傍観者を希望

静流

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「こちらにおられましたか。遅いのでお探ししていました」

そう言いながらアルフレッドがやって来る。
急ぎ足というより小走りに近い速さだが、優雅に見える歩き方って、どうやっているのだろうと毎回ながら思う。
一度訊いてみたが、和かに微笑んで答えてはくれなかった。
執事の嗜みという事で納得しているが、見る度に凝視してしまう。
視線に気付いている様だが、黙殺して報告してきた。

「事前に通達していたのですが、手違いか故意なのか女性の方が数名いらしています」

「おやまあ、未だにそんなお馬鹿さんがいるのですね」

「セイ様、笑いごとでは済みません。どちらにしろ退出させますか?」

「それには及びません。説明が終わって、今は各自で打合せ中で間違いないかな?」

「はい、そうです。この後の懇談会をどうしましょうか?」

精霊がその間に広間にいる女性達の補足情報を教えてくれた。
招待客のリストを眺めて、最低限会う必要がある者と招かざる客たちを振り分けていく。
そうすると、丁度リストの上下で分けられると判明した。

「アルフレッド、悪いがここから上と個別面談を頼んでも大丈夫かな?」

「構いませんが、その下の方々はどうされますか?」

「私が対応する。グレンも悪いが付き合ってくれ」

「私は護衛ですから、当然離れません」

グレンが不思議そうに応えるが、一緒に面談して欲しいと思っていることに気付いてない。同じリストを見ているアルフレッドは、合点がいっているようだ。

「当日の警備の件で護衛の立場からの意見もいるという事ですね」

「ああ、個別面談に切り替えて、各自の意見を聴きながら親交を深める方向で頼む」

「承りました。件の女性たちは如何しますか?」

「もう一度、通達しておいてくれ。序でに、次はないとよく言い聞かせておいてくれるか」

「勿論、二度とこの様な事がないよう申し渡しておきます」

「頼んだよ。では、後は宜しくお願いします。準備が整ったら声を掛けて」

此処にいて会っても笑えないので、早々に部屋に舞い戻った。
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