俺とTSと無口系男子〜幼馴染二人を早くくっつけたい〜

自信だけはある白豚

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俺と俺の家庭事情と選択ミス

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腹が……腹が減った……。
ただでさえ食費が底をついていて、今日の弁当が最後の食料だったのに……。
俺は覚束ない様子で歩き、なんとか家まで着いた。
雄人や明日香には心配され、原因の一端であるはずのヒデにまで大丈夫かと声をかけられた。
今日の弁当で二日間食べてない分のカロリーは帳消しにできそうだったんだが、仕方ない。我が家には、保冷剤などという高価なものはないのだ。
一縷の望みにかけて弁当箱を開けてみると、それはもう想像通り腐っていた。

俺は一人暮らしをしている。別に両親が死んだとか捨てられたとかそんな理由ではなく、ただあの二人がラブラブすぎるだけである。
単身赴任する父親に付いていくためとはいえ、普通高校生になったばかりの息子を置いていくかね?しかも送られてくる食費が少ねえ!
そのくせ「オレたちといつでも話せるように、お前にスマホをやろう!なに気にするな、料金はオレが口座に振り込んどくよ。」と言って、スマホを渡してきた。父さん、俺が今ほしいのは金だ。
スマホよりも食事が大事なんだよ、人間は。お願いだから食費をもっとくれ。外食もせず自炊して、一日朝昼の二食に抑えているというのに、全く関係なしに食費が減る。
アイツらと遊ぶときも、俺はワンコインで済むポテトとかソフトクリームとかで我慢してたのに。そうして外食してしまった次の日は、朝まで抜いて節約したのに!

とにかくそんな訳で俺は一人暮らしだ。
ちなみに俺には姉が一人居るが、父さんたちが単身赴任する少し前に県外で一人暮らしを始めており、父さんたちは姉に帰っておくように連絡しておくと言ったが俺が断った。せっかく念願の一人暮らしができると、決まった日からウキウキしていた姉にそんなことを頼むのは忍びないのだ。
まあ、そのせいでこんなにも苦しい生活をしているわけだが。
と、そこまで考えてぐぅという腹の虫の鳴き声で、俺は目の前の現実から目を逸らすのをやめた。

「……たべるしか……ないよな……。」

そう、生きるためには食べるしかないのだ。食中毒で死ぬ可能性があろうと、どうせこのままでは餓死してしまうのだから。
二日間食べることができず、近所のオバちゃんから食材を貰ったときは正直助かった。
これでなんとか持ちそうだと、そう思っていたのだが……。

「あーあ、こんなことなら雄人に遠慮しないで明日香の弁当を食べておけばよかったものを。」

しかし同じ男子ならば分かるんだ。好きな女の子が弁当を自分のために作ってきたと思ったら、他の男にもあげていた。そんな場面は、普通に心が傷付くものなんだ。だから、俺は食べないと断固拒否したのだが……。正直言って食いたかったです。恋愛的な意味ではなく、生命活動的な意味で。
これがあっちと同じ女子ならば、すぐに飛びつけるんだがなぁ。いや、俺は男子だから無理なのは分かっているんだが。
去勢手術?そんなことする金もないんだが?

「うーむ、やっぱりあの三人には父さんの単身赴任を伝えておくべきだったか?」

そう、俺が弁当はいらないと言ったときに明日香がすぐに引いた理由はそれだ。
アイツらは単身赴任を知らない。必然的に俺が一人暮らしなことも知らない。
だから、俺がここまで生活に困っていることも知らないはずだ。
何度も「授業の間の休み時間で少しでも食べたら?」と言ってきたのは、俺の母さんが保冷剤を入れていると思ったからだろう。まあ、その意見には「その時間は次の授業の準備の時間だろうが!?」と言い返しておいたが。

うん、こうやって長々と頭の中で言っているのはこれを食うことを、頭が拒否しているからだ。
いや、だってなんか変なにおいするんだよ。酸っぱいにおいがなんか部屋に広がっていってるんだよ。これは誰でも拒否するだろう。俺だってそうする。
そんなこと言ったって、食わなきゃ死ぬんだろ?だって?
あぁ、そうだよ!だから食わざるを得ないんだよ!

「だーー!南無参!」

俺は弁当の中身を全部、気合で食いきった。
腹が痛いが、とりあえず我慢して弁当箱を洗い風呂に入ると、腹よりも頭が痛くなったので、明日に残さないように寝間着用のジャージに着替えてすぐに寝た。
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