傍観者を希望

静流

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アルフレッドを介して陛下か宰相殿が、気付いて手を打つのなら、それはそれで構わない。

その為の茶会だったが、果たして気付いただろうか。

報復行動の上限は示しておいたから、精霊の憂さ晴らしにはなるだろう。

気付いたら困る姉さんが逆に理解してしまったのが、誤算だったが問題はない。

男二人では、気付かない部分を助けてくれると期待しておこう。

因みに、仮に私が報復行為を明言すれば、加減もなくやりたい放題して、報復相手も個人ではなく国が対象で収拾がつかなくなる。

小さな精霊は断片だけ聴いて報復するから、甚大な被害になり、ピンポイントでの報復が無理なのだ。

だから、ぼかして精霊王達へお願いしたのだ。今回までは警告に留めている。

誰かが制止させ、今後何もなければ穏便な終結になるんだが、難しい気はする。

前回も、ギリギリで制止して被害もそれほどでていないが、その対応が不味かった気がするのだ。

手を出していけない相手という認識を、もって欲しいから警告するのだ。


それをどう取るかが、今後の運命の分かれ道になるだろう。

精霊王たちを見れば、年配組は解ったと軽く頷き、姉さんはにっこり笑って邪魔しないと主張している。

商人は何やらグレンと話していて気付いてない。

一体何を企んでいるのやらと胡乱気に見れば、営業笑いを返してくる。

どんな探りを入れてもグレンが情報を漏らすことはないが、ライトの情報でも手に入れたのだろうか、どこか満足気だ。

アルフレッドは、早くも茶会と広間の片付けに着手していた。

切替が早過ぎるが、人手が無いのにもうある程度終わっている。謎の処理能力だ。


全て一人でやっている時点で常識外だが、王宮勤となると普通なのかと、他の者が聴いたら全力で否定するような事を思っていた。

「セイ様の執事は、手早いですな。本当に人間なんですよね?」

「少数精鋭と聞こえは良いけれど、もう人外の域ではないかしら」

「かなりの手練れ」

「陛下もよく此方へ寄越しましたね。手放すのを躊躇しますよ」

視線の先に気付いての感想にそうだよなと思うが、庭師の言葉は執事に向けるには不穏な感じだ。

グレンに至っては、我が事のように誇らし気で微笑ましい。
だが、庭師の言葉に異論はないなら、騎士並みに腕が立つのだろう。

「アルフレッドは、何か武術の心得があるのか?」

「元は騎士だったと聴いています」

サラリと返されたが、騎士から執事では、並大抵の苦労ではなかっただろう。

だが、陛下の子供の頃から仕えているとはこれ如何に?と疑問に思う。

庭師が一言「暗部」と漏らす。合点がいくが妙な出世をしたものだ。

改めてよく観れば、武術を極めた者特有の動きが混じっている。

ならば、陛下は騎士二人に執事を一人送り込んだようなものか。

兼任出来るものはそうはいないから、宮司長を敢えて寄越したのかと得心がいった。

私の望みが騎士一人だから、苦肉の策だったんだろう。

今更ながら大切にされていたんだと感謝した。

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