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第百五話 霞んだ桜色(13)
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「もう、またぐっすりですか?彼と一緒に居酒屋で寝落ちしてたときの方が幸せそうで、何か悔しいな……。私の前では、あんなにはしゃいだこと無かったのに……」
少し寂しそうに呟く彼女の声が、切ないようで時折とんでもなく怖く聞こえてしまった。声のトーンが一段と落ちて、それこそ誰かを呪うように呟くことが、彼女には昔からあった。それは姉に良く向けられていた物で、今は私に刃先が真っ直ぐに向けられているのを肌で感じてしまった。
「ううん、駄目。素直に応援するって決めたんだから。思いっきり可愛くカットさせてもらおう、ちゃんとした髪型にも出来るように調整してツーブロックにしておいて良かった。あの感じだとどんな髪型で会っても、彼と上手くいってそうで何か悔しいな。運命の相手って奴ですかね……」
私の髪の毛を慣れた手付きで捻っていく。毛先にパーマをかけて、どのくらいの長さでウェーブしてくれるか確認してくれていた。
「……私も頑張って幸せになりますから。あの姉より、あの浮気した彼より必ず。何があっても必ず幸せになってみせます。だから、少し寂しいですけれど、店長も絶対に幸せになって下さいね」
震える彼女の声と、私の頬に落ちる涙が冷たく感じた。痛む胸を引きずりながら、私はそっと目を開けた。
少し寂しそうに呟く彼女の声が、切ないようで時折とんでもなく怖く聞こえてしまった。声のトーンが一段と落ちて、それこそ誰かを呪うように呟くことが、彼女には昔からあった。それは姉に良く向けられていた物で、今は私に刃先が真っ直ぐに向けられているのを肌で感じてしまった。
「ううん、駄目。素直に応援するって決めたんだから。思いっきり可愛くカットさせてもらおう、ちゃんとした髪型にも出来るように調整してツーブロックにしておいて良かった。あの感じだとどんな髪型で会っても、彼と上手くいってそうで何か悔しいな。運命の相手って奴ですかね……」
私の髪の毛を慣れた手付きで捻っていく。毛先にパーマをかけて、どのくらいの長さでウェーブしてくれるか確認してくれていた。
「……私も頑張って幸せになりますから。あの姉より、あの浮気した彼より必ず。何があっても必ず幸せになってみせます。だから、少し寂しいですけれど、店長も絶対に幸せになって下さいね」
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