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第二章 魔道具と 魔族とけいきの いい話
第25話 パンよりありふれたケーキなど存在しない、多分
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「さてと。後はそちらのメイド――」
「メアリと申します。アオイ様、よろしくお願いいたします」
「あ、ああ。よろしくたのむよ」
流石はメアリさん、反応が素早いな。
アオイもびっくりしてる。
「それと、ソフィアさんは昔に一度会ったことがあると思うけど、覚えているかな?」
昔、かぁ。
魔族と天使の昔って、どのくらいか全然想像がつかないな。
もしかしたら、500年くらい前の、魔界と人間界での交流が始まった時だったりするのかな?
「はい、お久しぶりです。ホムラさんやハヤテさんのように、ソフィアと呼び捨てでもかまいませんよ」
「じゃあそうさせてもらおうかな。ソフィア、よろしくね」
「はい。今後ともよろしくお願いいたします」
今後とも、か。
俺経由で色々関わることもあるだろうし、もしかしたらソフィアが魔道具を依頼する可能性もあるのかな?
そして、それを受けて困惑するアオイ、という光景が見える。
「皆とのあいさつも終わったし、まずは、ハクト君が連絡をくれるきっかけになった調理用の魔道具について教えてくれるかな?」
◇
ということでアオイがイメージを伝える魔道具を取り出したので、さっそく電動泡立て器のイメージを送った。
「なるほどね。卵みたいな形をした部分が回転して、液体を混ぜるようになっているのか。うーん、回転させる魔法陣は既存のものがあるけど、高速で安定して回転させる部品を作るのは、私には難しいかな?」
「アオイでも難しいってことは、再現は難しいってこと?」
……パティオさんが露骨にがっかりしてる。
ん? ソフィアがパティオさんに何か言いそうだ。
「ケーキがなければパンを食べればいいじゃない、という諺が異世界にはあるそうです。意味はわかりませんでしたが」
「え、そ、そうなのかい?」
ソフィア、それ諺ちがう。
しかも逆だし、パティオさんも混乱しているし。
「おそらくこの意味は、ケーキという高級品は手に入らなくても、パンというありふれた物は手の届くところに存在している、ということだと思います。そこから転じて、手に入らないものを嘆《なげ》くよりも、身近にあるもので何とかできないか考えよう、ということではないかと推察《すいさつ》しました」
なんかそれっぽいこと言い出したぞ?
「つまり、魔道具が作れないのであれば、さらに多くの人を雇えばよいと思います。そして、私がまたこちらでお食事をいただく際には、デザートとして出していただけますとありがたいです」
最後に願望が出てるな。
「そうですわ! お父様にお願いしてスイーツ専門のチームを作るのですわ!」
王様も、そのお願いには困惑するんじゃないかな……。
というかどうしよう、この流れ。
「ええと。まず、ソフィア。パンとケーキが逆だし、そもそもそれは諺《ことわざ》じゃないよ」
「それはつまり、パンよりもケーキがありふれた食べ物ということでしょうか? 異世界とはすごいですね」
「それも違う! えっと、昔マリー・アントワネットって人がいてな……」
なんで俺は異世界の、しかも王城に来てこんな説明をしているのだろうか?
とりあえずこの話の由来と、本当は本人は言っていないようだ、みたいな説明をしておいた。
「本当に聞いていた通りみたいだね、ソフィアは。……こほん、話がずれてしまったから元に戻したいんだけれど、いいかな?」
アオイの言葉に皆うなずいた。
話をずらした本人もうなずいた。
「まずは説明しておかないとかな? 私は魔道具に組み込む魔法陣の研究や開発なんかがメインで、造形とかに関しては専門外なんだ。簡単な物なら自分で作ってみるけどね。それで、複雑な物は設計図を試作して、専門家に調整とかをお願いしてるんだ」
うーん、感覚的にはソフトウェアとハードウェアの違い、みたいなものかな?
「それで、いつもは知り合いの魔族に依頼しているけれど、今回の考案者はハクト君だし、どうしようか?」
「え、俺? 俺はあくまで元の世界にある物をアオイに教えただけだし、そもそも設計図とかも作れないよ?」
「この世界に存在しない物やアイディアとかを持ち込むというのは、それを考案した事と同等に扱われるんだ。少なくともこの世界では、異世界から来た人が考案者となっている物が色々あるよ。それと設計図だけど、ハクト君からの依頼って形で私が作成しよう」
確かに、アンドーフォンも俺の元居た世界のアイディアとかを使っていない、とは言えなさそうだ。
とはいえ、安藤さん自身が思いついたこともいっぱいありそうだけど。
それと、俺から依頼する形ってどういうことだ?
「依頼料としては、製品化した場合にハクト君が得られる利益の一部を受け取る、というのはどうかな? 実際、誰かのアイディアを魔道具化する時はいつもそうしているんだ。今回は……そうだね、半々というのはどうだろうか? 製品化せず利益がでなくても、魔道具関連の作業は半分趣味みたいなものだと思っているからね」
「えっと。そもそも俺はアイディア、というか向こうの世界にある物がどういったものを説明するだけだから、利益とかをもらうのは気が引けるというか……。もし完成品ができたら一つ貰えるといいな、とかは思ってたけど」
イズレの時もそうだったけど、他人が作ったものをそのまま伝えただけで大きな利益を得るっていうのは、個人的にちょっと気になるかな。
「なるほどね。ハクト君の考えは分かった。まず、説明しただけってハクト君は思っているかもしれないけど、君が持ち込まなければこの世界にはずっとそれが現れないかもしれないんだ。だから、この世界にとってとても重要なことをしているんだよ。だから感謝されこそすれ、文句を言われることはないと思うよ」
逆の状況を考えてみると、異世界の知識を俺の世界に持ち込んで世の中が発展する、みたいな感じか。
そう考えてみると、それを持ち込んだ人に文句はないし、自分の生活が便利になったら、俺としては感謝したくなるだろうな。
「うん、なんとなく自分の中で納得できたよ。ありがとう」
「それに、実物を知っているのは君だけだから、試作品ができた後の動作を確認しないとだし、細かい調整を指示する必要もあるかもしれないね」
「確かにそうだな」
「それじゃあ、設計図を作成するために、もっといろんなイメージをもらおうかな」
と、魔道具の取っ手をこっちに向けた。
◇
ということで、アオイに俺の知っている電動泡立て器のイメージを色々送った。
そういえば小さいタイプもあったな、と思い出したので、そのイメージも送っておいた。
さらに、回転する調理器で連想したフードプロセッサーとかミキサーとかのイメージも送ることにした。
こっちは刃物とかも使うので、やはり誰かに依頼しないとみたいだ。
それと、アオイに説明している途中、パティオさんが色々聞きたそうにしていたけど、メアリさんが止めてくれていた。
……この魔道具、ちょっと集中力がいるから、説明は後でね。
◇
真空調理に関してはソフィアも巻き込む、というか考案者がソフィアってことにした。
というか、こっちはソフィアの漫画からの知識だし、イメージもソフィアとアオイで共有してもらった。
途中、「それはサラダチキンというものです」、とか「ローストビーフです」、とか「トロトロのチャーシューです。……何だかお腹が空いてきますね」なんてソフィアの説明が聞こえてきて、そのたびにパティオさんが反応していた。
ソフィア、食べたいのはわかるけど、アオイが困惑しているからほどほどにな。
「メアリと申します。アオイ様、よろしくお願いいたします」
「あ、ああ。よろしくたのむよ」
流石はメアリさん、反応が素早いな。
アオイもびっくりしてる。
「それと、ソフィアさんは昔に一度会ったことがあると思うけど、覚えているかな?」
昔、かぁ。
魔族と天使の昔って、どのくらいか全然想像がつかないな。
もしかしたら、500年くらい前の、魔界と人間界での交流が始まった時だったりするのかな?
「はい、お久しぶりです。ホムラさんやハヤテさんのように、ソフィアと呼び捨てでもかまいませんよ」
「じゃあそうさせてもらおうかな。ソフィア、よろしくね」
「はい。今後ともよろしくお願いいたします」
今後とも、か。
俺経由で色々関わることもあるだろうし、もしかしたらソフィアが魔道具を依頼する可能性もあるのかな?
そして、それを受けて困惑するアオイ、という光景が見える。
「皆とのあいさつも終わったし、まずは、ハクト君が連絡をくれるきっかけになった調理用の魔道具について教えてくれるかな?」
◇
ということでアオイがイメージを伝える魔道具を取り出したので、さっそく電動泡立て器のイメージを送った。
「なるほどね。卵みたいな形をした部分が回転して、液体を混ぜるようになっているのか。うーん、回転させる魔法陣は既存のものがあるけど、高速で安定して回転させる部品を作るのは、私には難しいかな?」
「アオイでも難しいってことは、再現は難しいってこと?」
……パティオさんが露骨にがっかりしてる。
ん? ソフィアがパティオさんに何か言いそうだ。
「ケーキがなければパンを食べればいいじゃない、という諺が異世界にはあるそうです。意味はわかりませんでしたが」
「え、そ、そうなのかい?」
ソフィア、それ諺ちがう。
しかも逆だし、パティオさんも混乱しているし。
「おそらくこの意味は、ケーキという高級品は手に入らなくても、パンというありふれた物は手の届くところに存在している、ということだと思います。そこから転じて、手に入らないものを嘆《なげ》くよりも、身近にあるもので何とかできないか考えよう、ということではないかと推察《すいさつ》しました」
なんかそれっぽいこと言い出したぞ?
「つまり、魔道具が作れないのであれば、さらに多くの人を雇えばよいと思います。そして、私がまたこちらでお食事をいただく際には、デザートとして出していただけますとありがたいです」
最後に願望が出てるな。
「そうですわ! お父様にお願いしてスイーツ専門のチームを作るのですわ!」
王様も、そのお願いには困惑するんじゃないかな……。
というかどうしよう、この流れ。
「ええと。まず、ソフィア。パンとケーキが逆だし、そもそもそれは諺《ことわざ》じゃないよ」
「それはつまり、パンよりもケーキがありふれた食べ物ということでしょうか? 異世界とはすごいですね」
「それも違う! えっと、昔マリー・アントワネットって人がいてな……」
なんで俺は異世界の、しかも王城に来てこんな説明をしているのだろうか?
とりあえずこの話の由来と、本当は本人は言っていないようだ、みたいな説明をしておいた。
「本当に聞いていた通りみたいだね、ソフィアは。……こほん、話がずれてしまったから元に戻したいんだけれど、いいかな?」
アオイの言葉に皆うなずいた。
話をずらした本人もうなずいた。
「まずは説明しておかないとかな? 私は魔道具に組み込む魔法陣の研究や開発なんかがメインで、造形とかに関しては専門外なんだ。簡単な物なら自分で作ってみるけどね。それで、複雑な物は設計図を試作して、専門家に調整とかをお願いしてるんだ」
うーん、感覚的にはソフトウェアとハードウェアの違い、みたいなものかな?
「それで、いつもは知り合いの魔族に依頼しているけれど、今回の考案者はハクト君だし、どうしようか?」
「え、俺? 俺はあくまで元の世界にある物をアオイに教えただけだし、そもそも設計図とかも作れないよ?」
「この世界に存在しない物やアイディアとかを持ち込むというのは、それを考案した事と同等に扱われるんだ。少なくともこの世界では、異世界から来た人が考案者となっている物が色々あるよ。それと設計図だけど、ハクト君からの依頼って形で私が作成しよう」
確かに、アンドーフォンも俺の元居た世界のアイディアとかを使っていない、とは言えなさそうだ。
とはいえ、安藤さん自身が思いついたこともいっぱいありそうだけど。
それと、俺から依頼する形ってどういうことだ?
「依頼料としては、製品化した場合にハクト君が得られる利益の一部を受け取る、というのはどうかな? 実際、誰かのアイディアを魔道具化する時はいつもそうしているんだ。今回は……そうだね、半々というのはどうだろうか? 製品化せず利益がでなくても、魔道具関連の作業は半分趣味みたいなものだと思っているからね」
「えっと。そもそも俺はアイディア、というか向こうの世界にある物がどういったものを説明するだけだから、利益とかをもらうのは気が引けるというか……。もし完成品ができたら一つ貰えるといいな、とかは思ってたけど」
イズレの時もそうだったけど、他人が作ったものをそのまま伝えただけで大きな利益を得るっていうのは、個人的にちょっと気になるかな。
「なるほどね。ハクト君の考えは分かった。まず、説明しただけってハクト君は思っているかもしれないけど、君が持ち込まなければこの世界にはずっとそれが現れないかもしれないんだ。だから、この世界にとってとても重要なことをしているんだよ。だから感謝されこそすれ、文句を言われることはないと思うよ」
逆の状況を考えてみると、異世界の知識を俺の世界に持ち込んで世の中が発展する、みたいな感じか。
そう考えてみると、それを持ち込んだ人に文句はないし、自分の生活が便利になったら、俺としては感謝したくなるだろうな。
「うん、なんとなく自分の中で納得できたよ。ありがとう」
「それに、実物を知っているのは君だけだから、試作品ができた後の動作を確認しないとだし、細かい調整を指示する必要もあるかもしれないね」
「確かにそうだな」
「それじゃあ、設計図を作成するために、もっといろんなイメージをもらおうかな」
と、魔道具の取っ手をこっちに向けた。
◇
ということで、アオイに俺の知っている電動泡立て器のイメージを色々送った。
そういえば小さいタイプもあったな、と思い出したので、そのイメージも送っておいた。
さらに、回転する調理器で連想したフードプロセッサーとかミキサーとかのイメージも送ることにした。
こっちは刃物とかも使うので、やはり誰かに依頼しないとみたいだ。
それと、アオイに説明している途中、パティオさんが色々聞きたそうにしていたけど、メアリさんが止めてくれていた。
……この魔道具、ちょっと集中力がいるから、説明は後でね。
◇
真空調理に関してはソフィアも巻き込む、というか考案者がソフィアってことにした。
というか、こっちはソフィアの漫画からの知識だし、イメージもソフィアとアオイで共有してもらった。
途中、「それはサラダチキンというものです」、とか「ローストビーフです」、とか「トロトロのチャーシューです。……何だかお腹が空いてきますね」なんてソフィアの説明が聞こえてきて、そのたびにパティオさんが反応していた。
ソフィア、食べたいのはわかるけど、アオイが困惑しているからほどほどにな。
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