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第六章 初めての 異世界旅行は エルフ村
第99話 彼のカレーはどんナンだろう?
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ダーク、じゃなかった。
褐色肌のエルフ、メレスの案内で名物料理が食べれるお店にやって来たのだが、
「……インドカレーの店?」
うん。
このスパイスの香りは、日本の国民食であるカレーライスとは違う、ナンとかで食べるカレーだな。
そういえば俺の今住んでいる街では、日本的なカレーしか見なかったかも。
「”インド”カレー? カレーの種類?」
こっちにはインドなんて国はないから、ディニエルが疑問に思って質問してきた。
「ああ。えっと、”インド”っていうのは国の名前で、ナンとか細長いお米で食べるカレーのことなんだけど……」
「なるほど。ナンも知ってる」
「あたしは初めて聞いたな。ナン、って何なんだ?」
ナンです。
……いや、ナンでもないです。
「あら、異世界にも同じようなお店があるのね。ナン、っていうのは、そうね、薄く伸ばしたパンみたいなものかしら。それと、発酵を行わない、チャパティなんてものもあるわ。どちらかというと、こっちの方が有名だったかしらねぇ」
ふざけたことを考えていたら、メレスが代わりに説明してくれた。
そういえば、チャパティっていうのも聞いたことがあるな。
「早く食べたい」
「ああ、そうだな。この匂いをかいでいたら、さらに腹が減ってきたじゃんか。それに、説明を聞くより実際に食べた方が速いもんな」
「それもそうね」
ということで、店内に入った。
◇
「イラッシャイマセ」
店内に入ると、エルフの店員さんが片言な感じで声をかけて来た。
「こんにちは。今日はお友達を連れて来たわ。個室は空いてるかしら?」
「やあ、メレス。今日は予約がないから大丈夫だよ。……ミサナン、ゴユックリ」
……前半は普通に聞こえるのに、後半がまた片言になった。
どういうことだ?
「あの、先ほどの前半部分は何を話していたのかお聞きしてもいいですか? 聞いたことのない言葉でしたが……」
あ、そういうことか。
前半と後半で言語が違ったから、あんな感じに聞こえたってことか。
……片言な感じも、翻訳さんが仕事してるってことだな。
「ああ、エルフ語よ。けど、聞いたことがないっていうのはちょっと不思議ねぇ。そんなに多くはないとはいえ、エルフ同士の会話で使う時もあるし」
「……その辺りは、後でお話しいたしますね。まずは個室に行きませんか?」
「おっと、そうだねぇ」
ということで、勝手知ったる感じのメレスが先導して、個室まで移動した。
ここも、靴を脱いで上がるスタイルだった。
「それじゃ、これがメニューよ。何かわからないことがあれば、聞いて頂戴ね」
席に着くと、メレスがメニューを渡してくれた。
見た感じ、やっぱりインドカレー屋さんみたいなラインナップだな。
って、あれ?
なんだか違和感があるな。
「なあ、メレス。バターチキンカレーとか、肉を使ったメニューがないみたいなんだけど、もしかして存在しないのか?」
違和感を覚えて一通りメニューを見てみると、野菜や豆を使ったカレーはあれど、肉が入っているカレーが見当たらなかった。
「そうねぇ。まずここのカレーは、砂漠エルフが考案した物を元にしているの。そっちは、肉を使ったカレーもあるわ。そして彼は、昔のエルフに倣って菜食主義者なのよねぇ。それで、森を出たエルフと森に残ったエルフ、両方の文化を尊重できるということで、肉がないカレーの専門店を開くことにしたらしいわ。それに、野菜だけでもこんなにおいしい料理ができるんだと伝えたい、とも言っていたわねぇ」
「なるほどなぁ。それを聞くと料理がより楽しみだ。あ、ちょっと料理とは離れちゃうけど、その砂漠エルフっていうのはどういった存在なんだ?」
「まあ簡単に言ってしまうと、森を出て砂漠に定住したエルフっていう、そのまんまの意味ね。それで、その環境に順応するために、肌の色も変わっていったらしいわ。私の見た目みたいにね。それと、海エルフっていう海沿いに住んだエルフもいて、そちらも似たような感じね」
移り住んだ環境に適応した結果、っていう感じなんだな。
ファンタジーの設定によっては闇落ちした、みたいなのもあったけど、やっぱりこの世界では違うみたいだな。
……ディニエル的には闇落ちの方がかっこいい、ってなりそうだけど。
「そういうことなのか。説明ありがとな」
「いいえ、どういたしまして。代わりに、異世界について聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」
「それもいいけど、まずは料理を注文しないか? この匂いに包まれて、腹が減って仕方がないんだ」
「同感」
「あら、そうだったわねぇ」
ということで、メレスにどんな料理かを確認しつつ、カレーを注文した。
注文後、
「それじゃ、料理が来るまでの間、異世界について聞かせてもらおうかしら。何か、錬金術に使えそうなアイディアが得られればと思ってね」
「なるほどな。ただ、錬金術について全然知らないから、何を話せばいいのかわからないかも」
「ああ、普通はそうよね。そうねぇ、錬金術っていうのを簡単に説明すると……」
メレスの説明によると、この世界には魔力によって様々な特性を持つ素材があるらしい。
特殊な環境下で算出される魔石や、魔物の素材などがそれにあたるようだ。
そういった素材の特性をかけ合わせ、両方の特性を持った素材を作り出したり、新しい特性を生み出したり、必要ない特性を打ち消したりするのがこの世界の錬金術みたいだ。
説明自体はわかりやすかったけど、俺には難しそうだな。
「うーん。俺のいた世界にも錬金術って言葉はあったけど、多分こっちの世界とは全然違うと思う。それに、俺が知ってる限りでは魔力も存在しなかったし。それに、素材とかの知識も全然ないからなぁ」
この金属はこうで、とか、この薬品はこう、みたいなのは授業で聞いたけど、正直忘れてる部分が結構あるし、そもそも基本的な部分しかやってないだろうしな。
「そういうのは、専門的な知識だものね。……そうねぇ。それならむしろ、原理がわからなくて不思議な物について聞きたいわね。そもそも異世界ってだけでも私たちからしたら不思議だし、そこで暮らす人が不思議に思うことであれば、何かヒントがあるかもしれないわ」
原理がわからないものかぁ。
とりあえず、思いつく限り挙げてみることにした。
混ぜると色とか特性が変わるお菓子とか、形状記憶合金とか、食べると酸っぱいものが甘く感じるフルーツとか。
……若干内容が食べ物に偏ってた気がするけど、この環境じゃ仕方ないな。
「ふんふん、なるほどねぇ。色々と参考になったわ。ありがとね。……それにしても、流石は異世界ねぇ。色々と不思議な物があるのね」
「俺からしたら、この世界がそうだけどな」
その最たる例が魔法だな。
なんて話していると、料理が運ばれてきた。
俺が頼んだのは、四種類の豆が使われたカレーとナンのセットだ。
お店の方針もあってか、きちんとサラダもついてきた。
まずはサラダを少し食べ、ナンと一緒にカレーを食べてみた。
するとすぐに、スパイスの香りが口の中に充満し、コクや旨味が広がった。
カレーは少し辛めだったが、そのおかげで柔らかく煮た豆の甘さが引き立っていた。
それに、スパイスもおそらく色々と使っているようで、かなり複雑な味がした。
豆の甘さやスパイスの辛さ、酸味や旨味が絶妙に絡み合っていてとってもおいしかった。
サラダも野菜へのこだわりを感じられたな。
途中、
「ナンオワカリアルヨ」
なんて店員さんが声をかけてきて、ちょっと笑いそうになってしまった。
もちろん、ナンのおかわりもおいしくいただきました。
それにしても、元いた世界で食べたものよりおいしかった気がするな。
ここの特殊な魔力と、何より店員さんのこだわりが詰まっていたから、かな?
他の皆も満足したみたいだし、メレスに連れてきてもらえてよかった。
ごちそうさまでした!
褐色肌のエルフ、メレスの案内で名物料理が食べれるお店にやって来たのだが、
「……インドカレーの店?」
うん。
このスパイスの香りは、日本の国民食であるカレーライスとは違う、ナンとかで食べるカレーだな。
そういえば俺の今住んでいる街では、日本的なカレーしか見なかったかも。
「”インド”カレー? カレーの種類?」
こっちにはインドなんて国はないから、ディニエルが疑問に思って質問してきた。
「ああ。えっと、”インド”っていうのは国の名前で、ナンとか細長いお米で食べるカレーのことなんだけど……」
「なるほど。ナンも知ってる」
「あたしは初めて聞いたな。ナン、って何なんだ?」
ナンです。
……いや、ナンでもないです。
「あら、異世界にも同じようなお店があるのね。ナン、っていうのは、そうね、薄く伸ばしたパンみたいなものかしら。それと、発酵を行わない、チャパティなんてものもあるわ。どちらかというと、こっちの方が有名だったかしらねぇ」
ふざけたことを考えていたら、メレスが代わりに説明してくれた。
そういえば、チャパティっていうのも聞いたことがあるな。
「早く食べたい」
「ああ、そうだな。この匂いをかいでいたら、さらに腹が減ってきたじゃんか。それに、説明を聞くより実際に食べた方が速いもんな」
「それもそうね」
ということで、店内に入った。
◇
「イラッシャイマセ」
店内に入ると、エルフの店員さんが片言な感じで声をかけて来た。
「こんにちは。今日はお友達を連れて来たわ。個室は空いてるかしら?」
「やあ、メレス。今日は予約がないから大丈夫だよ。……ミサナン、ゴユックリ」
……前半は普通に聞こえるのに、後半がまた片言になった。
どういうことだ?
「あの、先ほどの前半部分は何を話していたのかお聞きしてもいいですか? 聞いたことのない言葉でしたが……」
あ、そういうことか。
前半と後半で言語が違ったから、あんな感じに聞こえたってことか。
……片言な感じも、翻訳さんが仕事してるってことだな。
「ああ、エルフ語よ。けど、聞いたことがないっていうのはちょっと不思議ねぇ。そんなに多くはないとはいえ、エルフ同士の会話で使う時もあるし」
「……その辺りは、後でお話しいたしますね。まずは個室に行きませんか?」
「おっと、そうだねぇ」
ということで、勝手知ったる感じのメレスが先導して、個室まで移動した。
ここも、靴を脱いで上がるスタイルだった。
「それじゃ、これがメニューよ。何かわからないことがあれば、聞いて頂戴ね」
席に着くと、メレスがメニューを渡してくれた。
見た感じ、やっぱりインドカレー屋さんみたいなラインナップだな。
って、あれ?
なんだか違和感があるな。
「なあ、メレス。バターチキンカレーとか、肉を使ったメニューがないみたいなんだけど、もしかして存在しないのか?」
違和感を覚えて一通りメニューを見てみると、野菜や豆を使ったカレーはあれど、肉が入っているカレーが見当たらなかった。
「そうねぇ。まずここのカレーは、砂漠エルフが考案した物を元にしているの。そっちは、肉を使ったカレーもあるわ。そして彼は、昔のエルフに倣って菜食主義者なのよねぇ。それで、森を出たエルフと森に残ったエルフ、両方の文化を尊重できるということで、肉がないカレーの専門店を開くことにしたらしいわ。それに、野菜だけでもこんなにおいしい料理ができるんだと伝えたい、とも言っていたわねぇ」
「なるほどなぁ。それを聞くと料理がより楽しみだ。あ、ちょっと料理とは離れちゃうけど、その砂漠エルフっていうのはどういった存在なんだ?」
「まあ簡単に言ってしまうと、森を出て砂漠に定住したエルフっていう、そのまんまの意味ね。それで、その環境に順応するために、肌の色も変わっていったらしいわ。私の見た目みたいにね。それと、海エルフっていう海沿いに住んだエルフもいて、そちらも似たような感じね」
移り住んだ環境に適応した結果、っていう感じなんだな。
ファンタジーの設定によっては闇落ちした、みたいなのもあったけど、やっぱりこの世界では違うみたいだな。
……ディニエル的には闇落ちの方がかっこいい、ってなりそうだけど。
「そういうことなのか。説明ありがとな」
「いいえ、どういたしまして。代わりに、異世界について聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」
「それもいいけど、まずは料理を注文しないか? この匂いに包まれて、腹が減って仕方がないんだ」
「同感」
「あら、そうだったわねぇ」
ということで、メレスにどんな料理かを確認しつつ、カレーを注文した。
注文後、
「それじゃ、料理が来るまでの間、異世界について聞かせてもらおうかしら。何か、錬金術に使えそうなアイディアが得られればと思ってね」
「なるほどな。ただ、錬金術について全然知らないから、何を話せばいいのかわからないかも」
「ああ、普通はそうよね。そうねぇ、錬金術っていうのを簡単に説明すると……」
メレスの説明によると、この世界には魔力によって様々な特性を持つ素材があるらしい。
特殊な環境下で算出される魔石や、魔物の素材などがそれにあたるようだ。
そういった素材の特性をかけ合わせ、両方の特性を持った素材を作り出したり、新しい特性を生み出したり、必要ない特性を打ち消したりするのがこの世界の錬金術みたいだ。
説明自体はわかりやすかったけど、俺には難しそうだな。
「うーん。俺のいた世界にも錬金術って言葉はあったけど、多分こっちの世界とは全然違うと思う。それに、俺が知ってる限りでは魔力も存在しなかったし。それに、素材とかの知識も全然ないからなぁ」
この金属はこうで、とか、この薬品はこう、みたいなのは授業で聞いたけど、正直忘れてる部分が結構あるし、そもそも基本的な部分しかやってないだろうしな。
「そういうのは、専門的な知識だものね。……そうねぇ。それならむしろ、原理がわからなくて不思議な物について聞きたいわね。そもそも異世界ってだけでも私たちからしたら不思議だし、そこで暮らす人が不思議に思うことであれば、何かヒントがあるかもしれないわ」
原理がわからないものかぁ。
とりあえず、思いつく限り挙げてみることにした。
混ぜると色とか特性が変わるお菓子とか、形状記憶合金とか、食べると酸っぱいものが甘く感じるフルーツとか。
……若干内容が食べ物に偏ってた気がするけど、この環境じゃ仕方ないな。
「ふんふん、なるほどねぇ。色々と参考になったわ。ありがとね。……それにしても、流石は異世界ねぇ。色々と不思議な物があるのね」
「俺からしたら、この世界がそうだけどな」
その最たる例が魔法だな。
なんて話していると、料理が運ばれてきた。
俺が頼んだのは、四種類の豆が使われたカレーとナンのセットだ。
お店の方針もあってか、きちんとサラダもついてきた。
まずはサラダを少し食べ、ナンと一緒にカレーを食べてみた。
するとすぐに、スパイスの香りが口の中に充満し、コクや旨味が広がった。
カレーは少し辛めだったが、そのおかげで柔らかく煮た豆の甘さが引き立っていた。
それに、スパイスもおそらく色々と使っているようで、かなり複雑な味がした。
豆の甘さやスパイスの辛さ、酸味や旨味が絶妙に絡み合っていてとってもおいしかった。
サラダも野菜へのこだわりを感じられたな。
途中、
「ナンオワカリアルヨ」
なんて店員さんが声をかけてきて、ちょっと笑いそうになってしまった。
もちろん、ナンのおかわりもおいしくいただきました。
それにしても、元いた世界で食べたものよりおいしかった気がするな。
ここの特殊な魔力と、何より店員さんのこだわりが詰まっていたから、かな?
他の皆も満足したみたいだし、メレスに連れてきてもらえてよかった。
ごちそうさまでした!
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