【完結】后狩り

音羽夏生

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入宮

15

 その初心さに、皇太子が小さく含み笑う。

「他愛もない。あまりに拙いから、俺が作法を教えてやる」

 その日から、夜の復習の時間は、シェルの新たな学びの時間にもなった。
 接吻の作法を教えられた時は、いずれ妻を迎える時に備え練習の機会をいただいている、とありがたく思い、励んだ。しかししばらくして、皇太子の陽物を高め、射精に至らせる手順と作法を教えられた時、溜め込んだ鬱屈の捌け口とされていることを悟った。
 両手で捧げ持ち、手のひらを筒にして擦ることも。
 歯を立てない咥え方も、先端を舌で包んで撫でるやり方も。
 喉での扱き方も、咥えきれないほど育ったものへの舌の添わせ方も。
 口内に迸る白濁を零さず飲み下すことも、精路に残った精液を吸い出し余さず飲み込むことも。
 毎晩のように仕込まれ、徐々に難易度の上がる求めに、シェルは懸命に応じた。皇太子の望むままに、時に苦しさに涙ぐみながら、その精を受けとめる役目を担った。
 最後まで役目を果たすと、皇太子は色っぽい吐息を織り交ぜながら、褒美を与えるように、脚の間に跪くシェルの頭を撫でる。そのやさしい手つきに、満足していただけたのだ、とその都度胸を撫で下ろした。

「──お前の唇ほど、俺を昂らせるものはない」

 褒めるように、何度も囁かれた言葉。
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