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第七十六話 傷物(15)
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「助けるもん!私はお姉ちゃんに助けてもらったから!」
少女は目を見開いて、走り出した。
「ちょっと!」
私達は同時に驚きの声をあげて立ち上がった。少女は唐草模様の鉄格子を掴んで、その小さな隙間から暖炉の中に左手を押し込んでいた。少女の小さい手が炎となって見えなくなり、微かに鼻を突くような匂いに全身が凍るような寒気が走った。
「うう、私だって!私だって!」
少女が叫びに近い言葉で何かを言っていた、何も考えれずに後輩と一緒に少女を掴んで暖炉から引き離す。
「み、水!水道どこ!」
「え!知らないですよ!」
「下にあるかも!行くよ!」
「は、はい!」
唸りながら一生懸命泣くのを我慢しているような顔の少女を、私達は必死に会議用のテーブルでも運ぶように、ちゃんとした運び方も分からずに階段を下った。
少女は目を見開いて、走り出した。
「ちょっと!」
私達は同時に驚きの声をあげて立ち上がった。少女は唐草模様の鉄格子を掴んで、その小さな隙間から暖炉の中に左手を押し込んでいた。少女の小さい手が炎となって見えなくなり、微かに鼻を突くような匂いに全身が凍るような寒気が走った。
「うう、私だって!私だって!」
少女が叫びに近い言葉で何かを言っていた、何も考えれずに後輩と一緒に少女を掴んで暖炉から引き離す。
「み、水!水道どこ!」
「え!知らないですよ!」
「下にあるかも!行くよ!」
「は、はい!」
唸りながら一生懸命泣くのを我慢しているような顔の少女を、私達は必死に会議用のテーブルでも運ぶように、ちゃんとした運び方も分からずに階段を下った。
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