97 / 105
番外編 後朝 ※
8
「これは、何度朝までこの寝台で過ごせと言っても、余の気づかぬうちに自室へ戻ってしまう冷たい想い人を留めるための方策だ。そなたの花筒を湯の中で和らげ舌で蕩けさせ、余を挿れたまま朝を迎えても支障なく起き上がれるよう配慮したというのに」
そのような愚挙愚考は配慮とは言わない、と即座に切り捨てたかったが、今ここで下手なことを言えば翌朝起き上がれない事態になることは、さすがの梟にも察しがついた。
かつてなく蕩けた肉筒がこれ以上快楽に食らいつき完全に堕ちる前に、快楽の種がこれ以上梟を絶望させる前に、何としても蜻蛉を説得しなければならない。梟は必死だった。
「今日は後朝に付き合う。だから、もう抜いてくれっ」
「……後朝?」
「………後朝というのは、共寝をして過ごす、名残惜しい翌朝のことを言うのではないのか?」
皇帝とその『影』の間にも成立する言葉なのかは不明だが、朝まで共に過ごしたいということは、蜻蛉が望んでいるのはそれではないのか。
それとも、言葉を誤ったのだろうか。
蜻蛉以外の誰とも肌を合わせたことのない元神聖騎士の、無垢であるがゆえに艶めかしい問いに、蜻蛉が沈黙する。そのかわり、硬くなりつつあった雄が、梟の肉筒をぐうっと押し広げるように膨れ上がったが、奥を探ることもなく一気に引き抜かれた。
そのような愚挙愚考は配慮とは言わない、と即座に切り捨てたかったが、今ここで下手なことを言えば翌朝起き上がれない事態になることは、さすがの梟にも察しがついた。
かつてなく蕩けた肉筒がこれ以上快楽に食らいつき完全に堕ちる前に、快楽の種がこれ以上梟を絶望させる前に、何としても蜻蛉を説得しなければならない。梟は必死だった。
「今日は後朝に付き合う。だから、もう抜いてくれっ」
「……後朝?」
「………後朝というのは、共寝をして過ごす、名残惜しい翌朝のことを言うのではないのか?」
皇帝とその『影』の間にも成立する言葉なのかは不明だが、朝まで共に過ごしたいということは、蜻蛉が望んでいるのはそれではないのか。
それとも、言葉を誤ったのだろうか。
蜻蛉以外の誰とも肌を合わせたことのない元神聖騎士の、無垢であるがゆえに艶めかしい問いに、蜻蛉が沈黙する。そのかわり、硬くなりつつあった雄が、梟の肉筒をぐうっと押し広げるように膨れ上がったが、奥を探ることもなく一気に引き抜かれた。
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます
七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。
歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。
世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。
気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
2025/09/12 ★1000 Thank_You!!
淫愛家族
箕田 はる
BL
婿養子として篠山家で生活している睦紀は、結婚一年目にして妻との不仲を悩んでいた。
事あるごとに身の丈に合わない結婚かもしれないと考える睦紀だったが、以前から親交があった義父の俊政と義兄の春馬とは良好な関係を築いていた。
二人から向けられる優しさは心地よく、迷惑をかけたくないという思いから、睦紀は妻と向き合うことを決意する。
だが、同僚から渡された風俗店のカードを返し忘れてしまったことで、正しい三人の関係性が次第に壊れていく――