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第七章 妖精と 夜空彩る そのきせき
第115話 妖精大集合
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ということで、転移で妖精の谷へとやってきたところで、
「あっ! きのうのおねぇちゃんたちだ~! 今日はどうしたの~? またあそぶの~?」
と、昨日初めてあった小妖精がパッと現れた。
「そうだよー! 昨日はあの後で、あっちの方にいる子たちとも遊んだんだよー!」
「そうなんだ~! じゃあ、みんなをよんでこないとだね!」
「えっ! ……あ、転移しちゃった。……ねえ、ハヤテちゃん。もしかしなくてもだけど、妖精さんたち、大集合しちゃう、よね?」
「そうだね~。まあ、呼びに行っちゃったものは仕方ないよ~」
「ど、どうしよう! まだ、何をして遊ぶかも決めてないのにー!」
「まあ、大丈夫じゃないかな~。あの子たちのほとんどは、ハクトやユズよりもずっと年上だからね~。精神の成長はかなり遅いけど、ここで色んな経験を積んでるからね~」
「えっ?」
えっ。
「あの子たちは百年くらいかけて、段々と大きくなるんだよ~。五十年くらいで、やっと中くらいになるんだよ~」
「……リューナさん。それ、本当?」
「え? あ、はい。本当です」
「むぅ~。どうしてリューナに聞くのさ~!」
「だってー!」
……俺も思わずリューナに聞きそうになったので、ユズの気持ちはわかる。
と、ユズに共感していると
「みんな、つれてきたよ~!」
と、さっきの小妖精がまず現れ、その後次々と大中小様々な妖精たちが、転移で大量にやって来た。
……あ、あれ?
昨日会った妖精よりも、さらに大量にいないか?
「すっごーい! 妖精さんがいっぱいだよー!」
あ、ユズは妖精が大量にいる光景に感動して、他の事に気が回ってない。
「な、なあハヤテ。俺の目がおかしくなければ、百人、二百人じゃきかないくらい、妖精たちがいると思うんだが」
「そ、そうだね~。……流石に、これはボクも予想外だったよ~。まあけど、何とかなるんじゃないかな~」
「……例えば、道具とかは作成で何とかできるけど、使い方を教えるには限界があるし、難しいと思うんだけど……」
「実際に見た方が速いかな~? こほん。……お~い! タニア~!」
と、突然ハヤテがタニアを呼んだ。
……多分来ているんだろうけど、こんなに大量に妖精がいるとその姿が確認できないな。
「風魔皇様~、呼びましたか~?」
ハヤテの声に応じて、タニアが転移で現れた。
「それにしても、今日は大量に妖精を集めましたね~。これから何をするんでしょ~?」
「その前に、ちょっと待ってね。ユズ~! 何かおもちゃ出して~」
「えっ!? えっと、じゃあ、これ?」
と、何も聞いていなかったユズが、適当にヨーヨーを取り出し、ハヤテに渡した。
「……とっさに渡しちゃったけど、これでよかったの? って、それよりもハヤテちゃん! こんなにいっぱいの妖精さんが来ちゃったけど、どうしよう!?」
あ、ようやくこの事態の大変さに気づいた。
「ま~ま~、落ち着いて見てて~。それじゃあハクト、これの使い方をタニアに教えてみて~。簡単なものだけでいいからね~」
「え? まあそもそも、基本的な遊び方くらいしかできないけど」
ということで、タニアにヨーヨーの遊び方を教えてみた。
話し方とは裏腹に、というとあれだけど、タニアは結構器用みたいですぐに遊び方を覚えた。
「なるほど~。これは、中々に面白いですね~。それにこちらも、けん玉みたいに色々な技ができそうで、奥深そうです~。皆さんが帰った後にやってみましたが、あちらも面白かったですね~」
昨日は確か、タニアにはけん玉を教えなかったはずだよな。
少し離れたところで、妖精たちを笑顔で見守っていた感じだったし。
つまり、見ていただけでできるようになった、ってことか。
「それじゃあタニア。大きい妖精たちが生成できるように、ヨーヨーの特徴を送ってあげて~。その後で、遊び方もね~」
「わかりました~」
というと、タニアは空を見上げて何か魔法を使っている様子だった。
「伝えました~。今日は妖精みんなでヨーヨーで遊ぶということですね~?」
「うん! それと、けん玉も教えてあげるといいかな~?」
「わかりました~」
そしてまた、タニアは同じように魔法を使った。
「なあ、ハヤテ。タニアが使ってる魔法って、前にリューナがドラゴンの時にヒカリと会話するために使った、念話の魔法なのか?」
「ちょっと惜しいかな~。念話は言葉だけだけど、タニアの魔法はそれ以外のイメージも伝えられるんだよ~。アオイが作った、イメージを伝える魔道具から、タニアが思いついたみたいなんだ~。しかもね、送りたい人に一斉に送れるんだよ~。ただ、妖精限定みたいだけどね~」
ああ、あの魔道具か。
……というかそれって、かなりすごい事をやってないか?
これも、ヒカリは知らないんじゃないかな?
なんて思いリューナを見ると、案の定リューナは頭を抱えていた。
「……ヒカリさんに、何と報告すべきか」
……リューナ、頑張れ。
俺も、できることがあれば手伝うから。
その後も、タニアは何度も魔法を使ったり、時折タニアを通じて俺やユズに質問が届いたので、それに答えたりした。
◇
そして現在、俺の目の前には妖精たちがあちこちでヨーヨーやけん玉、一部は人生双六をしている光景が広がった。
ユズはその中でいろんな妖精と話をしていて、とても楽しそうにしていた。
ハヤテとタニアは、そんな様子を楽しそうに見守ってるな。
うーん。ファンタジーと言うべきか、カオスと言うべきか、悩む光景だな。
とりあえずこっちは皆が楽しそうにしてるし、あっちでずっと悩んでいるリューナと話をしてみるか。
「リューナ。……なんというか、お疲れ様」
「あ、ハクト様。……そうですね。魔力で物を生成できるだけでなく、タニアさんを介すことで妖精全員で様々な情報を共有できるという事実に、どうしたらよいのか悩んでいます」
「悪い魔族に見つかったら、色々と悪用されそうだもんなぁ。……なるべく使わないように、妖精たちにお願いする、とか?」
「……いえ。あんなに楽しそうにしている子たちに、あまり使わないで欲しい、というのは中々憚られますね。それに、タニアさんを含め、あの子たちは何も悪いことはしていませんので。……ヒカリさんも、同じことを考えると思いますし」
まあ、そうだよな。
それと、なんだかちょっと前から、リューナと話していると違和感があるんだけど、何だろう?
……あ、そうか。
「なあリューナ。前はヒカリのことを光魔皇様、って言ってなかった? あ、そういえば、ユズも、さん、ってなってたな」
「ええ、そうです。……ハクト様に雇われることになって、人間族の方と色々とお話しする機会が増えたり、旅行に行ったりと、様々な経験をしました。ただ、今まで出会ってきた魔族とは違った性格の方々が多く、どう接したら良いのか、正直、戸惑ってもいました」
そうだったのか。
……全然そんな感じには見えなかったな。
「そのため、一度ヒカリさんに相談してみたのです。すると、これからもハクト様は色々な方と出会い、様々な人々と仲良くなるでしょう。その時に、そばでサポートをする私は、どのような存在としていたいのか、と言われました。……今までは、誰かに仕えることを目標としてきました。けれど、ハクト様が様々な方と交流をしているように、私も私なりのやり方で様々な方と交流をしていきたいと、そう思ったのです」
そんな心境の変化があったんだな。
ディニエルとはすぐに仲良くなっていたし、その経験もあったから、かもしれないな。
「その手始めとして、まずは呼び方から変えてみることにしたのです。それと、ヒカリさん、と呼ぶようになった件ですが、私以外に仕える人ができたのでそろそろ名前で呼んで欲しい、そっちのほうが家族みたいで嬉しい、と言われてしまいまして」
「……けど、俺は様のままなのね」
「ええ。ハクト様には、雇われておりますので。……もちろん、それだけではないですけど」
「え? それってどういう……」
雇われているって以外に理由があるみたいなので、それを聞こうとしたのだけど、
「そうですね。……今はあえて、秘密とさせてください」
なんて、はぐらかされてしまった。
……嫌わてる、面倒くさい雇い主だ、とかじゃなければいいんだけど。
だ、大丈夫だよな?
「あっ! きのうのおねぇちゃんたちだ~! 今日はどうしたの~? またあそぶの~?」
と、昨日初めてあった小妖精がパッと現れた。
「そうだよー! 昨日はあの後で、あっちの方にいる子たちとも遊んだんだよー!」
「そうなんだ~! じゃあ、みんなをよんでこないとだね!」
「えっ! ……あ、転移しちゃった。……ねえ、ハヤテちゃん。もしかしなくてもだけど、妖精さんたち、大集合しちゃう、よね?」
「そうだね~。まあ、呼びに行っちゃったものは仕方ないよ~」
「ど、どうしよう! まだ、何をして遊ぶかも決めてないのにー!」
「まあ、大丈夫じゃないかな~。あの子たちのほとんどは、ハクトやユズよりもずっと年上だからね~。精神の成長はかなり遅いけど、ここで色んな経験を積んでるからね~」
「えっ?」
えっ。
「あの子たちは百年くらいかけて、段々と大きくなるんだよ~。五十年くらいで、やっと中くらいになるんだよ~」
「……リューナさん。それ、本当?」
「え? あ、はい。本当です」
「むぅ~。どうしてリューナに聞くのさ~!」
「だってー!」
……俺も思わずリューナに聞きそうになったので、ユズの気持ちはわかる。
と、ユズに共感していると
「みんな、つれてきたよ~!」
と、さっきの小妖精がまず現れ、その後次々と大中小様々な妖精たちが、転移で大量にやって来た。
……あ、あれ?
昨日会った妖精よりも、さらに大量にいないか?
「すっごーい! 妖精さんがいっぱいだよー!」
あ、ユズは妖精が大量にいる光景に感動して、他の事に気が回ってない。
「な、なあハヤテ。俺の目がおかしくなければ、百人、二百人じゃきかないくらい、妖精たちがいると思うんだが」
「そ、そうだね~。……流石に、これはボクも予想外だったよ~。まあけど、何とかなるんじゃないかな~」
「……例えば、道具とかは作成で何とかできるけど、使い方を教えるには限界があるし、難しいと思うんだけど……」
「実際に見た方が速いかな~? こほん。……お~い! タニア~!」
と、突然ハヤテがタニアを呼んだ。
……多分来ているんだろうけど、こんなに大量に妖精がいるとその姿が確認できないな。
「風魔皇様~、呼びましたか~?」
ハヤテの声に応じて、タニアが転移で現れた。
「それにしても、今日は大量に妖精を集めましたね~。これから何をするんでしょ~?」
「その前に、ちょっと待ってね。ユズ~! 何かおもちゃ出して~」
「えっ!? えっと、じゃあ、これ?」
と、何も聞いていなかったユズが、適当にヨーヨーを取り出し、ハヤテに渡した。
「……とっさに渡しちゃったけど、これでよかったの? って、それよりもハヤテちゃん! こんなにいっぱいの妖精さんが来ちゃったけど、どうしよう!?」
あ、ようやくこの事態の大変さに気づいた。
「ま~ま~、落ち着いて見てて~。それじゃあハクト、これの使い方をタニアに教えてみて~。簡単なものだけでいいからね~」
「え? まあそもそも、基本的な遊び方くらいしかできないけど」
ということで、タニアにヨーヨーの遊び方を教えてみた。
話し方とは裏腹に、というとあれだけど、タニアは結構器用みたいですぐに遊び方を覚えた。
「なるほど~。これは、中々に面白いですね~。それにこちらも、けん玉みたいに色々な技ができそうで、奥深そうです~。皆さんが帰った後にやってみましたが、あちらも面白かったですね~」
昨日は確か、タニアにはけん玉を教えなかったはずだよな。
少し離れたところで、妖精たちを笑顔で見守っていた感じだったし。
つまり、見ていただけでできるようになった、ってことか。
「それじゃあタニア。大きい妖精たちが生成できるように、ヨーヨーの特徴を送ってあげて~。その後で、遊び方もね~」
「わかりました~」
というと、タニアは空を見上げて何か魔法を使っている様子だった。
「伝えました~。今日は妖精みんなでヨーヨーで遊ぶということですね~?」
「うん! それと、けん玉も教えてあげるといいかな~?」
「わかりました~」
そしてまた、タニアは同じように魔法を使った。
「なあ、ハヤテ。タニアが使ってる魔法って、前にリューナがドラゴンの時にヒカリと会話するために使った、念話の魔法なのか?」
「ちょっと惜しいかな~。念話は言葉だけだけど、タニアの魔法はそれ以外のイメージも伝えられるんだよ~。アオイが作った、イメージを伝える魔道具から、タニアが思いついたみたいなんだ~。しかもね、送りたい人に一斉に送れるんだよ~。ただ、妖精限定みたいだけどね~」
ああ、あの魔道具か。
……というかそれって、かなりすごい事をやってないか?
これも、ヒカリは知らないんじゃないかな?
なんて思いリューナを見ると、案の定リューナは頭を抱えていた。
「……ヒカリさんに、何と報告すべきか」
……リューナ、頑張れ。
俺も、できることがあれば手伝うから。
その後も、タニアは何度も魔法を使ったり、時折タニアを通じて俺やユズに質問が届いたので、それに答えたりした。
◇
そして現在、俺の目の前には妖精たちがあちこちでヨーヨーやけん玉、一部は人生双六をしている光景が広がった。
ユズはその中でいろんな妖精と話をしていて、とても楽しそうにしていた。
ハヤテとタニアは、そんな様子を楽しそうに見守ってるな。
うーん。ファンタジーと言うべきか、カオスと言うべきか、悩む光景だな。
とりあえずこっちは皆が楽しそうにしてるし、あっちでずっと悩んでいるリューナと話をしてみるか。
「リューナ。……なんというか、お疲れ様」
「あ、ハクト様。……そうですね。魔力で物を生成できるだけでなく、タニアさんを介すことで妖精全員で様々な情報を共有できるという事実に、どうしたらよいのか悩んでいます」
「悪い魔族に見つかったら、色々と悪用されそうだもんなぁ。……なるべく使わないように、妖精たちにお願いする、とか?」
「……いえ。あんなに楽しそうにしている子たちに、あまり使わないで欲しい、というのは中々憚られますね。それに、タニアさんを含め、あの子たちは何も悪いことはしていませんので。……ヒカリさんも、同じことを考えると思いますし」
まあ、そうだよな。
それと、なんだかちょっと前から、リューナと話していると違和感があるんだけど、何だろう?
……あ、そうか。
「なあリューナ。前はヒカリのことを光魔皇様、って言ってなかった? あ、そういえば、ユズも、さん、ってなってたな」
「ええ、そうです。……ハクト様に雇われることになって、人間族の方と色々とお話しする機会が増えたり、旅行に行ったりと、様々な経験をしました。ただ、今まで出会ってきた魔族とは違った性格の方々が多く、どう接したら良いのか、正直、戸惑ってもいました」
そうだったのか。
……全然そんな感じには見えなかったな。
「そのため、一度ヒカリさんに相談してみたのです。すると、これからもハクト様は色々な方と出会い、様々な人々と仲良くなるでしょう。その時に、そばでサポートをする私は、どのような存在としていたいのか、と言われました。……今までは、誰かに仕えることを目標としてきました。けれど、ハクト様が様々な方と交流をしているように、私も私なりのやり方で様々な方と交流をしていきたいと、そう思ったのです」
そんな心境の変化があったんだな。
ディニエルとはすぐに仲良くなっていたし、その経験もあったから、かもしれないな。
「その手始めとして、まずは呼び方から変えてみることにしたのです。それと、ヒカリさん、と呼ぶようになった件ですが、私以外に仕える人ができたのでそろそろ名前で呼んで欲しい、そっちのほうが家族みたいで嬉しい、と言われてしまいまして」
「……けど、俺は様のままなのね」
「ええ。ハクト様には、雇われておりますので。……もちろん、それだけではないですけど」
「え? それってどういう……」
雇われているって以外に理由があるみたいなので、それを聞こうとしたのだけど、
「そうですね。……今はあえて、秘密とさせてください」
なんて、はぐらかされてしまった。
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だ、大丈夫だよな?
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