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幕間 琥珀糖の夢
(4)
(この、小悪魔め……!)
想い人が手ずから食べさせてくれた琥珀糖は、美しく儚く甘いだけではなかった。
医師から厳しく言い渡された安静は、梟だけを縛るものではない。悪霊の記憶を甦らせる直接のきっかけとなったあの夜――情交は、それが穏やかなものであれ一月は厳禁であるという医師の強い言葉があり、愛しい者の心を守るために、蜻蛉はもう十日も禁欲を強いられている。しかも、自ら望んだこととはいえ、毎晩同じ寝台で健やかな眠りを見守るという甘い苦行付きだ。
梟の回復を見守るために、早朝自室に下がるのを許さず――梟の部屋は夜から朝まで施錠して、万一眠っている間に寝台を抜け出されて自室に戻れないようにした――、いつも以上に寄り添い体を温めてやる時間は満ち足りたもので、蜻蛉自身の癒しともなる。しかし、穏やかなひとときの合間、変わらぬ愛情を証明する閨事は禁じられている。梟に向かってのみ迸る情熱は、行き場を失い身の内にわだかまったままだ。それを知ってか知らずか、琥珀糖で輝きを増した魔性は、自ら身を寄せて甘い菓子を与えてくるのだ。
その上、わずかに首を傾けて、無言のまま琥珀糖の感想を促してくる。魔性の所業とわかっていても、その仕草は小憎らしいまでに無邪気で可愛らしい。
(常に、機を逃さず、余を試そうとするのだな、そなたは…)
内心で盛大にため息をつく皇帝を、側に控える侍従たちは大いに同情しながら見守った。
「…子供の頃、冬の朝にわざわざ霜柱を踏んで歩いたのを思い出すな」
無垢なる者の気に入るように捻り出した答えは、梟の望むものだったらしい。長椅子の上で背筋を伸ばし、勢い込んで言う。
「私も、思い出した。同じだな」
我が意を得たり、と控えめながらもうれしそうに微笑む梟に、側に控える侍従たちはその夜を案じ始める。鉄の自制心で毎夜添い寝に留めている皇帝にとって、この無防備な笑顔は、決壊寸前の危険水域に達しているのではないか。
梟付きの侍従たちの間に、皇帝に対する冷ややかな警戒が湖面の霧のように広がった。医師の厳命という錦の御旗がある以上、相手が皇帝でも官軍はこちらである。
「素敵なことは、分け合った方がより素敵になるだろう?」
今宵の寝台での過ごし方を心配されているとは夢にも思わない梟は、蜻蛉を通して三兄妹に届くように願いながら、慈しみを込めて言い聞かせた。
だから皆で楽しもう、と侍従たちにも勧めようとして、ふと自分を見つめる蜻蛉の唇に気がつく。さきほど半ばまで口に入れたせいか、琥珀糖の被膜の小さな欠片が上唇についてしまっている。それに気づかず、目を細めて顔を撫でてくる男が、茶会で焼き菓子を頬張ったかと思うと梟の膝に乗り上げ頬に触れてこようとする、小さな皇子と重なった。
「…子供みたいだな、蜻蛉」
ふふっと口元をほころばせながら、梟は白い欠片を抓み取ると、その指先をしばらく眺め、確かめるように舐めた。
純粋に甘い、琥珀糖の被膜。材料は砂糖のようだが、どうしたらこのような形状になるのだろう。
衝撃と感動が一段落し、その心が探求の方向へ一気に流れ始めた梟を腕に抱きながら、蜻蛉は――硬直していた。
薄桃色の唇が開き、小さく覗いた舌をぺろりと閃かせて白い指先を舐める淫靡な仕草。
皇宮に迎えて以来、毎晩のように抱いて己の望む色に染め上げたが、その無垢さをすべて踏み躙ることはためらわれ、口での奉仕をさせたことはなかった。その、拙い性技を思わせる舌の動きに、目を奪われ動けない。
しばらくののちに魔性の呪縛は解かれたが、梟の指が掠めた自身の唇を舌先で辿ると、その甘さに眩暈を覚える。琥珀糖より甘美で、味わう者を惑わせる魔性の想い人は、ただ蜻蛉を蕩かし耽溺させるためだけに存在しているかのようだ。
(医師の戒めさえなければ、このように男を煽ることへの罰と褒美を、一晩掛けて与えてやるものを――)
美しい菓子に心を奪われ、可愛らしさの蛇口が壊れてしまっている梟を間近で堪能しつつ、気づかれないように拳を握って自らの欲望を抑えながら、一方で蜻蛉は部屋のあちこちから刺すように強い視線を感じていた。
特に圧力が高い視線の主は、梟付きの侍従長――ヘルムートだ。
(おわかりでございましょうね?)
主を至上と戴く忠心厚きヘルムートは、相手が皇帝であろうとも、梟を守ることでは――特に主が過去に魂に傷を負い、いまだそれが癒えていないと知る今では――一歩も退かない猛者だった。
(どれほど梟様が罪作りなお振舞いをなさっても、医師の言葉をお忘れではないでしょうね?)
幼い頃から教育係として側にいた忠臣は、諫言が必要と判断した時、一切の遠慮も斟酌もしない。しかも梟に対する己の立場をどのように弁えているのか、時に舅のような物言いで皇帝を諫めてくる。臆することなく眼差しで斬り込んでくる、今がまさにそれだった。
(余以上に梟を案じ大切に思っている者などおらぬ)
無言の牽制を、一睨みして叩き落す。しかしそれで動じるようでは、侍従長は務まらない。かつて何度も手酷く抱いて梟を泣かせた夜があるだけに、ヘルムートの、閨事に関する皇帝への信頼は、雀の涙よりも微量だった。
それならばよろしいのです、と言わんばかりの鉄壁の無表情は、幼い頃からよく知るだけに、交わす言葉はなくても腹立たしい。同じ無表情でも、その下には愛らしさが詰まっている梟のそれとは比べものにもならない。
(早く心から健やかになれ、梟…)
(梟様、快復を遂げられるまで、身命を賭して邪なるものからお守りいたしますので、どうぞご安心を)
自身を挟んで皇帝と侍従長の間に冷たい火花が散っているのに気づくこともなく、手に取った琥珀糖を光に透かし矯めつ眇めつしていた梟は、知らなかった。
有能な侍従たちが用意した、夢のような菓子がもたらす豊かな時間には、まだ続きがあることを。
想い人が手ずから食べさせてくれた琥珀糖は、美しく儚く甘いだけではなかった。
医師から厳しく言い渡された安静は、梟だけを縛るものではない。悪霊の記憶を甦らせる直接のきっかけとなったあの夜――情交は、それが穏やかなものであれ一月は厳禁であるという医師の強い言葉があり、愛しい者の心を守るために、蜻蛉はもう十日も禁欲を強いられている。しかも、自ら望んだこととはいえ、毎晩同じ寝台で健やかな眠りを見守るという甘い苦行付きだ。
梟の回復を見守るために、早朝自室に下がるのを許さず――梟の部屋は夜から朝まで施錠して、万一眠っている間に寝台を抜け出されて自室に戻れないようにした――、いつも以上に寄り添い体を温めてやる時間は満ち足りたもので、蜻蛉自身の癒しともなる。しかし、穏やかなひとときの合間、変わらぬ愛情を証明する閨事は禁じられている。梟に向かってのみ迸る情熱は、行き場を失い身の内にわだかまったままだ。それを知ってか知らずか、琥珀糖で輝きを増した魔性は、自ら身を寄せて甘い菓子を与えてくるのだ。
その上、わずかに首を傾けて、無言のまま琥珀糖の感想を促してくる。魔性の所業とわかっていても、その仕草は小憎らしいまでに無邪気で可愛らしい。
(常に、機を逃さず、余を試そうとするのだな、そなたは…)
内心で盛大にため息をつく皇帝を、側に控える侍従たちは大いに同情しながら見守った。
「…子供の頃、冬の朝にわざわざ霜柱を踏んで歩いたのを思い出すな」
無垢なる者の気に入るように捻り出した答えは、梟の望むものだったらしい。長椅子の上で背筋を伸ばし、勢い込んで言う。
「私も、思い出した。同じだな」
我が意を得たり、と控えめながらもうれしそうに微笑む梟に、側に控える侍従たちはその夜を案じ始める。鉄の自制心で毎夜添い寝に留めている皇帝にとって、この無防備な笑顔は、決壊寸前の危険水域に達しているのではないか。
梟付きの侍従たちの間に、皇帝に対する冷ややかな警戒が湖面の霧のように広がった。医師の厳命という錦の御旗がある以上、相手が皇帝でも官軍はこちらである。
「素敵なことは、分け合った方がより素敵になるだろう?」
今宵の寝台での過ごし方を心配されているとは夢にも思わない梟は、蜻蛉を通して三兄妹に届くように願いながら、慈しみを込めて言い聞かせた。
だから皆で楽しもう、と侍従たちにも勧めようとして、ふと自分を見つめる蜻蛉の唇に気がつく。さきほど半ばまで口に入れたせいか、琥珀糖の被膜の小さな欠片が上唇についてしまっている。それに気づかず、目を細めて顔を撫でてくる男が、茶会で焼き菓子を頬張ったかと思うと梟の膝に乗り上げ頬に触れてこようとする、小さな皇子と重なった。
「…子供みたいだな、蜻蛉」
ふふっと口元をほころばせながら、梟は白い欠片を抓み取ると、その指先をしばらく眺め、確かめるように舐めた。
純粋に甘い、琥珀糖の被膜。材料は砂糖のようだが、どうしたらこのような形状になるのだろう。
衝撃と感動が一段落し、その心が探求の方向へ一気に流れ始めた梟を腕に抱きながら、蜻蛉は――硬直していた。
薄桃色の唇が開き、小さく覗いた舌をぺろりと閃かせて白い指先を舐める淫靡な仕草。
皇宮に迎えて以来、毎晩のように抱いて己の望む色に染め上げたが、その無垢さをすべて踏み躙ることはためらわれ、口での奉仕をさせたことはなかった。その、拙い性技を思わせる舌の動きに、目を奪われ動けない。
しばらくののちに魔性の呪縛は解かれたが、梟の指が掠めた自身の唇を舌先で辿ると、その甘さに眩暈を覚える。琥珀糖より甘美で、味わう者を惑わせる魔性の想い人は、ただ蜻蛉を蕩かし耽溺させるためだけに存在しているかのようだ。
(医師の戒めさえなければ、このように男を煽ることへの罰と褒美を、一晩掛けて与えてやるものを――)
美しい菓子に心を奪われ、可愛らしさの蛇口が壊れてしまっている梟を間近で堪能しつつ、気づかれないように拳を握って自らの欲望を抑えながら、一方で蜻蛉は部屋のあちこちから刺すように強い視線を感じていた。
特に圧力が高い視線の主は、梟付きの侍従長――ヘルムートだ。
(おわかりでございましょうね?)
主を至上と戴く忠心厚きヘルムートは、相手が皇帝であろうとも、梟を守ることでは――特に主が過去に魂に傷を負い、いまだそれが癒えていないと知る今では――一歩も退かない猛者だった。
(どれほど梟様が罪作りなお振舞いをなさっても、医師の言葉をお忘れではないでしょうね?)
幼い頃から教育係として側にいた忠臣は、諫言が必要と判断した時、一切の遠慮も斟酌もしない。しかも梟に対する己の立場をどのように弁えているのか、時に舅のような物言いで皇帝を諫めてくる。臆することなく眼差しで斬り込んでくる、今がまさにそれだった。
(余以上に梟を案じ大切に思っている者などおらぬ)
無言の牽制を、一睨みして叩き落す。しかしそれで動じるようでは、侍従長は務まらない。かつて何度も手酷く抱いて梟を泣かせた夜があるだけに、ヘルムートの、閨事に関する皇帝への信頼は、雀の涙よりも微量だった。
それならばよろしいのです、と言わんばかりの鉄壁の無表情は、幼い頃からよく知るだけに、交わす言葉はなくても腹立たしい。同じ無表情でも、その下には愛らしさが詰まっている梟のそれとは比べものにもならない。
(早く心から健やかになれ、梟…)
(梟様、快復を遂げられるまで、身命を賭して邪なるものからお守りいたしますので、どうぞご安心を)
自身を挟んで皇帝と侍従長の間に冷たい火花が散っているのに気づくこともなく、手に取った琥珀糖を光に透かし矯めつ眇めつしていた梟は、知らなかった。
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