26 / 292
26
しおりを挟む
「ありがとう。作ってくれたの?」
「気に入ってくれて嬉しい」
土器で造られた容器は優美さも兼ね備えているのに持ちやすい。
興味がガラス細工から逸れたのに気づいた精霊が、面白くなさ気に良かったですねと口先だけの追従をしてくる。言葉と表情が一致してないが商人らしい態度だ。
「セイ様も造れる」
「容器のこと?まあこの空間なら可能かな?」
「現実世界も同じ」
「つまり、創造力を持って魔法を使えばいいのかな?」
「イメージ大事。全属性持ちで魔力が俺たち以上、出来ない方が変」
「要はコツと経験値の差で、そういう発想がなかったからしなかった結果が現状ですから、何回か試してみれば上手くできますよ」
説明が足りないとばかりに補足をしてくれるが、何だか様子が変だ。
「ありがとう。何でそんなにソワソワしてるの?」
「セイ様、俺は土属性が強い。コイツは金属性に特化している」
「へ?えっとー?あっそういう訳か」
改めてガラス細工をみて、魔力の残滓を読めば納得できた。
「因みにどれくらいの価値だと思いました?」
「9千ってところかな」
「エッ1万は下らないでしょう?何で9千なんです?」
「名工の弟子の作品だと判定したからだよ。名工ならもっと細部まで拘るし、作品としてはこういう造りにはしない。だから弟子の試作品的な物だとすれば理解できる」
ばれたから開きなおって、商人のように目利きを試すが、想定以下の金額に不満気だ。
名のある名工に似せた物にしか見えないと判定を告げたが、納得がいかないようだ。
仕方がないから、必要な材料を思い浮かべて出現させて魔力で加工していく。確かにイメージが大事なことは解った。宙で回転させて、納得がいったところで魔力を注ぐのを辞めて、造り出したガラス細工を眺めた。
まあ、こんな物かなと確認が終わる前に横から拐われしまった。
「ずるいズル過ぎます。何で一発で完璧に造れるんです。私の立つ瀬がないじゃないですか。しかも何で私のより精巧な造りなんです!」
「説明通りにイメージを大切にしただけだし、そう文句を言われても困る。それから、私は名工の作品レベルを目指したからじゃない?」
出来の良さを責められてもねぇと苦笑しながら、これが論より証拠で解り易いだろうと言えば、自分の造った物と比較してガックリした。
「商人より目が肥えてないですか?指摘されたことはよく解りましたが」
「領主やってるから、色々必要なんだよ。見た目で損してるのに、能力まで疑われたら笑えないし」
「イヤもう、十分に見た目詐欺レベルにハイスペックでしょうが」
領主とかそういうレベルの話ではないと力説するが、未成年というのはどうしても軽く扱われてしまう。
その意識を変えさせるには、目利きや知識は幾らあっても足りない位だ。
自分にとって知識の武装は必要不可欠になっているのに、見た目詐欺とは失礼じゃないかな。と少々ムッとさせられた。
「気に入ってくれて嬉しい」
土器で造られた容器は優美さも兼ね備えているのに持ちやすい。
興味がガラス細工から逸れたのに気づいた精霊が、面白くなさ気に良かったですねと口先だけの追従をしてくる。言葉と表情が一致してないが商人らしい態度だ。
「セイ様も造れる」
「容器のこと?まあこの空間なら可能かな?」
「現実世界も同じ」
「つまり、創造力を持って魔法を使えばいいのかな?」
「イメージ大事。全属性持ちで魔力が俺たち以上、出来ない方が変」
「要はコツと経験値の差で、そういう発想がなかったからしなかった結果が現状ですから、何回か試してみれば上手くできますよ」
説明が足りないとばかりに補足をしてくれるが、何だか様子が変だ。
「ありがとう。何でそんなにソワソワしてるの?」
「セイ様、俺は土属性が強い。コイツは金属性に特化している」
「へ?えっとー?あっそういう訳か」
改めてガラス細工をみて、魔力の残滓を読めば納得できた。
「因みにどれくらいの価値だと思いました?」
「9千ってところかな」
「エッ1万は下らないでしょう?何で9千なんです?」
「名工の弟子の作品だと判定したからだよ。名工ならもっと細部まで拘るし、作品としてはこういう造りにはしない。だから弟子の試作品的な物だとすれば理解できる」
ばれたから開きなおって、商人のように目利きを試すが、想定以下の金額に不満気だ。
名のある名工に似せた物にしか見えないと判定を告げたが、納得がいかないようだ。
仕方がないから、必要な材料を思い浮かべて出現させて魔力で加工していく。確かにイメージが大事なことは解った。宙で回転させて、納得がいったところで魔力を注ぐのを辞めて、造り出したガラス細工を眺めた。
まあ、こんな物かなと確認が終わる前に横から拐われしまった。
「ずるいズル過ぎます。何で一発で完璧に造れるんです。私の立つ瀬がないじゃないですか。しかも何で私のより精巧な造りなんです!」
「説明通りにイメージを大切にしただけだし、そう文句を言われても困る。それから、私は名工の作品レベルを目指したからじゃない?」
出来の良さを責められてもねぇと苦笑しながら、これが論より証拠で解り易いだろうと言えば、自分の造った物と比較してガックリした。
「商人より目が肥えてないですか?指摘されたことはよく解りましたが」
「領主やってるから、色々必要なんだよ。見た目で損してるのに、能力まで疑われたら笑えないし」
「イヤもう、十分に見た目詐欺レベルにハイスペックでしょうが」
領主とかそういうレベルの話ではないと力説するが、未成年というのはどうしても軽く扱われてしまう。
その意識を変えさせるには、目利きや知識は幾らあっても足りない位だ。
自分にとって知識の武装は必要不可欠になっているのに、見た目詐欺とは失礼じゃないかな。と少々ムッとさせられた。
0
あなたにおすすめの小説
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる