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「何か…甘い物もご用意しましょうか?」
こちらの顔色を、窺いながら聞いてくる。
だが、食傷気味のところに、甘い物を想像するだけで、胸焼けがしてきて、顔を顰めてしまった。
「辞めてくれ…、余計に気分が悪くなりそうだ」
「相変わらずですね。ですが、私が申し上げているのは、果物の方です。何かお持ち致しましょうか?」
アルフレッドが、此方の勘違いを否定して、聞いてくるが、食指が動かずに首を振って断った。
「グレン、悪いが同じものか、この爽やかな風味を、活かしたものを頼めるか?」
振り返って、グレンを見遣りながら、伝えれば、微かに嬉しそうな感じがあった。
「はい。直ぐにご用意致します!」
そう言い置いて、颯爽と一礼し、跳ぶように退がっていった。
「あそこまで、急ぐこともないのだが…凄い勢いだな」
「セイ様に頼まれたのが、よほど嬉しかったのでしょう。それほど気に入られたのですか?」
「グレンでなく、この茶の事なら、確かに気に入ったが?」
「少し、よろしいですか?」
目が茶器を向いていて、そっと差し出せば、アルフレッドが受け取って、色や香りを確認している。
暫くその動作を繰り返して、首を傾げながら、返してきた。
「何なら一口飲んでも構わないが、いいのか?」
「それは、些か差障りがある行為です。おおよその事は、分かりましたが…味わいが爽やか何ですよね?」
「ああ、サッパリとした酸味と、後味の爽やかさが、いい塩梅だ」
味見は流石に断られたが、感想を訊かれて、出来るだけ正確に告げた。
その言葉で、更に眉を寄せていたが、それ以上は、問うてくる気配がない。
それこそ、グレンに確認した方が早いだろうにと、内心苦笑していた。
だが、自尊心が強いところがあるアルフレッドだけに、そう簡単には頼りそうにない。
「アルフこそ、悩まずに確認した方が早いぞ?」
「師が弟子に、そうそう白旗をあげれません」
やはり、意地を張っているようだが、目の色合いからすると、もう解っていそうだった。何処か愉しげで、弟子の成長具合を、喜んでいる様にも見える。
「解ったのなら、今度酸味を効かせたのを、入れてくれるか?」
「グレンでなく、私でよろしいのですか?」
「グレンの配合も味わいたいが、アルフのも美味しそうだから、両方楽しみたいんだが、駄目だったか?」
「いえ、そう仰って頂ければ、本望です。では、セイ様の期待に応える配合を、検討しておきます」
「それは、楽しみだな。期待しているよ」
そう言いつつ、視線を書類に向ければ、アルフレッドは、邪魔にならないように、スッと奥に控え、気配を消している。
空気と化す術が長けているとはいえ、一瞬で消せるのは、アルフレッドぐらいだ。
こちらの顔色を、窺いながら聞いてくる。
だが、食傷気味のところに、甘い物を想像するだけで、胸焼けがしてきて、顔を顰めてしまった。
「辞めてくれ…、余計に気分が悪くなりそうだ」
「相変わらずですね。ですが、私が申し上げているのは、果物の方です。何かお持ち致しましょうか?」
アルフレッドが、此方の勘違いを否定して、聞いてくるが、食指が動かずに首を振って断った。
「グレン、悪いが同じものか、この爽やかな風味を、活かしたものを頼めるか?」
振り返って、グレンを見遣りながら、伝えれば、微かに嬉しそうな感じがあった。
「はい。直ぐにご用意致します!」
そう言い置いて、颯爽と一礼し、跳ぶように退がっていった。
「あそこまで、急ぐこともないのだが…凄い勢いだな」
「セイ様に頼まれたのが、よほど嬉しかったのでしょう。それほど気に入られたのですか?」
「グレンでなく、この茶の事なら、確かに気に入ったが?」
「少し、よろしいですか?」
目が茶器を向いていて、そっと差し出せば、アルフレッドが受け取って、色や香りを確認している。
暫くその動作を繰り返して、首を傾げながら、返してきた。
「何なら一口飲んでも構わないが、いいのか?」
「それは、些か差障りがある行為です。おおよその事は、分かりましたが…味わいが爽やか何ですよね?」
「ああ、サッパリとした酸味と、後味の爽やかさが、いい塩梅だ」
味見は流石に断られたが、感想を訊かれて、出来るだけ正確に告げた。
その言葉で、更に眉を寄せていたが、それ以上は、問うてくる気配がない。
それこそ、グレンに確認した方が早いだろうにと、内心苦笑していた。
だが、自尊心が強いところがあるアルフレッドだけに、そう簡単には頼りそうにない。
「アルフこそ、悩まずに確認した方が早いぞ?」
「師が弟子に、そうそう白旗をあげれません」
やはり、意地を張っているようだが、目の色合いからすると、もう解っていそうだった。何処か愉しげで、弟子の成長具合を、喜んでいる様にも見える。
「解ったのなら、今度酸味を効かせたのを、入れてくれるか?」
「グレンでなく、私でよろしいのですか?」
「グレンの配合も味わいたいが、アルフのも美味しそうだから、両方楽しみたいんだが、駄目だったか?」
「いえ、そう仰って頂ければ、本望です。では、セイ様の期待に応える配合を、検討しておきます」
「それは、楽しみだな。期待しているよ」
そう言いつつ、視線を書類に向ければ、アルフレッドは、邪魔にならないように、スッと奥に控え、気配を消している。
空気と化す術が長けているとはいえ、一瞬で消せるのは、アルフレッドぐらいだ。
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