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第四十五話 小さなアパートで大きな勇気を(2)
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「……うう、今日は先輩がやっと彼に再開出来た日なのに、ごめんなさい」
「もう、それは気にしないでって言ったじゃない。先輩じゃなくて、今は店長でしょ」
「うー店長ー、私、私ー」
「うんうん、何があったの?」
「また浮気されて、捨てられましたー!もー嫌ですー。先輩に抱かれたまま死にたいですー」
足を伸ばして座る私のお腹に、顔を激しく擦り付けられて苦笑してしまった。酔った彼を膝枕して、寝てしまっていたのを思い出して、後輩の心配を他所に、嬉しくなっている自分が不思議で少し嫌だった。
「そっか。そんな大変なときに応援してくれて、本当にありがとうね。年上の彼だっけ?」
「そうです!彼と結婚する予定だったのにー!取られちゃいましたー!もー死にたいですー!」
「結婚って、付き合ってそんな経ってたっけ?取られたって誰に?」
嗚咽混じりに震えが激しくなっていた。只事ではないと気付き、慌てて後輩の背中を撫で続けた。
「もう二年付き合ってました!出会ったとき、彼は大学生で、合コンで知り合ったんですけど、運命の相手だったんです!うう、それなのに……」
「だ、大丈夫だから、落ち着いて話して。ね?」
「何が大丈夫なんですか!姉に取られたんですよ!私の大好きな彼を!」
酔いが芯から覚めていき、指先が冷たくなるのを確かに感じていた。
「もう、それは気にしないでって言ったじゃない。先輩じゃなくて、今は店長でしょ」
「うー店長ー、私、私ー」
「うんうん、何があったの?」
「また浮気されて、捨てられましたー!もー嫌ですー。先輩に抱かれたまま死にたいですー」
足を伸ばして座る私のお腹に、顔を激しく擦り付けられて苦笑してしまった。酔った彼を膝枕して、寝てしまっていたのを思い出して、後輩の心配を他所に、嬉しくなっている自分が不思議で少し嫌だった。
「そっか。そんな大変なときに応援してくれて、本当にありがとうね。年上の彼だっけ?」
「そうです!彼と結婚する予定だったのにー!取られちゃいましたー!もー死にたいですー!」
「結婚って、付き合ってそんな経ってたっけ?取られたって誰に?」
嗚咽混じりに震えが激しくなっていた。只事ではないと気付き、慌てて後輩の背中を撫で続けた。
「もう二年付き合ってました!出会ったとき、彼は大学生で、合コンで知り合ったんですけど、運命の相手だったんです!うう、それなのに……」
「だ、大丈夫だから、落ち着いて話して。ね?」
「何が大丈夫なんですか!姉に取られたんですよ!私の大好きな彼を!」
酔いが芯から覚めていき、指先が冷たくなるのを確かに感じていた。
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