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第四十一話 花束(3)
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「本当にごめんなさい。やっぱり私は、彼を諦め切れません……」
「……そうですか」
彼女から手を離し、後退りながら彼は大きく頭を下げた。
「大変失礼しました。お客様にまで迷惑をかけるなんて、僕は最低だ……」
「いえ、私がはっきりしないから、あなたまで苦しめてしまって……」
なんで二人が謝り合っているのか、分からなかった。彼女は嫌々抱きしめられたのだから、もっと怒って欲しかった。何だか二人が酷く大人に見えて、私だけが怒っている気がして悔しかった。
彼が下を向きながら帰ろうとすると。
「きゃー!」
細い悲鳴が窓の外から聞こえた。気付けば外が見えないほどに、沢山の人が殺到していた。彼は人が変わったように、いつもテレビで見ている完璧な笑顔で、殺到した人々に手を振っていた。
「もし、彼に会えたら、伝えてもらえますか」
彼は振り向きもせずに、話を続けた。その声は、どこか無機質で感情が無かった。
「……はい」
「僕より彼女を幸せに出来ないと、許しません。こんなに素敵な人を待たせ続けたのだから、あなたの一生をかけて、彼女を誰よりも幸せにしてあげて下さい。そう、伝えて下さいますか?」
綺麗な笑顔のまま、彼は涙を流していた。
「……そうですか」
彼女から手を離し、後退りながら彼は大きく頭を下げた。
「大変失礼しました。お客様にまで迷惑をかけるなんて、僕は最低だ……」
「いえ、私がはっきりしないから、あなたまで苦しめてしまって……」
なんで二人が謝り合っているのか、分からなかった。彼女は嫌々抱きしめられたのだから、もっと怒って欲しかった。何だか二人が酷く大人に見えて、私だけが怒っている気がして悔しかった。
彼が下を向きながら帰ろうとすると。
「きゃー!」
細い悲鳴が窓の外から聞こえた。気付けば外が見えないほどに、沢山の人が殺到していた。彼は人が変わったように、いつもテレビで見ている完璧な笑顔で、殺到した人々に手を振っていた。
「もし、彼に会えたら、伝えてもらえますか」
彼は振り向きもせずに、話を続けた。その声は、どこか無機質で感情が無かった。
「……はい」
「僕より彼女を幸せに出来ないと、許しません。こんなに素敵な人を待たせ続けたのだから、あなたの一生をかけて、彼女を誰よりも幸せにしてあげて下さい。そう、伝えて下さいますか?」
綺麗な笑顔のまま、彼は涙を流していた。
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