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19章 ※
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「──自分で確かめたらいい」
「ああ、そうするさ」
そう言い放ち、テオバルドは浴槽から志貴を連れ出すと、その体を丁寧に拭った。自身の体は適当に済ませながら、志貴の手首を掴んで隣接する寝室に足早に移動する。ベッドの掛け具をはぐったところで、押し倒されるようにもつれ込んだ。
嫉妬と興奮が、色事に慣れた男から余裕を失わせている。
そのことに、志貴は仄暗い悦びを感じる。この期に及んで、この美しくしなやかな男が求めるのは自分なのだと確信できるからだ。
(それで、もう十分だ……)
しかし、物思いに耽っていられたのもそこまでだった。
テオバルドは志貴の膝裏を掴んで大きく腰を持ち上げると、その下に枕を重ねて固定したのだ。体を二つに折り曲げられた状態で、さらに脚を大きく広げられる。あまりに無防備に秘部をすべて晒す姿勢に、かっと頬に血が上った。
「テオバルド!」
「俺には確かめる権利がある。そうだろ?」
有無を言わせぬ剛い眼差しは、嫉妬に染められ反論を許さない。
「そう、だけど……ひっ⁈ やっ、やめ、そんなところっ!」
制止する声が裏返るのも無理はなかった。尻の穴に、ぬるりと濡れて生温かいもの──男の舌が触れたのだ。
浴室で執拗な洗浄に泣かされながら、男同士の性交では必要なことだと諭されひたすら耐えたが、まさかこんな目に遭わされるとは思っていなかった。妻との営みでも、前戯で女陰をやさしく刺激しても、秘部を舐めたことなどない。
テオバルドの行為は、志貴の想定の範囲を超えていた。
「はあ、あっ、あぁ、汚い、やめろ!」
「あんなに何度も洗ってやっただろ。──全部味わわせろよ、あんたを。あんたの味も肌のにおいも、俺に染み込むまで教えてくれ。次はしばらくお預けになりそうだからな」
次などないと、わかっているくせにそんなことを言いながら、テオバルドは穴の上でぬるぬると舌先を行き来させる。その刺激に耐えきれず、敏感な襞が妖しく蠢き始めると、太腿の後ろに手を掛けて、志貴の腰を殆ど垂直に持ち上げた。
苦しい姿勢に思わず息を詰め、詰るように見つめた先で、テオバルドがニヤリと唇を引き上げる。絡めるように目と目を合わせたまま、尖らせた舌をずぶりと志貴の後孔に挿し入れた。
「ひいぃ! やっ、あ、あぁっ!」
にゅる、ぬく、と生温かく柔らかいものが、志貴の中に沈んでいく。ぬるぬると敏感な入口を行き来したか思うと、尖らせた先を蠢かし、中の肉を味わおうとする。長いおあずけの果てにやっとありついた肉に、涎を垂らして食らいつく犬そのものの獰猛さだ。
「ひっ、あぁ、あ、やだっ、テオ、……あ……はぁ、あぁっ、んンッ!」
腰を揺らめかせて逃れようとしても、力強い腕にがっちり押さえつけられ、殆ど身動きできない。なすすべもなく、愛する男の舌が、自らの恥ずかしい穴を出入りする様を見ていることしかできない。
「いや、テオ、これ……もう、いやっ、ぁあ……」
「随分な恥ずかしがりようだな、衛藤にはしてもらわなかったのか」
「こんな破廉恥なこと、誰がっ……あぁんっ」
「ああ、そうするさ」
そう言い放ち、テオバルドは浴槽から志貴を連れ出すと、その体を丁寧に拭った。自身の体は適当に済ませながら、志貴の手首を掴んで隣接する寝室に足早に移動する。ベッドの掛け具をはぐったところで、押し倒されるようにもつれ込んだ。
嫉妬と興奮が、色事に慣れた男から余裕を失わせている。
そのことに、志貴は仄暗い悦びを感じる。この期に及んで、この美しくしなやかな男が求めるのは自分なのだと確信できるからだ。
(それで、もう十分だ……)
しかし、物思いに耽っていられたのもそこまでだった。
テオバルドは志貴の膝裏を掴んで大きく腰を持ち上げると、その下に枕を重ねて固定したのだ。体を二つに折り曲げられた状態で、さらに脚を大きく広げられる。あまりに無防備に秘部をすべて晒す姿勢に、かっと頬に血が上った。
「テオバルド!」
「俺には確かめる権利がある。そうだろ?」
有無を言わせぬ剛い眼差しは、嫉妬に染められ反論を許さない。
「そう、だけど……ひっ⁈ やっ、やめ、そんなところっ!」
制止する声が裏返るのも無理はなかった。尻の穴に、ぬるりと濡れて生温かいもの──男の舌が触れたのだ。
浴室で執拗な洗浄に泣かされながら、男同士の性交では必要なことだと諭されひたすら耐えたが、まさかこんな目に遭わされるとは思っていなかった。妻との営みでも、前戯で女陰をやさしく刺激しても、秘部を舐めたことなどない。
テオバルドの行為は、志貴の想定の範囲を超えていた。
「はあ、あっ、あぁ、汚い、やめろ!」
「あんなに何度も洗ってやっただろ。──全部味わわせろよ、あんたを。あんたの味も肌のにおいも、俺に染み込むまで教えてくれ。次はしばらくお預けになりそうだからな」
次などないと、わかっているくせにそんなことを言いながら、テオバルドは穴の上でぬるぬると舌先を行き来させる。その刺激に耐えきれず、敏感な襞が妖しく蠢き始めると、太腿の後ろに手を掛けて、志貴の腰を殆ど垂直に持ち上げた。
苦しい姿勢に思わず息を詰め、詰るように見つめた先で、テオバルドがニヤリと唇を引き上げる。絡めるように目と目を合わせたまま、尖らせた舌をずぶりと志貴の後孔に挿し入れた。
「ひいぃ! やっ、あ、あぁっ!」
にゅる、ぬく、と生温かく柔らかいものが、志貴の中に沈んでいく。ぬるぬると敏感な入口を行き来したか思うと、尖らせた先を蠢かし、中の肉を味わおうとする。長いおあずけの果てにやっとありついた肉に、涎を垂らして食らいつく犬そのものの獰猛さだ。
「ひっ、あぁ、あ、やだっ、テオ、……あ……はぁ、あぁっ、んンッ!」
腰を揺らめかせて逃れようとしても、力強い腕にがっちり押さえつけられ、殆ど身動きできない。なすすべもなく、愛する男の舌が、自らの恥ずかしい穴を出入りする様を見ていることしかできない。
「いや、テオ、これ……もう、いやっ、ぁあ……」
「随分な恥ずかしがりようだな、衛藤にはしてもらわなかったのか」
「こんな破廉恥なこと、誰がっ……あぁんっ」
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