傍観者を希望

静流

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「私も時と場所は選んでますから、逆鱗に触れる様な愚は犯しません。ご安心下さい」

未だに、呆然としている此方を気遣ってくれるが、何やら馬鹿らしくなってきた。
気に病んだところで、双方に暗黙の了解があるのなら、何の問題もない。

「それで、今度はいったい何を、仕出かしたんですか?」

「私が仕出かすのは、当然のような言い方だな」

「違いましたかな?アルフレッド殿は弁えて居ますし、セイ様は愚行とは縁がない方ですから、消去法で陛下になりますが…」

「消去法で導き出すな。余計に腹立たしいではないか」

陛下は苦々しい顔をし、文句を付けているが、否定はしていない。
素直とも言えるが、妙に3人でいる時は、言動が幼い感じがする。

「…仲が宜しいんですよね?何で、そうお互いに絡むのです」

寄ると触ると絡む理由を問えば、全員顔を見合わせたと思えば、笑い出した。
アルフレッドまで破顔しているのは、意外だったが、残り2人もここまで笑うのは初めて見た気がする。

「腐れ縁のようなものだが、幼馴染に幼少時の侍従だからな。これが極々普通なだけでな、特に絡んでる訳でもない。単に…戯れあっている、と解釈してくれるか?」

諍いですらないと、笑いながら陛下が述べれば、宰相殿も横で頷いている。
アルフレッドだけが、嘆かわしいとばかりに首を振り、溜息を零していた。
但し、半ば以上演技で、チラリと陛下達の反応を確認している。

「陛下、威張っていうことですか。精神的に成長してない、と豪語しているようなものです」

「いや。それを言ったら、アルフも同罪ではないか?」

「…アルフレッド殿なら、多少率直に述べても、不敬と誹られる程ではない。充分配慮されていますが?」

「おい、急に真面目になるな。狡くないか?」

「幼子だと称されては、沽券に関わりますから、当然でしょう?」

「体裁だけ整えても、精神年齢は別だと思うがな。セイ殿はどう観る?」

急に、此方へ意見を求めてくるが、掘り下げて考えるのも虚しい気がする。

「何方も大差ないかと。全員自覚はお有りですし、体裁を整えるかどうかも、立場の差が大きいようですから。ただ、陛下ご自身には、その辺り眼中にないようですね」

「…気の所為か?妙に、非難されているような…貶されている感じなのだがな」

眉根を寄せて聴いていたと思えば、暫し考え込み、拗ねたように文句を付ける。
間違っても、褒めてないから当然だろう。

アルフレッドは、吹き出していないものの、肩が微妙に揺れている。
宰相殿に到っては、半笑を浮かべ、陛下に冷たい視線を向けていた。
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