異世界で 友達たくさん できました  ~気づいた時には 人脈チート~

やとり

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第三章 要するに この章ほとんど デートかい

第38話 date of the date(デートの日付)

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 その後は俺、アオイ、レイも加わり、ゴーレムバトルをして楽しんだ。
 
 ヒカリは応援側に回り、メイは「……これはこれで、面白いかも?」と、闇属性のゴーレムで色々試していた。



 何度かゴーレムバトルを行い満足したところで、アオイから、

「そういえばハクト君、今度ベイラと魔道具について色々議論したいと思うんだけど、ハクト君にも同席してもらえないかな? 異世界の知識を参考にしたいのと、ハクト君自身の意見を聞いてみたいと思ってね。都合のいい日があれば教えて欲しいな」

 ……正直ついていける気はしないけど、異世界の知識とかは色々出せるかな?
 それに、新しい魔道具ができるかも、って考えると楽しそうだ。

「ソフィアの手伝いはあるけど、日付は調整できるし、いつでも大丈夫かな」

 というか異世界に遊びに来ているようなものだし、予定なんてあってないようなものだな。
 ……なのに、なんでだろう。思い返すと元いた世界より色々やっている気がする。まあ、楽しかったけどさ。

「それじゃ、さっそく明日とかでもいいかな? もちろん、ベイラにも確認をしてからだけどね」

 俺が問題ないことを伝えると、さっそくリンフォンで連絡をしていた。
 やっぱり、ベイラに連絡できるよう登録していたんだな。

「ベイラも特に予定はないみたいだね。それじゃ、明日はよろしくお願いするよ」

 と言う感じで、明日はベイラの店に集合ということになった。
 すると、ハヤテが

「アオイはいいな~、ハクトと人間界でデートできて~」

 なんて言い出した。

「で、デート!? そもそも、アオイだけじゃなくてベイラもいるし、魔道具についての話をするだけなんだけど……」

「? ハクトとアオイ、ベイラで趣味について楽しく話すんでしょ? それはもうデートって言ってもいいと思うな~」

 んん? どういうことだ?
 俺の翻訳がおかしくなったのか?

「そもそも、相手が二人いるって時点でデートじゃないと思うんだが……」

「もしかして、ハクトの世界は違うの? この世界だと、恋人や結婚相手が複数いるのが普通みたいだよ?」

 異世界あるある、重婚ありの世界だった!
 小説とかではよく見るけど、実際にそんな世界に来ていたとは……。

「そもそも、魔族は女の子が生まれることが多いからね! 理由ははっきりしていないけどね~」

 な、なるほど。
 そういった理由ならわからなくもない、かな?
 それと、魔皇がわからないなら、神のみぞ知るって感じだな。

 ……そういえばこの世界、神様と天使、つまりソフィアは連絡を取っているし、聞こうと思えば聞けるんだな。
 教えてくれるかはわからないけど。

「ま、まあ理由はわかったよ。……それでも、デートっていうのは違和感しかないけどさ」

「ということで、ボクともデートしよ~! というか、せっかくだし魔皇全員とそれぞれでデートしようよ!」

「ええっ!?」

 ハヤテがすごいこと言い出した。
 ……まあでも、みんながその話に乗るとは限らないな。

「よく考えたら、ハクトと二人でどっかにいったことはないな。オレは乗ったぜ!」

「面白そうね。ハクトさえよければ、私ともデートしましょう?」

 ホムラはともかく、まさかレイが乗ってくるとは……。

「ハクトさんにご迷惑ではないでしょうか?」

「……外、あんまり出歩きたくない」

 二人はそれぞれ違う理由だけど、乗り気じゃないみたいだな。

「そういえば、ソフィアから聞いたよ~。なんでも、異世界の本を読ませてくれるって!」

「! ……それ、ほんと? ……ハヤテ、詳しく教えて」

 メイがすっごく反応した。
 そして、一瞬でハヤテのそばに移動すると、そのままハヤテにせまっていた。
 ……全然動きが見えなかったな。

「わっ! 詳しくって言われても、読みたいときに来てください、としか言ってなかったよ? あっ、それと、本を読んでわからないことがあれば、ハクトさんに聞いてください、って言ってたね~」

 丸投げされた!
 まあ、俺以外に聞けそうな人もいないけどさ。

「……ハクト、私とデートする。……ソフィアっていう人のところで」

 それって、デートなのだろうか?
 本を読みたいってことだし、別にいいんだけどさ。
 魔皇《まこう》なら悪用とかもしないだろうし。

 ……あっ! せっかくだし、俺のおすすめ漫画をソフィアが持っていたら、メイに紹介しようかな。
 そう考えると、ちょっと楽しみになってきたかも。 

「それで、ヒカリはどうするの~? 皆のお姉ちゃんなのに、一人だけ参加しないの~?」

「! そうよね、姉としてそれはだめよね!」

 ……なんだろう。ヒカリは、お姉ちゃんでしょ? みたいに言えば、色々説得できてしまいそうな感じがする。

 って、なんだか全員とデートする流れになってる!

「ちょ、ちょっと待って! 本当にそれぞれとデートするの?」
 
「……ハクトさん。やっぱり、私とのデートはご迷惑でしょうか?」

「え、いや、迷惑ってわけじゃないけど……」

 そんな、捨てられた子犬みたいな目で見ないで欲しい。

「それに、この世界に来て一か月も経ってないから、案内できる場所とかもあんまり知らないよ?」

「オレはむしろ、ハクトを色々なとこに連れていくつもりだったぜ」

「私は、武具を売っている店に行ければ他は気にしないわ」

「……異世界の本、読む」

「って感じみだいだよ~? ハクト、観念してボクたちとデートしようよ~!」

 ……まあ、よく考えたら断る理由もあんまりないか。

「そうだな。これを機にもっと親睦を深める、ってのもいいかもしれないな」

「それじゃ、決まりだね~。それで、日程とかはどうしよっか? まず、アオイは明日でしょ~」

「オレはいつでもいいぜ。どうせ暇だしな」

「……私も。……でも、はやく本が読みたい、かも」

「……確か、直近で外せない予定はなかったはずね。私も、いつでも大丈夫よ」

「私は、どうしましょう? 予定を空けても、今日みたいになってしまいそうですし……」

「なら、その日は何かあればオレらが代理で解決するとすっか。 一日くらいなら、なんとかなるだろ」

「そうだね~。あ、ボクも予定は特にないよ~」

 ……魔界の統治はしていないとはいえ、ヒカリ以外はみんな暇そうに聞こえる。

「もしかして、ヒカリ以外の魔皇って、あんまり忙しくないの?」

「まあ、そうだな。もし金に困っても、適当に魔物でも倒せばいいしな」

「自由っていいよね~」

「できれば魔道具に専念したいからね」

「そうね。予定はあまり入れないようにしているわ」

「……本をたくさん読むので忙しい」

 本当に暇だった!
 まあ、わざわざ忙しくする理由もないけどさ。

 全員がすぐに集まれなかったのは、主にヒカリが忙しかったからってことか。

 皆いつでも大丈夫ってことで、すぐにスケジュールは決まった。
 話し合いの途中、六連続デートになりそうなことに気づいて、間に何もしない日を入れることにした。

 ……気づいた俺、ぐっじょぶ。
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