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第七章 妖精と 夜空彩る そのきせき
第112話 星空の下のディ~ナ~
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「それじゃ、ボクのとっておきの場所に案内するよ!」
「……そこは、空を飛んでいかなくても、大丈夫な場所なのかな?」
「もちろんだよ~。ボクはびっくりさせるのは好きだけど、怖がらせるのはそうじゃないからね!」
「……びっくりさせるのも、ほどほどにしてほしいんだけどねー。けど、それがあってこそのハヤテちゃん、って気もするしなー」
「うんうん、そうだよ~。それで、今は照明魔法で明るくなってるけど、移動先は真っ暗だからね~。ボクがいいと言うまで、視線を下にしているといいよ~。あ、念のため、リューナに様子を見にいってもらってもいいかな?」
「もちろんです。それで、どちらに行けばよいでしょうか?」
「えっとね~」
ハヤテはそう言いつつリューナに近づき、何かを耳打ちした。
「……わかりました、あの場所ですね。では、行ってきます」
ということで、リューナが転移で移動し、一分も経たないうちに戻って来た。
「問題ありませんでした」
「ありがとね~。さて、それじゃ、出発しよう! 準備はいいかな~?」
「大丈夫だよー! 下を向いていればいいんだよね?」
「俺も問題ないぜ」
さっきハヤテが言っていた通り、俺とユズは下を向いた。
「よ~し。それじゃ、転移するよ~」
ということで。俺たちはハヤテの魔法で転移した。
◇
「ついたよ~。それじゃ、空を見上げてみて~!」
ハヤテの言葉通り、空を見上げてみると、そこには、
「うわー! すっごーい! 空に星がいっぱい見えるよー!」
「本当だ……。これは、すごいとしか言いようがないな……」
無数の星々が浮かぶ、満天の星が広がっていた。
……祖父の家は田舎にあって、そこでは星も良く見えたんだけど、そこで見た星空とは比べ物にならないほど綺麗だった。
「ここは、ちょっと小高い丘の上なんだ~。この辺りはよく風が吹いているし、周囲には何もないから、星がとってもよく見えるんだよ! どう? びっくりしたでしょ?」
ハヤテはいたずらっぽい笑顔でそう言った。
「うん! 本当にびっくりしたよー。……ハヤテちゃんのびっくりは、たまーにこういう時があるから、侮れないんだよねー」
「そうだな。……俺も、この光景には、いい意味ですごく驚いたな」
「ふふふ~。二人とも、気に入ってくれてよかったよ~。リューナも、前に教えた時には喜んでくれたんだよ~」
「そうでしたね。……あの時は、こんなに美しい星空が存在していることに驚き、そして、とても感動しました。星を見たくなった時には、この場所には度々訪れています」
うん。
何度も来たくなるって気持ちは、すごいわかる。
時期が違えば、また違った星空が見えるだろうしな。
◇
しばらくの間、全員が無言で星空を堪能していると、横から、くー、という音が聞こえた。
「あっ。……あー、えっと。なんだか、お腹が空いてきちゃったみたい」
音の発生源であるユズが、ちょっと恥ずかしそうにそう言った。
それを聞いたハヤテが、
「それじゃあ、そろそろ夕食にしようか~。ちょっともったいないけど、照明魔法を使うね~」
と、魔法で明かりをつけた。
「では、準備をしますね」
リューナはそう言うと、収納の魔法から机や魔道具を取り出していった。
……この魔道具の形、もしかして。
「というわけで、今日の夕食はBBQだよ! ハクトが前にエルフの村でやった、って聞いて、ボクもやりたくなったんだ~」
やっぱり、コンロ用の魔道具だったか。
リューナが、俺の視線から何かを察したのか、
「こちらの魔道具は直火が発生しますので、前回の魔道具とは違う仕様になっています」
なんて説明してくれた。
エルフの村では、火気厳禁だったものな。
「ふっふっふ~。こんな綺麗な星空の下でBBQ、しかもお肉は魔界にいる魔物を使ってるんだよ~。どう? エルフの村よりもすごいでしょ~!」
……別に、対抗しなくてもいいのに。
「あっちはあっちで、独特な魔力に包まれていたし、木々の香りがしたりとかもあったし、甲乙つけがたいかな」
「むぅ~。……まあボクも、エルフの村には行ってみたくなったけどさ~。カレーとかも気になるし~」
色々言っていたけど、結局は気になっていたのね。
「私も行ってみたいなー。ハヤテちゃん、もし行くときは、私も誘ってね!」
「うん、もちろんだよ~!」
……やっぱり、なんだかんだ二人は仲良しだよな。
◇
リューナも含む全員でエルフの村について色々話していたら、食事の準備が整っていた。
リューナは、話に混ざりつつもずっと作業の手を止めずにいたからな。
「わっ! いつの間にか、準備が終わってる! ……リューナにだけ作業をしてもらうのも、ちょっと申し訳なかったかな?」
「いえ。半分は趣味のようなものですので」
「しゅ、趣味かぁ。……けど、お礼は言わないとだね。準備してくれてありがとうー」
そうなんだよな。
……それに、下手に手伝おうとすると、逆にリューナの邪魔をしちゃうことになっちゃうしな。
俺とハヤテもリューナにお礼を言い、BBQが始まった。
食材を焼くリューナを見たユズが、
「私も焼くのをやってみたいなー」
とチャレンジしたけど、リューナと自分が焼いた肉を食べ比べると、
「……残りは、全部リューナにお任せするよー」
と、あまりの差にちょっとうなだれていた。
……いや、まあ、ユズの方もきちんと焼けてはいたんだけどさ。
リューナ相手には、分が悪すぎるというか、なんというか。
その後も、野菜や色々な魔物の肉をリューナに焼いてもらった。
ユズにとっては初めて食べる魔物の肉が多かったためか、
「えっ、何このお肉! 塩を振っただけなのに、すごい味がするよー!」
「このお肉、すごく柔らかーい! 口の中に入れるまでは普通のお肉だったのになんでー? すごーい、不思議ー!」
「えっ、このお肉……。普通においしい!」
なんて、新しい肉を食べる度にリアクションしていた。
俺も、前に魔皇の城で食べた時はびっくりしたなぁ。
……流石に、ユズみたいなリアクションはしなかったけど。
◇
今回の食事もおいしくいただき、(リューナの)片付けも終わったところで、
「お腹も膨れたことだし、改めて星空観賞をしようか~」
と言いつつ、ハヤテが敷物を取り出した。
それを地面に敷くと、そこにゴロンと横たわり、
「やっぱり、星を見るならこれが一番だね~。ほら、みんなもいっしょに見ようよ~」
なんて言った。
まあ、確かに、そういった星空鑑賞をしたりするけどさ……。
「うーん。食べてすぐ寝るのは行儀が悪い、なんて言われるけど……。こんなに、綺麗な星空なんだし、別にいいよね!」
なんて言いつつ、ユズもハヤテの横に横たわった。
こっちでも、やっぱりそんな感じなんだな。
「ほら~、ハクトも見よ~。リューナも~」
なんて言われたので、まあ、せっかくだしと、俺もハヤテの反対側に横たわることにした。
リューナは少し悩んでいたけど、
「……そうですね。たまには、いいでしょうか?」
なんて言って、俺の横にきた。
◇
こっちの世界にも星座があるみたいで、
「あれは、ゴブリン座ですね」
「あの星は火魔皇、あっちが風魔皇ですね」
「ふふふ~。緑色ですごく明るい星だったから、これに決めたんだ~」
「確かに、ハヤテちゃんみたいに、元気に光ってるように見えるねー」
みたいな感じで、リューナに解説してもらいつつ、みんなで星空鑑賞を楽しんでいると、
「ふわー。ご飯を食べて、こうやって寝そべってると、段々と眠くなってくるねー」
なんて、ユズが眠たそうに言った。
そして、それから少しすると、案の定寝息が聞こえてきて、
「……ユズが寝ちゃったね~、どうしよっか?」
「そうですね。ユズさんの本日の就寝場所は、ハヤテさんの部屋でしたよね? 私が連れて行きましょうか?」
「そうだね~。お願いするよ~」
というやり取りの後、リューナがユズをお姫様だっこして、魔皇の城へと転移していった。
「……そこは、空を飛んでいかなくても、大丈夫な場所なのかな?」
「もちろんだよ~。ボクはびっくりさせるのは好きだけど、怖がらせるのはそうじゃないからね!」
「……びっくりさせるのも、ほどほどにしてほしいんだけどねー。けど、それがあってこそのハヤテちゃん、って気もするしなー」
「うんうん、そうだよ~。それで、今は照明魔法で明るくなってるけど、移動先は真っ暗だからね~。ボクがいいと言うまで、視線を下にしているといいよ~。あ、念のため、リューナに様子を見にいってもらってもいいかな?」
「もちろんです。それで、どちらに行けばよいでしょうか?」
「えっとね~」
ハヤテはそう言いつつリューナに近づき、何かを耳打ちした。
「……わかりました、あの場所ですね。では、行ってきます」
ということで、リューナが転移で移動し、一分も経たないうちに戻って来た。
「問題ありませんでした」
「ありがとね~。さて、それじゃ、出発しよう! 準備はいいかな~?」
「大丈夫だよー! 下を向いていればいいんだよね?」
「俺も問題ないぜ」
さっきハヤテが言っていた通り、俺とユズは下を向いた。
「よ~し。それじゃ、転移するよ~」
ということで。俺たちはハヤテの魔法で転移した。
◇
「ついたよ~。それじゃ、空を見上げてみて~!」
ハヤテの言葉通り、空を見上げてみると、そこには、
「うわー! すっごーい! 空に星がいっぱい見えるよー!」
「本当だ……。これは、すごいとしか言いようがないな……」
無数の星々が浮かぶ、満天の星が広がっていた。
……祖父の家は田舎にあって、そこでは星も良く見えたんだけど、そこで見た星空とは比べ物にならないほど綺麗だった。
「ここは、ちょっと小高い丘の上なんだ~。この辺りはよく風が吹いているし、周囲には何もないから、星がとってもよく見えるんだよ! どう? びっくりしたでしょ?」
ハヤテはいたずらっぽい笑顔でそう言った。
「うん! 本当にびっくりしたよー。……ハヤテちゃんのびっくりは、たまーにこういう時があるから、侮れないんだよねー」
「そうだな。……俺も、この光景には、いい意味ですごく驚いたな」
「ふふふ~。二人とも、気に入ってくれてよかったよ~。リューナも、前に教えた時には喜んでくれたんだよ~」
「そうでしたね。……あの時は、こんなに美しい星空が存在していることに驚き、そして、とても感動しました。星を見たくなった時には、この場所には度々訪れています」
うん。
何度も来たくなるって気持ちは、すごいわかる。
時期が違えば、また違った星空が見えるだろうしな。
◇
しばらくの間、全員が無言で星空を堪能していると、横から、くー、という音が聞こえた。
「あっ。……あー、えっと。なんだか、お腹が空いてきちゃったみたい」
音の発生源であるユズが、ちょっと恥ずかしそうにそう言った。
それを聞いたハヤテが、
「それじゃあ、そろそろ夕食にしようか~。ちょっともったいないけど、照明魔法を使うね~」
と、魔法で明かりをつけた。
「では、準備をしますね」
リューナはそう言うと、収納の魔法から机や魔道具を取り出していった。
……この魔道具の形、もしかして。
「というわけで、今日の夕食はBBQだよ! ハクトが前にエルフの村でやった、って聞いて、ボクもやりたくなったんだ~」
やっぱり、コンロ用の魔道具だったか。
リューナが、俺の視線から何かを察したのか、
「こちらの魔道具は直火が発生しますので、前回の魔道具とは違う仕様になっています」
なんて説明してくれた。
エルフの村では、火気厳禁だったものな。
「ふっふっふ~。こんな綺麗な星空の下でBBQ、しかもお肉は魔界にいる魔物を使ってるんだよ~。どう? エルフの村よりもすごいでしょ~!」
……別に、対抗しなくてもいいのに。
「あっちはあっちで、独特な魔力に包まれていたし、木々の香りがしたりとかもあったし、甲乙つけがたいかな」
「むぅ~。……まあボクも、エルフの村には行ってみたくなったけどさ~。カレーとかも気になるし~」
色々言っていたけど、結局は気になっていたのね。
「私も行ってみたいなー。ハヤテちゃん、もし行くときは、私も誘ってね!」
「うん、もちろんだよ~!」
……やっぱり、なんだかんだ二人は仲良しだよな。
◇
リューナも含む全員でエルフの村について色々話していたら、食事の準備が整っていた。
リューナは、話に混ざりつつもずっと作業の手を止めずにいたからな。
「わっ! いつの間にか、準備が終わってる! ……リューナにだけ作業をしてもらうのも、ちょっと申し訳なかったかな?」
「いえ。半分は趣味のようなものですので」
「しゅ、趣味かぁ。……けど、お礼は言わないとだね。準備してくれてありがとうー」
そうなんだよな。
……それに、下手に手伝おうとすると、逆にリューナの邪魔をしちゃうことになっちゃうしな。
俺とハヤテもリューナにお礼を言い、BBQが始まった。
食材を焼くリューナを見たユズが、
「私も焼くのをやってみたいなー」
とチャレンジしたけど、リューナと自分が焼いた肉を食べ比べると、
「……残りは、全部リューナにお任せするよー」
と、あまりの差にちょっとうなだれていた。
……いや、まあ、ユズの方もきちんと焼けてはいたんだけどさ。
リューナ相手には、分が悪すぎるというか、なんというか。
その後も、野菜や色々な魔物の肉をリューナに焼いてもらった。
ユズにとっては初めて食べる魔物の肉が多かったためか、
「えっ、何このお肉! 塩を振っただけなのに、すごい味がするよー!」
「このお肉、すごく柔らかーい! 口の中に入れるまでは普通のお肉だったのになんでー? すごーい、不思議ー!」
「えっ、このお肉……。普通においしい!」
なんて、新しい肉を食べる度にリアクションしていた。
俺も、前に魔皇の城で食べた時はびっくりしたなぁ。
……流石に、ユズみたいなリアクションはしなかったけど。
◇
今回の食事もおいしくいただき、(リューナの)片付けも終わったところで、
「お腹も膨れたことだし、改めて星空観賞をしようか~」
と言いつつ、ハヤテが敷物を取り出した。
それを地面に敷くと、そこにゴロンと横たわり、
「やっぱり、星を見るならこれが一番だね~。ほら、みんなもいっしょに見ようよ~」
なんて言った。
まあ、確かに、そういった星空鑑賞をしたりするけどさ……。
「うーん。食べてすぐ寝るのは行儀が悪い、なんて言われるけど……。こんなに、綺麗な星空なんだし、別にいいよね!」
なんて言いつつ、ユズもハヤテの横に横たわった。
こっちでも、やっぱりそんな感じなんだな。
「ほら~、ハクトも見よ~。リューナも~」
なんて言われたので、まあ、せっかくだしと、俺もハヤテの反対側に横たわることにした。
リューナは少し悩んでいたけど、
「……そうですね。たまには、いいでしょうか?」
なんて言って、俺の横にきた。
◇
こっちの世界にも星座があるみたいで、
「あれは、ゴブリン座ですね」
「あの星は火魔皇、あっちが風魔皇ですね」
「ふふふ~。緑色ですごく明るい星だったから、これに決めたんだ~」
「確かに、ハヤテちゃんみたいに、元気に光ってるように見えるねー」
みたいな感じで、リューナに解説してもらいつつ、みんなで星空鑑賞を楽しんでいると、
「ふわー。ご飯を食べて、こうやって寝そべってると、段々と眠くなってくるねー」
なんて、ユズが眠たそうに言った。
そして、それから少しすると、案の定寝息が聞こえてきて、
「……ユズが寝ちゃったね~、どうしよっか?」
「そうですね。ユズさんの本日の就寝場所は、ハヤテさんの部屋でしたよね? 私が連れて行きましょうか?」
「そうだね~。お願いするよ~」
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