それに、俺は誰かが作ったものをそのまま伝えているだけだしな」
今日伝えたものは、俺ではない誰かが作り出したものだ。
その存在を伝えただけで多くの報酬を貰うというのは、かなり気が引ける。
「ふむ、そうか。では、とりあえず先に会計をするか。使い方も先にそこで教わるといい」
リンフォンはもちろんそうだが、魔道具は使い方が難しいものがいろいろある。
そのため、会計後に簡単にではあるが実際に使用しながら使い方を教えてくれるサービスがあるようだ。
……なるほど、目を開けながら操作した場合、ARメガネみたいに空間に文字が浮かんでくる感じなのか。
確かにこれは特別な技術が使われていそうで、高いのにも納得だ。
連絡先、というかお互いの魔道具を登録するには、それぞれの魔道具を近づけて魔力を流せば登録されるようだ。
ちなみに安いものは、横についたつまみを回して登録する機器を切替える方式で、登録できる数も少ないみたいだ。
一方で高級なものは、魔力を流すときに登録相手をイメージすることで登録できるようで便利だ。
流す魔力が違うと使えないようで、セキュリティも結構しっかりしてそうだな。
「ふむ。では魔力を交換しておくか」
「あ、わたしも!」
と二人とも魔道具を取り出した。
というか、二人ともリンフォンを持ってるんだな。
イズレは結構稼いでいるみたいだったが、アキナも商人の娘さんで仕事も手伝っているっぽいし、結構お金持ちなのかな?
◇
改めて、アキナに色々な魔道具を案内してもらいながら店内を巡った。
イズレからもたまに、本人が商売道具で使っている物の補足が入った。
本来の使用目的とは少し違う使い方をしているものもあり、色々な話が聞けて結構面白かった。
そんな感じで色々な話を聞きながら一通り回り、満足したところで外に出てみると、既に日が暮れていた。
「あら? 思っていたより時間が経っていたみたいね。そういえばお腹が空いてる気がしてきたわね」
「ふむ。意外と長い時間店にいたのだな」
俺も時間をすっかり忘れて楽しんでしまった。
色々な魔道具を見ることができて、すごく異世界を感じることができたな。
「こんな時間だし、皆の予定がなければ夕食を食べに行かない?」
「ふむ。私は問題ない」
「俺も大丈夫!」
「それじゃ、お昼はイズレの行きつけのお店だったし、夜はわたしがお店を紹介していいかな? 希望があれば教えて!」
「そうだな。やっぱり異世界から来たし、この国の料理を食べてみたいかな」
何だかんだで、元の日本でも食べられそうなものばっかり食べてたからな……。
どうしてこうなった。
「わかったわ! それじゃ、わたしのおすすめのお店に案内するね! もちろんこの国の名物料理を出すお店よ!」
イズレも問題ないようで、さっそくアキナを先頭にお店に向かった。
◇
アキナの案内でそのお店に向かうと、
「ここよ! 転移門の近くに店を構えていて、わたしの故郷で捕れた新鮮なお魚を提供できるの!」
海鮮のお店だった!
そういえばアキナの故郷は日本っぽいところだったのに、その可能性を忘れていたよ。
アキナの、ここすっごいおすすめ! な表情を見るに、多分向こうの世界の日本の情報までは知らないのだろうな。
「ん? どうしたのハクト? あ、もしかして生魚が苦手だったかしら? でも大丈夫よ! 焼いた魚の料理もいっぱいあるから!」
「あ、ああ。いや、そんなに好き嫌いはないから大丈夫だと思う」
というわけで店内に入った。
メニューはアキナのおまかせ! ということで色々頼んでもらったのだが、魚をユッケのようにした物が出てきた。
味は若干赤身魚っぽさはあるが肉っぽい感じで、始めた食べた味だったがとてもおいしかった。
他にも、変わった香辛料の味がするカルパッチョのようなもの、焼くとサクサクとした食感のする魚を、おそらく俺の知らない調味料で味付けした物、伊勢海老みたいな海老を半分にし、チーズやトマトソースなどがかかったものなど、色々な料理が運ばれてきた。
向こうで見たことのありそうな料理でも、実際に食べてみると知らない味つけの料理が多く、初めて異世界の料理を食べた気分になった。
すまんアキナ、勝手に心の中でがっかりして。
めっちゃ大満足だった! ごちそうさまでした。
◇
ここはわたしのおごりよ! とアキナが会計を済ませ外に出た。
というか異世界に来ておごってもらってばっかりだ。ありがたいけど。
「ふー。おいしかった! それじゃ、駒の件で何か進展があったら連絡するね!」
「私も、スケッチの検証が落ち付いたら連絡させてもらおう」
ということで解散となった。
22
あなたにおすすめの小説
社畜の異世界再出発
U65
ファンタジー
社畜、気づけば異世界の赤ちゃんでした――!?
ブラック企業に心身を削られ、人生リタイアした社畜が目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界。
前世では死ぬほど働いた。今度は、笑って生きたい。
けれどこの世界、穏やかに生きるには……ちょっと強くなる必要があるらしい。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる