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VSソラン③
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「試合終了。勝者、リョウト」
場内が歓声に包まれる中、ソリティアさんが近づいてくる。
「お疲れ様。リョウト。少しだけど私が鍛えたんだもの。勝てて当たり前だけど、まだ動きが硬いわね。まぁ、及第点よ」
「お疲れーーー!!リョウトーーー!!」
クレハが、選手の入場口から走って駆け寄ってきて、俺に抱きついてきた。
「おめでとーー!戦い方上手になったね!!」
クレハをおろして頭を撫でる。
「二人ともありがとう。これで一つ目の関門はクリアだ」
その時、足元の方から声がした。
「おい!早くここから出せ!こんなのズルだ!おい!試合をやり直させろ!」
ソランが穴の中で叫んでいる。
仕方ない...。出してやるか。勝ちは勝ちだけど。
「いえ、出さなくてもいいわよ」
ソリティアさんが俺を手で制す。
「ソラン貴方には、この城から出て行ってもらうわ。決闘とはそもそも、負ければ何かを失うもの。貴方は負けた方がここを出ていく。そういう条件を出していたはずよ」
いやいや、そんな条件あったの?俺聞いてないんだけど………。
「は?ズルで負けたのに、俺が出ていくわけないだろ?そうだろ?なぁ、クレハ?」
ソランは負けを認めず、クレハにも食い下がる。それはそうとなぜ誰も俺に負けた方が出ていくルールを教えてくれなかったのだろう。
「いえ、ソラン。貴方は負けたのよ。それに好意を持ってくれる気持ちはうれしいけど、貴方とは別にそこまでめちゃくちゃ仲のいい幼馴染っていうわけでもないじゃない!たしかに私は小さいころからあなたを知っているし、貴方の面倒をすごくみてあげていたけれど、主に貴方が私や周りの人にすごく迷惑をかけるから、そのフォローや世話をしていただけで私から特別な感情なんてないわ!」
「なっ…………」
あ、可哀そうなソランが目に見えて落ち込んでいる。
まぁ、自業自得か。
触らぬ神に祟りなし。俺が余計なことを言う必要もないだろう。
あとは、他の人がソランをどうしたいのかそれに従おう。
とにかく俺は勝ったんだ。
場内を包む未だ鳴りやまない歓声と拍手に。
俺は、俺をみんなが認めてくれたのだと感じた。
それに俺は、剣を上に掲げて応えた
場内が歓声に包まれる中、ソリティアさんが近づいてくる。
「お疲れ様。リョウト。少しだけど私が鍛えたんだもの。勝てて当たり前だけど、まだ動きが硬いわね。まぁ、及第点よ」
「お疲れーーー!!リョウトーーー!!」
クレハが、選手の入場口から走って駆け寄ってきて、俺に抱きついてきた。
「おめでとーー!戦い方上手になったね!!」
クレハをおろして頭を撫でる。
「二人ともありがとう。これで一つ目の関門はクリアだ」
その時、足元の方から声がした。
「おい!早くここから出せ!こんなのズルだ!おい!試合をやり直させろ!」
ソランが穴の中で叫んでいる。
仕方ない...。出してやるか。勝ちは勝ちだけど。
「いえ、出さなくてもいいわよ」
ソリティアさんが俺を手で制す。
「ソラン貴方には、この城から出て行ってもらうわ。決闘とはそもそも、負ければ何かを失うもの。貴方は負けた方がここを出ていく。そういう条件を出していたはずよ」
いやいや、そんな条件あったの?俺聞いてないんだけど………。
「は?ズルで負けたのに、俺が出ていくわけないだろ?そうだろ?なぁ、クレハ?」
ソランは負けを認めず、クレハにも食い下がる。それはそうとなぜ誰も俺に負けた方が出ていくルールを教えてくれなかったのだろう。
「いえ、ソラン。貴方は負けたのよ。それに好意を持ってくれる気持ちはうれしいけど、貴方とは別にそこまでめちゃくちゃ仲のいい幼馴染っていうわけでもないじゃない!たしかに私は小さいころからあなたを知っているし、貴方の面倒をすごくみてあげていたけれど、主に貴方が私や周りの人にすごく迷惑をかけるから、そのフォローや世話をしていただけで私から特別な感情なんてないわ!」
「なっ…………」
あ、可哀そうなソランが目に見えて落ち込んでいる。
まぁ、自業自得か。
触らぬ神に祟りなし。俺が余計なことを言う必要もないだろう。
あとは、他の人がソランをどうしたいのかそれに従おう。
とにかく俺は勝ったんだ。
場内を包む未だ鳴りやまない歓声と拍手に。
俺は、俺をみんなが認めてくれたのだと感じた。
それに俺は、剣を上に掲げて応えた
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