傍観者を希望

静流

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「護衛騎士に求めることでもないだろ。どうしても必要なら、アルフの眼鏡に適う者を数人面接し、補助要員にしたらどうだ?」

「セイ様がそれで宜しいなら、その様に本気で手配してますよ?」

アルフレッドは、本当にいいのかと、遠回しに確認してくる。

「グレンに慣れない事をさせるよりマシだ。それに、アルフの眼を信用している」

肩を竦め、仕様がないだろと応じながら、人選をする許可を出した。

「信頼を裏切らないように務めると、お約束します」

スッと拝跪する所作は、相変わらず完璧で、余計に腹立たしい気分になった。
どうにも謀られたように思えてならないのだ。

「アルフ、私を嵌めてないか?」

疑わし気な視線にも動じずに、作り笑いしかも満面の笑顔で「滅相もない」と否定される。逆に余計に怪しく見える行為も、計算尽くで溜息が出る。

「あの、セイ様。それほど私は役に立ちませんか?」

グレンが、思い詰めたような顔で問うてきた。
生真面目過ぎる性格を忘れた訳ではないのだが、こうなる事を読み損ねていた。

「グレンは、充分役立っている。私は万能人間ではなく、誠実なグレンの護衛を欲しているだけなのだが、それでは不満か?」

狡い言いようだとは、理解しているが、他に納得させる方法が浮かばない。

「いいえ、不満なぞございません。出過ぎた真似をし、申し訳ありません」

ご無礼をお許し下さいと、深々と頭を下げられ、内心非常に居た堪れない。

「グレン。それよりも、詰所に伝言がないかを確認して来てくれませんか?」

アルフレッドが、さも今思い出した様に、グレンに頼んでいる。
勘がいいのは、大いに助かるのだが、今1人にして大丈夫か不安になった。

「グレン。明日の朝で問題ないから、お茶のお代わりを先に頼む」

アルフレッドの依頼を先送りにしたが、特に苦情も出ない。
グレンが厨房の方へ向かった後、アルフレッドが徐に身を屈め「後で、上手く言い含めておきます」と耳元で囁いていく。

その後、何事もなかった様に、運んできていたポタージュを配膳し、定位置に控えた。

「アルフ、他にも何か用意できるか?」

丁寧に裏ごしされたスープに、ホッと一息付き尋ねた。
とても数分では用意できない味だったので、もしかして他にもあるのでは、と期待したのだ。

「ご要望の内容にもよりますが、ある程度は用意可能です」

「では、お粥と何か軽く摘めるものを」

「畏まりました。スープのお代わりも、ご用意できますが?」

「悪いがそれも頼む。顔に出ていたか?」

そんなに物欲しそうだったかと、思わず顔に手をやっていた。
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