傍観者を希望

静流

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個別面談を始めて数組めにして、早くも後悔していた。

懇談会などでは、当たり障りのない会話で済んでいた。

個別面談になると妙に押しが強くなるわ、あからさまに媚びてきたりと大なり小なり態度が変わるのだ。
逆に変化のない者はほぼ精霊というなんとも虚しく感じる結果だ。

一番救いがないのは、相手が未成年と判断して見下す者と侮辱されたと言わんばかりの態度をとる者たちだ。

これが現実かと思うが、今回声を掛けた者たちの選別を失敗した可能性もある。

今更どうしようもないかと、嘆息しながら後ろで静かに怒っているグレンへと目を遣る。

護衛騎士らしく、一言も声を発してないが漂う殺気が増している。
視線に気付いて、一瞬で殺気が消えるのは凄いが、怒りが消えたわけではないのは目を見れば判る。

グレンには悪いが、代わりに怒ってくれる者がいれば逆に冷静になれる。

今回のバザーに限って此方を軽視する者が多いのに違和感を覚える。

今までも多少は混じっていただろうが、今回ほどではない。

どういう事かと思考を巡らせていたら、控えめにグレンから声を掛けられた。

「セイ様、次の方をお呼びしても?」

そう言えば、休憩と称して一旦面談を止めていたことを思い出した。

実は、残りは元々会いたいと思っていた精霊たちの筈だ。
序でに相談してみようかと頷き掛けたが、一旦止める。

「そう言えば、アルフレッドの方はもう終わっているのか?」

元々、此方の方が多かったが、問題がある者はあちらに割振られているから気になっていたが、滞りなく終了した旨を聴きホッとした。

「では、広間に残っているのは此方の面談相手だけか?」

「はい。残りの方々は、特に苦情もなく過ごされているようです」

その返答に苦笑しながら、広間へ移動しようとすれば制止の声が掛かる。

それを聞き流すように向かい、部屋へ入れば談笑していた者たちが一斉に頭を垂れる。

一糸乱れない動きに驚くが、礼を解いてもらい待たせた事を詫びる。
詫びたこと事態を恐縮された。
残った者は領主と理解している者だけで軽んじるような者はいない。

後ろで控えてるグレンが一番驚いているのではないだろうか、と他人事の様に考えていた。



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