傍観者を希望

静流

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「個別面談と申し渡していたが、残っている方々には少々相談にのって頂きたい」

精霊は快く頷き、連れの人たちは困惑顔だが拒絶の色はない。
その様子に安堵し、先ずはバザーの細かい打合せを済ませる。

アルフレッドがお茶と軽食を用意して、最初に告げた相談事を説明した。

精霊は、軽視した者がいる時点で苛立っていた。
だが、連れの人たちは、自分の仲間が何に怒っているのか判らないようで、怪訝な表情を浮かべて話を聴いている。

その態度が違いを歴然と表しているのは、緑雲宮の人間には印象的だった。

警備の話し合いが終わったグレンは、広間に移動した理由に得心がいったみたいだ。

精霊の怒りに対して人間は、何処か他人事だけに冷静な反応を返してくれる。

双方の意見を聴き、やはり何か作為的だと感じる。
アルフレッドへ目を向ければ、同じ意見のようだ。

「忌憚のない意見を聴けて助かりました。また、時間を押しているのにも関わらずお付き合い下さったことも併せてお礼申し上げます」

「庭師の責任者の方、警備責任者、バザーの売上の元締め、飲食の責任者はもう少しだけお時間を頂きこの場に残って下さい。他の方々は長々とありがとうございました」

締めの挨拶をして、一礼しグレンに合図する。

ドアを開けて、退席の誘導をして名指しした者以外を部屋からスムーズに送り出していく。

全員出たのを見届けてから、残った面々に視線を向ける。

「さて、今までの話を加味して変更案があれば出して欲しい」

「私の方からは、死角がないように庭と警備に修正が必要になったわ」

「此方も同じく、貴重品の取り扱いや警備面に修正をお願いします」

「この会合を基に図面を引かせてもらうが、警備の配置情報をお願いする」

「当初の予定より増員しての対応に変更許可を頂きたい」

「細かい打合せは各自でお願いするが、その意見は全て了解した。その上で訊きたいのだけど、作為的な妨害行為があっても対応可能かどうか」

「私の所は問題ないわ。安心して」

「此方も、概ね問題ないと言いたいのですが、2、3爆弾を抱えているから微妙です」

「因みに爆弾の内容は女性が何人か来ていたお店か?」

「はい。精霊が嫌悪しているのが丸わかりの一団でした」

「では、申し訳ないが当日それとなく監視を頼みます。別段人で無くても構わないから臨機応変にお願いします」

「お許し頂けるなら、問題ないですが本当に宜しいのですか?」

「余計な問題を起こされるよりは被害はない。何か仕出かすようなら邪魔してまわってくれれば助かる」

「了解。皆喜びます」

ニッと笑っていうが、張り切り過ぎないようにも注意するだけの分別を期待したい。


「庭の整備は問題ない。何ならトラップも必要か?」

真顔で怖いことを訊いてくる。

意外に一番の危険人物なのか?とは思うがまあ冗談に取らせてもらう。
それでも、不要だと念の為言っておいた。


「警備は人数を増やせば対応可能だ」

あっさりと請負うのが、逆に不安だ。
そう素直に告げる訳にはいかず、頷いておいた。

ただ、増員されるのが何か敢えて訊かないことにした。
よく見ると目が据わっていて怖いのだ。


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