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英国紳士の恋の作法
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ザ・ジャロルズ、四〇一号室。
快適に整えられた寝室に豪奢な応接間、重厚な書斎を備えたこの部屋はロイヤルスイートで、主に賓客の宿として利用されてきた。しかし最近、ろくに顔出しもしないくせに帝都ロンドンの社交界の噂の中心である青年実業家、ジェイムズ・アスター卿の執務室として借り上げられ、その予約は「とりあえず」半年先まで押さえられている。
大英博物館に近いからという理由でニュー・オックスフォード・ストリートに事務所を構え、今回新たに社長室をザ・ジャロルズに設置すると言い出したジェイムズに、J&M商会の副社長マイケル・トムソンは当然猛反対した。高級ホテルのロイヤルスイートは安くない。経費節減をモットーとするマイケルに、ジェイムズの提案は許し難い浪費だったのだ。
しかし、いつものことながら久しぶりに出社してきたジェイムズが「とりあえず半年でいい」と一応の期限を示し、それでも「浪費反対!」と頭から湯気を立てるマイケルに、
快適に整えられた寝室に豪奢な応接間、重厚な書斎を備えたこの部屋はロイヤルスイートで、主に賓客の宿として利用されてきた。しかし最近、ろくに顔出しもしないくせに帝都ロンドンの社交界の噂の中心である青年実業家、ジェイムズ・アスター卿の執務室として借り上げられ、その予約は「とりあえず」半年先まで押さえられている。
大英博物館に近いからという理由でニュー・オックスフォード・ストリートに事務所を構え、今回新たに社長室をザ・ジャロルズに設置すると言い出したジェイムズに、J&M商会の副社長マイケル・トムソンは当然猛反対した。高級ホテルのロイヤルスイートは安くない。経費節減をモットーとするマイケルに、ジェイムズの提案は許し難い浪費だったのだ。
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